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新規事業立ち上げ人材が育つ知財教育とは

新規事業立ち上げのできる人材を育てるための知財教育とは?

新規事業立ち上げは、アイデア出し、企画書づくり、社内外との調整など幅広い能力が求められます。特許などの知財は、新規事業のコアになる「独自のアイデア」を保護するものであり、各社のアイデアと戦略を読み取る情報源にもなります。そのため、知財の使い方を知ることは新規事業立ち上げの力を磨くことに直結します。

そこで本記事では、新規事業立ち上げのできる人材になるための知財スキルとして、事業成功に向けた特許戦略の構築、事業創出における特許情報の使い方、オープンイノベーションを成功させる契約知識を順に紹介します。

 

新規事業の失敗を防ぎ、強みをつくる特許戦略を学ぶ

他社の特許権を侵害した場合に生じうる損失の例(e発明塾「特許権侵害回避」より)

 

新規事業の成功に向けてまず最初に押さえておきたいのが、特許侵害リスクの回避と、市場独占につながる特許網の構築です。それぞれ以下に解説します。

特許権侵害回避の調査スキルを身につけ、事業の失敗を防ぐ

立ち上げた事業において他社の特許権を侵害してしまった場合、事業の停止や賠償金を請求されるリスクがあります。例えば、特許庁の「経営戦略を成功に導く知財戦略【実践事例集】」(p69)で紹介されているように、特に米国ではNPE(特許不実施主体)による訴訟が頻発しており、マイクロソフト社は顧客を保護する対策を講じています。

このようなリスクを回避するために、新規事業担当者は障害となる特許の調査方法や分析手法を学ぶことが必要です。

また、新規事業のアイデアは徐々に育つので、アイデアの変化に応じて障害となる特許を調べなおす必要があります。現状を最前線で把握している新規事業担当者が調査に参加することで、調査の精度が高まり、リスクを回避できる確率が上がります。また、知財部など他部署との連携力も向上します。

特許網の構築により市場独占につながる強みをつくる

一方、回避策だけでは事業に勝てないことも事実です。研究開発成果から事業の強みをつくる上で、他社に影響力のある特許権の取得は有効な打ち手です。また、影響力の大きい特許を継続的に取得し、スキのない特許網を構築することが、市場の独占につながります。

例えば、前出の「経営戦略を成功に導く知財戦略【実践事例集】」(p99)で紹介されている中国電力の事例では、競争力強化の打ち手の1つとして特許網構築をあげています。

新規事業担当者が、事業立上げ前から市場独占をゴールとして意識することで、単なる思い付きで終わらないアイデアを企画する準備が整います。

 

新規事業の実践経験を積みながら特許情報活用スキルを身につける

 

知財戦略の基本を理解したら、まずは1つ新規事業を企画してしまうことが実践的なスキルを身につける近道です。ちなみにSony Startup Acceleration Programの記事でも、「新規事業開発の実践を取り入れた人材開発」が提案されており、「実践」が最大の学びであることを多くの方が実感しているようです。

以下、新規事業のアイデア出し、企画書作成のステップで活用できる特許情報活用スキルを紹介します。

新規事業アイデア創出に役立つ特許情報の分析スキル

新規事業立ち上げでは、研究成果を元に創出した技術を活用する場合が多いですが、他社の技術と差別化しないと市場の独占は困難です。そこで、特許情報から既存技術の限界を読み取る分析スキルが役立ちます。

既存技術の限界が分かれば、それを突破するアイデアも出しやすくなり、自社が独占できる事業アイデアが創出できます。

新規事業企画の立案に特許情報を活用する

事業化に向けた予算取りの段階では、そのテーマが市場を独占できる優れた事業に育つことを企画書にまとめ、相手を説得しなくてはなりません。このステップでも、特許情報の分析スキルが役立ちます。

例えば、特許情報には他社の取り組む課題が記載されています。自分のアイデアがその課題を既存技術よりうまく解決できることを示せれば、「アイデアを買う会社がある」ことの裏付けになります。また、どのくらい多くの会社が、いつからその課題に取り組んでいるかもわかるので、事業の継続性の説得材料も特許情報から得られます。

上記の考えに基づき、特許情報分析による事業創出を成功させた実例は、弊社の動画セミナー「特許情報分析を用いた技術マーケティング」 で解説しています。ご興味のある方はぜひご参照下さい。

 

事業に他社を巻き込むオープンイノベーション成功に向けて契約の知識を磨く

事業リスクを把握しながらオープンイノベーションを進める

新規事業はハードルの高いテーマに挑戦するので、自社だけで研究開発を進めると手詰まりになりがちです。オープンイノベーションの考えを取り入れ、外部との共同研究を進めることで課題を突破できる場合が多くあります。

ただし、他社との協業にトラブルはつきもので、共同研究の準備段階からポイントを押さえた契約を結ぶことが重要です。例えば、秘密保持契約の締結は、情報をやり取りする前に行うのが基本です。秘密保持契約書の形式については、経済産業省のモデル契約書_秘密保持契約書などが参考になります。

新規事業担当者も契約を知り、リスクを把握する

最終的な法的リスクの判断は法務・知財部門が行うのが原則ですが、研究開発の現場で外部とやり取りをする際は、新規事業担当者が窓口になる場合もよくあります。

特に他社と共同で特許を出願する場合、その発明への貢献度を正しく判断できるのは新規事業担当者しかいません。契約のトラブルが起きてしまってから対応するのはとても大変なので、事前に契約の基礎を学び、知財の扱い方を理解しておくことが重要です。

 

知財力を活かして100年続く事業を立ち上げられる人材に!

ここまで、新規事業を立ち上げられる人材を育てる知財教育の進め方として、侵害回避と特許網構築の戦略、アイデアと企画の創出における特許情報活用、オープンイノベーションに向けた契約知識の習得について解説しました。

事業創出の実践を通じて知財スキルが身に付き、知財部など他部署とのやりとりも活性化して組織の連携も強化されます。特許権の存続期間は出願から20年あることからも分かるように、知財は長期スパンの戦略に適したツールです。ぜひ、「100年続く事業」をつくれる知財スキルを身につけましょう。

また、弊社の提供するeラーニング教材「e発明塾」では、本記事で紹介したスキルの向上につながるカリキュラムを多数用意しています。特許戦略の基礎を身につける講座としてe発明塾「特許権侵害回避」「強い特許の作り方」を、新規事業のアイデア出しから企画提案までのスキルを一気に身につけるパッケージ講座として「発明塾」8週間パッケージを、契約知識を身に着けるための講座として「アライアンスと知的財産」をご用意しております。ご自身の状況に合った講座をご活用ください。

弊社のサービスに関する資料は「資料ダウンロードページ」にまとめております。ご興味を持って頂けた方は、ぜひご参照ください。

 

★本記事と関連した弊社サービス資料

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★書籍出版のお知らせ

弊社初となる書籍『新規事業を量産する知財戦略』を出版しました!新規事業や知財戦略の考え方と、実際に特許になる発明がどう生まれるかを詳しく解説しています。

※KindleはPCやスマートフォンでも閲覧可能です。ツールをお持ちでない方は以下、ご参照ください。

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