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e発明塾通信 vol.772(2020年10月19日号)Amazon が目指す「スマートシティ」~「ドアベル」企業を買収し「防犯ドローン」を作る、ではその先は?

・・・ e発明塾通信 vol.772(2020年10月19日号)

「「「 Amazon が目指す「スマートシティ」~「ドアベル」企業を買収し「防犯ドローン」を作る、ではその先は? 「「「 


おはようございます、「発明塾」塾長の楠浦です。

本日は、過去に発明塾や本メール講義で取りあげたエッジ情報の続報、関連情報を取りあげます。


2017年に、本配信で紹介した

「ドアベル」

の企業 Ring は、2018年に Amazon に買収されました。

タイムリーな紹介になりました。

配信内容は、以下でご覧いただけます。


「安全なコミュニティーを創る」ため、「荷物受け取り」をテクった エッジ企業
https://edison-univ.blogspot.com/2017/01/blog-post_30.html


一部、抜粋引用しておきます。


==抜粋引用、ここから

紹介ビデオによれば、不在時、荷物配送の方に、

「荷物を玄関先に置いて行くように」

と伝える人がいるようです。

一方で、

Ring HP “Neighborhood”
https://ring.com/neighborhoods

を見ると、

「近隣住宅のカメラで撮影された画像を、見ることが出来る」

ようです。

==抜粋引用、ここまで


不在配達時に、玄関先に置かれた荷物が盗まれる、そんなこともあります。
(アメリカの話です)

でも、Ringがあれば、大丈夫です。

まず、ドアベルのカメラで、どこからでも荷物を見張ることができます。

知人や親戚の方に、カメラの画像・動画を共有することもできます。
(つまり、知り合いに見張ってもらうことができる)

必要なら、専門の警備員が見張ってくれます。

見張ってても盗む、悪い奴もいるよねぇ。

大丈夫です。

録画した画像を、近隣住居の Ring と共有することで、犯人の居場所がわかります。


彼らが言いたいことは、こういうことです。

「盗まれないように見張る」

「盗んだ犯人の居場所を、周辺の住居に設置されたRing を活用して特定し、すぐに捕まえる」


もはや、単なるドアベルではないですね。

「警備員ネットワーク」

に近い感じです。

「荷物を、素早く、確実に届ける」

って、こういうことなんですね。


彼らのドアベルは

「地域で導入されればされるほど、加速度的に、安全安心になる」

というものです。

「お隣さんが Ring だから、我が家も、そうしよう」

そういうことです。

これを

「ネットワーク効果」

などと呼びます。


彼らは、一つひとつの家だけでなく

「街全体を安全にする」

というビジョンを持っています。


相性良しの、納得の買収だと感じました。

その後の状況をウォッチしていたところ、9月に、以下記事が出ました。


Ringの最新防犯カメラは自律飛行型屋内ドローン、2021年に約2.6万円で出荷予定
https://jp.techcrunch.com/2020/09/25/2020-09-24-rings-newest-security-camera-is-a-249-autonomous-indoor-drone-shipping-in-2021/


記事内では、

「価格が安い」

という点に注目していますが、これは、アマゾンの戦略からすると、そうなるだろうという感じです。

ドローン自体は、既にこなれた技術になりつつありますから、それを使って

「次の一手」

を打ってきたな、と私は捉えました。アマゾンらしい進め方です。


さて、Ring の技術者が、その後どうしているかが気になりましたので見てみると、やはりその後も

「防犯」

特に

「配送荷物の置き引き」

対策に取り組んでいるようです。


Security video data processing systems and methods
https://patents.google.com/patent/US10742939B1/


発明者の ダレル さんは、Ring の出願でも、発明者になっていた方です。


実は私、アマゾンが、

「どのような、スマートな街」

を創ろうとしているのか、大変興味があります。

そういう話を、つい先日の京都大学での講義でも、いたしました。


(ご参考)「京都大学ものつくり講義2020」ご報告
~ 「大学院」に行くべきでしょうか?という質問が出る背景を探る
https://edison-univ.blogspot.com/2020/10/2020.html


講義では、毎年、様々な

「エッジ情報」

を紹介しながら、学生の皆さんに

「その先の未来」

を考えていただき、レポートとして提出してもらいます。


昨年は、水・医療・環境といったトピックに力点を置きました。
本年は、医療・保険・スマートシティ関連の情報を、主に取りあげました。

企業内発明塾の説明会で紹介している、以下の取り組みと、アマゾンの取り組みを

「対比」
「結合」

させて考えると面白いな、と私は考えています。


(エネルギーから食物まで、暮らしに必要なものは村内でつくる! オランダに生まれる、世界で初めて資源が完全に循環する村「ReGen Village」って?)
https://greenz.jp/2016/08/21/regen_village/


「都市のOS」

を、どの企業がどう作っていくのでしょうか。

もはや、

「都市作り」

は、建築物や道路を造ることではなく、

「OSづくり」

が肝になっていると、発明塾では議論しています。

皆さんは、どうお考えでしょうか。



楠浦 拝

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