3行まとめ
CLOSSHIを軸にPB機能性商品を拡充
しまむらは主力PB「CLOSSHI(クロッシー)」を中心に、機能性と快適な着心地を両立する商品展開を進めている。夏向けの「FIBER DRY」は吸水速乾・接触冷感、冬向けの「FIBER HEAT」は吸湿発熱を備え、季節ごとの看板商品として売上成長を牽引している。
2026年2月期売上高は7,000億円を突破
2026年2月期の連結業績は、売上高が700,034百万円、営業利益が61,483百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が44,460百万円となり、前年同期を上回った。2027年2月期には売上高729,193百万円を見込んでいる。
知財開示は限定的だが機能名をブランド資産化
特許・商標・意匠などの体系的な知財ポートフォリオは、調査範囲内では確認できずとされている。一方で、「FIBER DRY」「FIBER HEAT」のように機能名と商品価値を結びつけ、実践的なブランド戦略として活用している。
この記事の内容
事業概要の基盤と商品展開の構造 株式会社しまむらは、埼玉県さいたま市大宮区北袋町に本店を構え、主力事業である「しまむら事業」を中心とした独自の小売ビジネスモデルを構築・展開している企業である。同社の商品戦略の中核には、プライベートブランド(PB)の継続的な強化が位置づけられており、その代表格として「CLOSSHI(クロッシー)」を擁している。この主力PBは、消費者に対して優れた機能性と快適な着心地を両立した商品を提供することを企図しており、その拡充に向けた取り組みが事業成長の原動力となっている。特に気候変動や季節ごとの厳しい環境条件に対応する商品群の開発が顕著であり、夏場の酷暑対策を目的とした「FIBER DRY(ファイバードライ)」においては、吸水速乾機能および接触冷感機能という技術的付加価値が実装されている。一方で、冬場の防寒需要に向けては、吸湿発熱機能を備えた「FIBER HEAT(ファイバーヒート)」が市場に展開されている。これらの季節特化型の機能性商品は、単なる衣料品にとどまらず、消費者の生活環境における課題解決手段として機能しており、結果として季節ごとの看板商品として高い支持を獲得し、同社の売上実績を直接的に牽引する極めて重要な事業構造を形成している(決算短信および有価証券報告書に基づく事実構成)1。
財務状況の変遷と健全性の確立 株式会社しまむらの財務的基盤は、継続的な収益拡大と強固な自己資本の蓄積によって特徴づけられる。第72期(2025年2月期)の通期実績において、売上高は665,358百万円、経常利益は60,596百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は41,885百万円に到達し、継続的な成長軌道を維持している。過去5年間にわたる実績の推移を通覧すると、第68期(2021年2月期)における売上高542,608百万円から一貫して増収基調を保っており、これに伴い純資産額も第68期の384,388百万円から第72期には500,976百万円へと、5,000億円の大台を突破するまでに蓄積された。総資産額に対する自己資本の厚みを示す自己資本比率についても、第68期実績の85.1%から年々上昇を続け、第71期および第72期においては88.3%という極めて高水準かつ安定的な状態を維持している。自己資本利益率(ROE)は第68期の7.0%、第69期および第70期の8.9%、第71期の8.8%、第72期の8.6%で推移しており、株主資本を効率的に活用しながら着実な利益を生み出している状況が確認できる。さらに、営業活動によるキャッシュ・フローは第72期実績で52,800百万円の収入を確保しており、強固な現金創出力が同社の自律的な成長投資や継続的な株主還元を裏付ける基盤となっている1。
技術・知財および製品開発における機能性付与の実績 同社の知財戦略や技術開発体制について、特許出願件数や商標権の保有状況、意匠権の管理方針といった定量的・体系的な知財ポートフォリオの開示は、有価証券報告書や決算短信等の公式情報内では明確に特定されていない(調査範囲内では確認できず)。しかしながら、事業の現場においては、技術的な機能性を商品価値に転換する開発が推進されている。「CLOSSHI」ブランドにおける「FIBER DRY」および「FIBER HEAT」の展開において、吸水速乾、接触冷感、吸湿発熱といった明確な機能要件が商品に組み込まれ、それが消費者に対する直接的な訴求ポイントとなっている事実は、同社の商品企画における機能性訴求の実績を示している。これらの機能名称は、同社の製品ラインナップにおける差別化要因として機能しており、特定の機能性をブランド化して市場に浸透させるビジネス展開が行われている実績が確認できる2。
