クアルコムの知財戦略とは?発明研究所のすすめ

知財戦略とはなにか~アップルやクアルコムの戦略転換と成功要因

2019.5.4

企業経営の基盤となる「確実に継続的な収益を上げる」ための知財戦略、その実践手法とは

アップルやクアルコムはなぜ成長を続けられるのか?という点にご興味を持たれたことはないでしょうか?

アップルやクアルコム、インテルなどには共通点があります。

それは知財戦略を経営戦略や研究開発に使っているという点です。

特許や知財をうまく活用すれば、効率よく研究成果を生み出すことが可能となり、さらにはそれが確実に継続的な収益を上げることができる新規事業まで成長させることができます。

 

実は、弊社代表の楠浦は前職のベンチャー企業にてCTOとして開発に関わっていた際に、こうした事実を身を以て体験する出来事がありました。

 

そのベンチャー企業で行なっていた研究開発テーマは、すぐに事業化できる夢の技術であると確信を持って起業に至ったのですが、実際にはなかなか研究成果を生み出せず、すぐに研究資金が枯渇し、経営危機に陥ってしまいました。

 

そんな時、同僚のすすめで「特許情報分析」によって「市場調査」「用途探索」「顧客調査」などを行なってみてはどうかという提案がありました。

当時の私は「特許は、開発で工夫したことや研究結果にもとづいて出すもの」であり、「権利行使に使うもの」という認識であり、従来の特許の使い方とは全く異なる手法だと感じ、特許や知財に関する知識はほとんどありませんでしたが、独学で特許について勉強しながら、特許公報を読み、情報分析を日夜行いました。

 

その甲斐あって、億単位の資金調達に成功したため研究開発を継続することができ、最終的に大手化学メーカーに事業売却するまで育てることができました。

 

そこから、企業経営の基盤となる「確実に継続的な収益を上げる」ための知財戦略、その実践手法を語る人は少なく、もっと経営に直結する視点から、具体的な方法論を示すことはできないのだろうか。という考えに至り、私の古巣である「産業技術総合研究所」の方からのご依頼で、発明塾や顧客企業における指導、および、実践内容にもとづき、2011年に執筆しました。

 

 

発明塾では、以下記事を「クアルコム論文」と呼んでいます。

折角の機会ということで、当時考えていたことを「ほぼ、余すところなく詰め込んだ」結果、発明塾として重要と考えるコンセプトが多数入っており、結果として読みづらく、焦点がぼやけたものに、なってしまいました。

 

しかしながら、大変ご好評いただき、現在では以下のようなセミナーで補足説明をさせていただいております。

発明塾セミナー動画配信講座「優れた知財戦略で世界を変えた クアルコムに学ぶ ”知財戦略” の基礎」

アップルやクアルコムの成功から、知財戦略や特許分析が研究開発や経営戦略に活用される時代に

執筆当時は

  • 特許は、開発で工夫したことや研究結果にもとづいて出すもの
  • アイデア特許は役に立たない

などと言われることが多く、私が提唱する

  • 預言的発明
  • 知財先行
  • 先読み先取り
  • ビジネスエコシステムを支配するための知財活動

といった本記事で取りあげている重要な概念について、賛同の声は皆無に近いものでした。

 

また、記事内で取りあげた「クアルコム」の事例についても、「通信業界の特殊な事例であり、他の業界とは無関係で、なんのヒントも得られない」という声が大半でした。

 

例えば、自動車業界において、電気自動車や5G通信インフラの普及により、今後「クアルコムのような立ち位置を占める企業が、出てくるのではないか」という意見を、ある研究会で私が述べた際、多くの自動車業界の方から、「自動車は、携帯電話とは違うから、そういうことは絶対に起きない」というご意見が多数でした。

 

その一方で、それとは対象的なこともありました。

当時、熱心にクアルコムの知財戦略を研究しておられた学生さんが一人、私の元を訪ねてこられました。

MBAの学位論文にクアルコムの知財戦略を取りあげたい、とのことでした。

 

クアルコム社に問い合わせたら「楠浦さんにも話を聞くと良いですよ」と、ご紹介いただいたそうです(笑

(もちろん、一通りの技術や経緯の説明は、クアルコム社からしっかりあった上で推薦いただいたそうです)

 

数時間、私の知る範囲のことをお話しました。

私の知る限り、通信業界の方以外で、クアルコムの知財戦略を熱心に研究し、経営戦略や研究開発に活かそうとしておられたのは、その学生さんだけでした。

(現在は、ロボット関連のスタートアップで、事業開発の責任者を担当しておられます)

 

さて、今はどうでしょう。

「クアルコムの知財戦略を研究したい」

「自分たちの業界でも、同じような立ち位置で事業が展開できないか、検討したい」

「まだ誰も気づいていないが、実は、クアルコムのような立ち位置で事業を展開すべく、知財戦略を立案している」

このような声が、聞こえてくるようになりました。

 

「10年先を見据え、仕事をする」

 

これが、知財の仕事の特徴だということを、海外の投資家とのやり取りで、私は学びました。

特許権は「20年」(出願から20年)の有効期間を持つからです。

10年先をみても、もう10年あります。

 

皆さんも是非、ご紹介した記事をお読みいただきつつ

「10年後に、必要とされる技術」

「10年後の、自身の業界に訪れる変革」

に思いを馳せ、新しい事業の研究・開発・知財活動・新事業創出のヒントになればと存じます。

 

 

楠浦 拝

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