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「15分で結論」「スタンスを取る」を実践し、現状報告型から「チャンス発見型」へスキルアップしよう!

「15分で結論」「スタンスを取る」を実践し、現状報告型から「チャンス発見型」へスキルアップしよう!

「発明塾」塾長の楠浦です。
今回は、2024年12月14日(土)に開催された「知財若手の会」(チザワカ)のイベントでお話しした内容やご質問があった内容を紹介します。
当日の講演タイトルは「「知財」から企業の未来を見抜く ~企業の将来性を見極める分析・投資スキルの磨き方」でした。

休日のイベントということもあり、新著「Patent Information For Victory」のエッセンスを、「少しだけ投資寄り」の視点からお話しました。
土曜日の夜にもかかわらず、熱心な若手の方に多数参加いただき、感謝しております。

では、本題へ。
いろいろなことを話したのですが、書籍に書いてあることは割愛して、書籍に書いてないことだけ記載しておきます。
書籍に書いてあることは読めばわかりますからね。

「15分で結論」を出す~事例紹介

僕の印象では、この「15分で結論を出す」が一番皆さんにとってインパクトがあったのかなと思います。
ちなみに、僕のタイムマネジメント法において、15分は「最も長い時間」です。
参加者はご存じの通り、発明塾では、1分半、3分、5分、8分、15分、を使い分けています
これにより、皆さん「密度の高い時間だった」と感じるようです。
人は、「締め切り」が無いと働きませんからね(笑)。

実例はなかなか話せないのですが、よくある状況の例として、「僕と相手(企業内発明塾参加者)が、SNSに同時に書き込みをしながら調査している、ただし話はしていない(できない)」という状況で、僕がどれぐらいのスピード感で情報収集やコメントをしているか、お話しました。
要するに、「面談外の時間に、SNSでリアルタイム討議している状況」ですね。
発明塾では、よくあることです。

先日も、ある企業内発明塾の支援者の方が書き込みをはじめられたタイミングで、僕も参戦(笑)、互いの書き込みにSNSでリアルタイムでコメントしつつ、それぞれが調査しながら情報とインサイト、結論を書き込んでいました。
ログを見ると、「19:07ー19:49」になっていました。
その間、10分ほど空白の時間があるのですが、お互いに違うことをやっていたと思われます(僕はそうでした)。

振り返ると、19:29には、ほぼ結論が出ています。
最初の書き込みから、22分ですね。
いいところでしょうか。
やり取りしていますから、そのロスがありますからね。

最近の別の事例でも、参加者が一つ書き込みをした後、すぐに僕が調査を開始して、約15分で特許を含めそれなりの量の情報を提供し、結論を出しています。
この例では、「ある企業の情報が見つからない」という「SOS」か「愚痴(笑)」のような書き込みに対して、僕が調査テクニックを駆使して「キーパーソン」を突き止め、そこから「特許管理会社」を割り出して特許リストを取得、それをざっと査読して肝になる特許はこれでしょう、というものを提示しています。
これが、15分の仕事量です。
発明塾の手法を使えば、普通です。

僕が一人で書き込みをしながら調べていて、「3分」で結論に至った例もあります。
SNSにリアルタイムで書き込んでいて「証拠」が残っているので、皆さん僕のスピードに驚かれるようです(笑)。
それについては、面談時に20分ぐらいかけて、思考回路を説明しています。
説明すると、やはり時間がかかりますね(笑)。

このように15分あれば、それなりの情報と一定の結論は出せるのです。
でも、本当は逆なんですよね。
多くの場合、僕は最初から、「15分で答えを出そう」と思っていて、「15分で答えを出すにはこれしかないだろう」という作業計画をその場で立てて、進めています
その基礎的なフレームワークは、企業内発明塾で「エッジ情報調査のためのフォーマット」として、整備されています。
興味ある方は、月額顧問サービスか、企業内発明塾を利用ください。

「現状報告」型人材から「機会発見」型人材へ

最近、「ささるIPランドスケープ」みたいな言葉を、よく聞きます。
それって何か。

実は、投資・金融アナリストの方と話していて、いつも思うことがあります。
それは、「アナリスト・リサーチャーに最も必要なこと、普遍的なスキルは、投資・金融アナリストの仕事に凝縮されている」ということです。

それは何か。
僕は講演で、こう話しています。
(講演資料に書いています)

「何が織り込まれてて、何が織り込まれてないか」「まだあまり知られていないことが何か」を、冷静に判断できるようになる、
つまり、「機会」を見つけられるようになる 
KW(キーワード)は「先読み、逆張り」

「投資」の世界に入ることで、「知財に限らない、アナリスト・リサーチの普遍的な手法・考え方が身につく」と思いますよ、ということです。
これに尽きると思ってます。

「こうなってます」という「現状報告」だけだと、「それがすでに織り込まれているのか」がわからないので、調査や分析の価値が低すぎるんですよね。
もちろん、「これが知りたい」と言われているなら、別です。
「織り込まれていないこと」が、「知るべきこと」なんだと、僕は思っています。
それが「投資」の世界であり、「チャンス発見」の世界です。

「現状報告」型で満足せず、「機会発見」型で行きましょうね、というお話をしました。
休日にわざわざ知財の勉強をしに来る方々ですから、この辺が目標だろうな、と思ってのことです。
この戦略は正しかったのか、質問いただいた方から、「ビジネスパーソンとしての名言がビシビシ飛び出した」という感想をもらいました。
ご期待にそえたようでよかったです。
ご清聴ありがとうございました(笑)。

「リスク」(責任)を取って「パシリ」を脱却

実は、話の大半は「特許情報」分析に関するもので、「投資」の話は、最後の最後に少しだけにしました。
皆さんが、「投資」に関心があるとは思えませんからね。
全員が投資に関心を持ったら、「バブル」だと言われてますしね(笑)。
僕の本が売れる前に、知財に注目した投資を始めるのが、投資家としては正しいと思います(笑)。

最後の最後で、こういうお話をしています。
(これも資料に書いています)

タイトル:「自分の責任でやる(責任を取る)」ことでスキルは磨かれる

結局、「自分で決める(自分で責任を引き受ける)」経験がないと、スキルアップしない、
いつまでたっても「パシリ」レベルのスキルで終わる、
投資では「身銭を切る」ので、確実にスキルアップする
「勝負する」「スタンスを取る」ことで、スキルは磨かれる

「勝負」を避けて、無難な仕事しててもスキルアップはしないんですよねぇ、、、。
それは「パシリ」(使い走り)の仕事。
もちろん、パシリがいるから仕事は成り立つ、という部分もあるので、それは否定はしません。
でも、「一歩先」「一段上」に行くのがスキルアップ(キャリアアップかな?)だとすると、やはり、「勝負」するしかない

「スタンスを取る」という言い方をする方もいます。
僕もよく使う言葉です。
これって結局、「自分なりの結論を出し、それに賭ける(Betする)」ということなんですよね。
15分で結論を出す人は、何度も勝負します(できます)から、自然とスキルアップします
何時間もかけて結論が出ない、スタンスもとらない、勝負もしないし、賭けない、となると、スキルアップは難しい気がします。

僕はいつもメンバーに、「自分で決めて自分でやって」と言っています。
そして、「その責任は自分達で引き受けて」と伝えています。
責任を引き受けないと、スキルアップはしない、と僕は考えているからです。
本人が成長する機会を奪いますので、できるだけ責任を引き受けていただきます。
僕は、親切で教育熱心ですから(笑)。

 

楠浦 拝

 

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