中長期の戦略的展望と成長計画の推進 同社は持続的な企業価値の向上と長期ビジョンの実現に向けたロードマップとして、「中期経営計画2027」を策定し、実行段階に移している。この計画は2025年2月期から2027年2月期までの3ヵ年を対象期間としており、基本方針として「ネクスト・チャレンジ(成長への挑戦)」というスローガンを掲げている。最終年度である2027年2月期の到達目標として、売上高725,000百万円、営業利益率9.2%という経営指標を設定しており、これまでの安定成長からさらなる規模拡大と収益性向上の両立を目指す姿勢が明確に示されている。この目標達成に向けたアプローチとして、社員全員の創意工夫を結集し、多様化する経営課題に全社一丸となって対応する組織的方針が打ち出されている。また、これらの戦略を外部ステークホルダーと共有する手段として、2024年8月には同社初となる「しまむらグループ統合報告書2024」を発行しており、財務・非財務の両面から自社の価値創造プロセスを可視化する取り組みを進展させている1。
リスク管理、ESG情報開示およびガバナンス体制の確立 株式会社しまむらは、企業の社会的責任と持続可能性(サステナビリティ)の観点から、ESG(環境・社会・ガバナンス)に関する情報開示体制を強化している。新たに創刊された統合報告書においては、中長期的な経営計画に加えて、サステナビリティに関する方針や具体的な活動状況、さらには社外取締役による座談会の内容などが収録されており、コーポレート・ガバナンスの透明性を高める措置が講じられている。財務的側面に偏重しない多角的な情報開示を通じて、投資家をはじめとするステークホルダーとの対話を促進する意図が確認できる。同時に、内部統制およびリスク管理の観点においては、2025年2月20日時点での財務報告に係る内部統制が有効である旨の評価結果が経営陣によって表明されており、監査法人からも財務報告に係る内部統制の評価結果について、すべての重要な点において適正に表示されているとの意見を受領している。これにより、同社の財務報告に係る内部統制の評価結果が公式に確認されている1。
株式会社しまむら(英訳名:SHIMAMURA CO., Ltd.)は、埼玉県さいたま市大宮区北袋町1丁目602番1号に本店を置く、日本の代表的な衣料品小売企業である。同社は、代表取締役 社長執行役員を中心に経営体制を構築しており、日々の暮らしに「ワクワク」をお届けするための仕組みづくりを経営の根幹に据えている(有価証券報告書による)1。
同社の事業ポートフォリオの中核を担うのは、主力事業である「しまむら事業」である。この事業における最大の競争優位性の源泉は、自社で企画・開発を推進するプライベートブランド(PB)の強力な商品展開力にある。2026年2月期の事業活動において、同社は商品力強化の最重要施策として、主力PBである「CLOSSHI(クロッシー)」を中心とした商品ラインナップの拡充に注力した実績が報告されている2。この「CLOSSHI」は、消費者から求められる優れた機能性と、日常着としての快適な着心地を高い次元で両立させることをコンセプトとしており、同社のものづくりの姿勢を体現するブランドとなっている。
さらに同社は、日本の四季に伴う過酷な気候変動や、季節ごとの明確な消費者需要の変動にダイレクトに対応するための機能性特化型ブランドラインを確立している。その代表的な取り組みが「FIBER」シリーズの展開である2。第一に、夏場の過酷な高温多湿環境、すなわち「酷暑」に対するソリューションとして、「FIBER DRY(ファイバードライ)」が展開されている。この製品群には、汗などの水分を素早く吸収し乾燥させる「吸水速乾機能」と、肌に触れた際に冷たさを感じさせる「接触冷感機能」が素材技術として採用されており、夏場の快適性向上に直接的に寄与している2。第二に、冬場の厳しい寒さや防寒需要に対するソリューションとして、「FIBER HEAT(ファイバーヒート)」が展開されている。この製品群は、身体から発せられる水分を吸収して熱エネルギーに変換する「吸湿発熱機能」を備えており、薄手でありながら高い保温性を実現する商品として位置づけられている2。
