・・・ e発明塾通信 vol.783(2020年12月3日号)
「「「 「サーキュラーエコノミー」は、顧客接点を強化する最高の機会 「「「
おはようございます、「発明塾」塾長の楠浦です。
本日は、発明塾、および、企業内発明塾で、よくお話ししていることを一つ取りあげ紹介いたします。
セミナーなどでお会いした方からいただく、ご質問、というか、嘆きの声として
「最近、XXXX の流れでビジネスがやりにくくなって大変なんですよ、こういう時代の新規事業、どう考えたらよいでしょうか?」
という定型句があります。
企業内発明塾でお付き合いがあるクライアントには、いつも
「それってむしろ、YYYY するためのチャンスだと考えられてはどうでしょうか」
というお話を、させていただきます。
例えば先日、
「サーキュラーエコノミー、CO2排出、海洋プラスチック対応で・・・・」
というお声をいただいた際に、私は
「それってむしろ、”お客様との接点を強化する絶好の機会” ですよね、その視点から新規事業を考えてみてはいかがでしょう」
とお話ししました。
例えば、資源や製品の
「循環」
を管理する、という取り組みが必須になれば、これまで自社が関われなかった
「お客さま」(例:素材メーカーにとっての最終消費者)
との接点が生まれる、いや
「生み出せる」
と考えてみてはどうでしょう。
あるいは
「お客様が変わる」(価値を提供しお金をいただく先が変わる/多様化する)
可能性もありますね。
そういうお話です。
新しい技術・規制・社会や消費者の意識の変化は、どこかに機会をもたらすはず、ではそれはどこか。
そういう視点で、経営者は常に、社会・市場・技術を見ています。
あるいは、そういう視点での提案を、常に求めています。
変化にいち早く目をつけ、ビジネスモデルを変革した企業の例として、私がいつもお話しするのは
「ディスカバリー」
という、南アフリカの保険会社です。
「アフリカで、最も多くのAppleウォッチを売る企業」
として有名になりました。
彼らは、
「何かあったとき/病気になった時が保険会社の出番」
という考え方を捨て
「そもそも、何もない/病気にならないためのサービス」
として、保険を再定義しました。
「Appleウォッチをお客様に提供し、健康増進プログラムにコミットしてもらう」
ことが、顧客に本当の安心を提供する保険会社がやるべきことだ、と気付いたのです。
そして、健康になったお客様は、より活動的になるため
「資金需要」
が生まれます。ディスカバリーは、銀行業にも進出します。
「これまでにない、顧客との接点」
が生まれたわけです。まさに
「生涯のパートナー企業」
になりました。
彼らは近々、
「世界で最も、顧客を健康にし、事故にもあわず長生きさせる企業」
になり、
「世界で最も、保険金を支払わない保険会社」
になるでしょう。
顧客がそれを求めているなら、そうなるべきです。
このような例は、数多くあります。
「XXXX への対応で、事業がやりづらい」
と思ったとき、それは
「YYYY する大チャンスだ」
と考えてみてください。
他社の事業開発担当者も、やりづらい、と考え、そこで思考停止しているはずですから。
(他社が、弊社に相談しておられれば、別ですが、、、笑)
楠浦 拝
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