・・・ e発明塾通信 vol.757(2020年8月24日号)
「「「 「ペット」ビジネスの変遷を「先読み」する~猫砂/Idexx社/ペットのIoT 「「「
おはようございます、「発明塾」塾長の楠浦です。
本日は、過去に発明塾や本メール講義で取りあげたエッジ情報の続報、
関連情報を取りあげます。
弊社では過去に、特許訴訟で実際に使われた
「猫砂」
関連の特許を取りあげ
「よい発明を、強い特許にするにはどのようにすればよいか」
学んでいただく、事例形式のセミナーを開催しておりました。
過去、本メール配信でも取りあげています。
また、人間向けサービスとの対比で、
「ペット向けの検査装置」
の企業である
「Idexx Laboratories」
を紹介した際、人間向けの血液検査装置・検査試薬市場は、ある程度
成熟しているが、ペット・動物向けは急拡大している、というお話しを
しました。
e発明塾通信 vol.514(2018年8月27日号)
「消耗品ビジネス」から「データビジネス」「予防医療」へ~アニマルヘルスケアのエッジ企業
https://note.com/ehatsumeijuku/n/nfa55ba88b789
その際、今後のトレンドは
「予防医療」
「ヘルスケア」
になる、ということも、以下の Idexx社のIR 資料にもとづいて、ご説明しております。
(IDEXX Growth Strategy)
https://idexxcom-live-b02da1e51e754c9cb292133b-9c56c33.aldryn-media.com/filer_public/bf/b7/bfb75df1-2586-4f92-a017-100353d4492d/20180815-idexx-investor-day.pdf
Preventive と Analysis というワードが目に留まります。
ペット向けの
「ヘルストラッカー」
は、すでに出ています。
(PetPace社)
https://petpace.com/smart-sensing-collar/
やや武骨な感じですが、人間向けとは異なる技術が必要なようです。
最新の出願からは
「心拍」
「呼吸音」
を、正確に測定するための
「音響チャンバー」(増幅器)
の存在が読み取れます。
(Acoustically Enhanced Pet Animal Collar for Health & Vital Signs Monitoring, Alert and Diagnosis)
https://patents.google.com/patent/US20190289827A1
着ける場所が限られる(首輪ぐらいしかない)、という
「課題」
があるからでしょう。
手足につけても、おそらく、かじってしまいます。
以前の配信では、
「深部体温」
を測定可能としているようだ、というお話もしました。
ペット特有の指標も、あるでしょう。
人間のヘルスケアとは異なる課題、そして市場が存在することがわかります。
前置きが長くなりましたが、今回注目したいのは
「ペット用IoTトイレ」
です。
(ねこIoTトイレ「toletta」のトレッタキャッツが動物病院向け連携プログラムを開始)
https://jp.techcrunch.com/2020/07/17/tolettacat-toletta/
人間向けでは普及が進んでいない、ヘルスケア目的の
「IoTトイレ」
ですが、ペット向けでは既に競争が始まっており、しかも
「病院と連携」
まで、きています。
「動物病院向け連携プログラム”トレッタVets”の開始を発表した。
同プログラムにより、全国に1万件以上ある動物病院からねこ患者への
トレッタ利用を促進し、トレッタのユーザー数拡大を目指す。」
とあります。
実は過去、
「人間向けは当分ないけど、ペット向けはありえるよね」
という発明を、発明塾でいくつか討議しています。
行き詰まったアイデアも、
「市場をずらす」
ことで、活路を見出せることがあります。
「ピボット」(PIVOT)
ですね。
既に競争が始まっているだけあって、特許も気合が入っています。
(猫用トイレ使用状況管理システム及び猫用トイレ)
https://patents.google.com/patent/JP6392475B1/ja
米国出願はもちろんですが、分割を繰り返しています。
製品も特許も、今後が楽しみですね。
次は何かな、と思い、ユーザーと思しき人を探してみました。
(ねこのおしっこを管理できるIoTトイレ「toletta」を導入してみた:ななみんのIoTおうちハック)
https://edge.tsumug.com/entry/iot-home-hack-06
気になる記載を発見しました。
「tolettaを導入するためには、家にある全てのトイレを取り替える必要があります
(toletta以外のトイレでおしっこしてしまうと記録できないため)。
我が家ではトイレ3台をtolettaに置き換えました。」
複数台、売れるのですね。
猫は、家の中で放し飼いにする方が多いようですから、他にもいろいろ
チャンスがありそうです。
同じ方の以下記事にも、気になる記載があります。
(ネコのためにスマホで家じゅうの温度湿度を管理! ついでに車のダッシュボードで温泉卵にも挑戦:ななみんのIoTおうちハック)
https://edge.tsumug.com/entry/iot-home-hack-10
家屋内の、複数個所に温度湿度センサーをつけるようです。
動き回るので、家の環境を(ある程度隅々まで)整えてあげる必要がある、
ということでしょうか。
ここまで熱心な飼い主の方は少ないかもしれませんが、こういう
「ファーストユーザー」
かつ
「熱心なユーザー」
の声からは、次のヒントが得られますね。
企業内発明塾での新規事業企画でも、
「ファーストユーザーへのヒアリングプラン」
を、重視しています。
これは、私が前職のナノテクスタートアップで
「特許情報をもとにして、徹底的にユーザー候補ヒアリングを行い、
有望なユーザーからの声をもとに、事業開発と資金調達を行った」
経験にもとづいています。
適当に思いついたユーザーのところに、手ぶらで行っても、大した話は
聞けませんでしたが、特許をみっちり調べて、これぞ、というユーザーに
調査結果にもとづいたヒアリングをかければ、答えがすぐに出ました。
その時にどのような調査を行ったか、それにもとづき、どのような
企画を立てたか、すべて教材にしてあります。
企業内発明塾では、それらを
「武器」
に、新たな新規事業や研究開発テーマの企画に、挑んでいただきます。
(企業内発明塾)
https://e-hatsumeijuku.techno-producer.com/hatsumeijuku
「徒手空拳」
「手ぶら」
では結果は出ませんが、
「素晴らしい武器」
があれば、必ず結果は出ます。
★弊社サービスの説明会 ご案内
強い特許をバリバリ生み出し、特許情報を使い倒せる体制をつくる!「オンライン知財・発明教育システム e発明塾」説明会
https://www.techno-producer.com/news/ip_e-learning/
私の20年以上の技術屋・新規事業開発・起業の経験、弊社の12年・
200社以上へのサービス提供からの蓄積、発明塾の10年500回以上の討議と
数百の発明から生まれた武器を、ぜひ、ご活用ください。
楠浦 拝
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