これらの「FIBER DRY」および「FIBER HEAT」に代表される機能性商品は、単なる衣料品の枠を超え、消費者の生活環境を改善する機能的ツールとしての価値を提供しており、結果として季節ごとの「看板商品」として高い消費者支持を獲得している。決算短信における記載の通り、これらの機能性商品の好調な販売動向が、同社全体の売上成長を牽引する中核的な役割を果たしていることが明確に示されている2。この製品開発と販売の連動性こそが、しまむらのビジネスモデルにおける強力な収益エンジンとなっている。
株式会社しまむらの財務および経営パフォーマンスの堅牢性は、過去5期にわたる有価証券報告書の開示データにおいて極めて明確に示されている。第68期(2021年2月期)から最新の通期実績である第72期(2025年2月期)までのデータ推移を分析することで、同社が外部環境の変動を吸収しつつ、持続的な成長と利益の蓄積を達成してきたプロセスが浮き彫りとなる1。
同社の売上高は、この5年間において一貫して増加傾向を維持している。第68期(2021年2月期)実績において542,608百万円であった連結売上高は、翌第69期(2022年2月期)には583,618百万円へと堅調に伸長した。続く第70期(2023年2月期)には616,125百万円を記録し、ここで売上高6,000億円という重要な節目を突破した。この成長基調はその後も衰えることなく、第71期(2024年2月期)には635,091百万円、そして最新の第72期(2025年2月期)には665,358百万円にまで到達した。この約1,200億円に及ぶ5年間の売上規模の拡大は、前述の「CLOSSHI」等のプライベートブランド戦略の成功や、季節需要を的確に捉えた機能性商品の展開が、市場における確固たる需要創出に結びついている事実を裏付けている1。
利益面においても、売上高の拡大に伴う収益力の向上が顕著に表れている。経常利益の実績は、第68期の39,404百万円からスタートし、第69期には一気に50,567百万円へと大幅な増益を達成した。その後も第70期に54,383百万円、第71期に56,716百万円、第72期には60,596百万円と、着実に利益水準を切り上げている。最終的な利益指標である「親会社株主に帰属する当期純利益」についても同様の軌跡を描いており、第68期の26,163百万円から始まり、第69期には35,428百万円、第70期には38,021百万円、第71期には40,084百万円へと伸長し、最新の第72期においては41,885百万円の利益を計上するに至った。このように、売上高の増加がそのまま利益の拡大に直結する筋肉質な収益構造が維持されている1。
事業規模の拡大と利益の蓄積は、同社の資産基盤および自己資本の厚みを歴史的な高水準へと押し上げている。総資産額の推移を見ると、第68期末時点で451,798百万円であったものが、毎期継続して増加し、第69期に474,811百万円、第70期に502,552百万円、第71期に533,807百万円、そして第72期末には567,144百万円へと拡大した。これと並行して、企業の安全性の根幹となる純資産額も極めて順調に積み上がっている。第68期末の純資産額は384,388百万円であったが、毎期の純利益の計上に伴って着実に増加し、第71期末には471,408百万円に達し、最新の第72期末においてはついに500,976百万円となり、5,000億円の大台を突破する強固な財務基盤を完成させた1。
同社の財務健全性を象徴する最も重要な指標の一つが自己資本比率である。総資産に対する自己資本の割合を示すこの指標は、第68期実績の段階で既に85.1%という極めて高い水準にあったが、その後も第69期に86.6%、第70期に87.6%と上昇を続け、第71期および第72期においては88.3%という水準に到達・安定している。一般的に小売業においてこれほど高い自己資本比率を維持することは稀であり、有利子負債への依存度が極めて低く、外部環境の急激な悪化や金融市場の変動に対する圧倒的な耐性を備えていることを意味する。また、自己資本がこれほど厚い状態でありながら、自己資本利益率(ROE)は第68期の7.0%から、第69期および第70期には8.9%へと向上し、第71期は8.8%、第72期は8.6%と、8%台後半の安定した資本効率性を維持している1。
株主に対する価値創造の状況を示す1株当たり指標も、過去5年間で大きく改善している。1株当たり純資産額の実績は、第68期の5,229.86円から毎年一貫して増加を続け、第72期末には6,815.66円へと成長を遂げた。また、1株当たり当期純利益金額(EPS)についても、第68期の355.96円から、第69期には482.02円へと飛躍し、第72期には569.83円に達している。株価収益率(PER)は、市場の評価と業績のバランスにより変動しており、第68期の16.29倍から第69期には10.37倍に低下したものの、その後は徐々に上昇し、第72期においては15.70倍となっている1。なお、同期間において潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額については該当する実績が存在しない(「−」表記)1。
企業の実際の資金創出力と運用方針を示すキャッシュ・フローの推移においても、同社の事業の強さが現れている。本業による資金獲得を示す「営業活動によるキャッシュ・フロー」は、5期間のすべてにおいて安定した巨額の収入を記録している。具体的には、第68期が46,234百万円、第69期が37,213百万円、第70期が41,552百万円、第71期が41,162百万円、第72期が52,800百万円の収入実績である。この潤沢な営業キャッシュ・フローを原資として、投資活動や財務活動が行われている。「投資活動によるキャッシュ・フロー」は、第68期が△111,324百万円の大幅な支出、続く第69期が143,137百万円の大幅な収入となるなど、年度によって大きな振幅が見られるが、これは事業設備投資に加えて有価証券等の金融資産の運用・回収状況が反映されているものと推移構造から読み取ることができる。第72期の投資活動によるキャッシュ・フローは4,649百万円の収入実績となっている。また、「財務活動によるキャッシュ・フロー」は5期間すべてにおいて支出(マイナス)となっており、第68期が△7,362百万円、第69期が△8,460百万円、第70期が△9,198百万円、第71期が△9,944百万円、第72期が△12,509百万円と、毎期着実に支出額が増加している。これは配当金の支払い等の株主還元が継続的かつ段階的に強化されている状況を示している1。
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項目名 |
単位 |
第68期実績(2021年2月期) |
第69期実績(2022年2月期) |
第70期実績(2023年2月期) |
第71期実績(2024年2月期) |
第72期実績(2025年2月期) |
|
売上高 |
百万円 |
542,608 |
583,618 |
616,125 |
635,091 |
665,358 |
|
経常利益 |
百万円 |
39,404 |
50,567 |
54,383 |
56,716 |
60,596 |
|
親会社株主に帰属する当期純利益 |
百万円 |
26,163 |
35,428 |
38,021 |
40,084 |
41,885 |
|
包括利益 |
百万円 |
25,926 |
35,054 |
38,236 |
41,282 |
42,041 |
|
純資産額 |
百万円 |
384,388 |
410,995 |
440,048 |
471,408 |
500,976 |
|
総資産額 |
百万円 |
451,798 |
474,811 |
502,552 |
533,807 |
567,144 |
|
1株当たり純資産額 |
円 |
5,229.86 |
5,591.79 |
5,986.99 |
6,413.61 |
6,815.66 |
|
1株当たり当期純利益金額 |
円 |
355.96 |
482.02 |
517.28 |
545.35 |
569.83 |
|
自己資本比率 |
% |
85.1 |
86.6 |
87.6 |
88.3 |
88.3 |
|
自己資本利益率 |
% |
7.0 |
8.9 |
8.9 |
8.8 |
8.6 |
|
株価収益率 |
倍 |
16.29 |
10.37 |
12.50 |
14.96 |
15.70 |
|
営業活動によるキャッシュ・フロー |
百万円 |
46,234 |
37,213 |
41,552 |
41,162 |
52,800 |
|
投資活動によるキャッシュ・フロー |
百万円 |
△111,324 |
143,137 |
2,325 |
△87,198 |
4,649 |
|
財務活動によるキャッシュ・フロー |
百万円 |
△7,362 |
△8,460 |
△9,198 |
△9,944 |
△12,509 |
※出典:株式会社しまむら有価証券報告書1
過去5年間にわたる強固な成長トレンドを背景に、同社は2026年2月期においても、さらなる業績の伸長と安定した財務基盤の維持に向けた事業運営を展開した。2026年3月30日に公表された2026年2月期決算短信および2026年5月12日に提出された第73期有価証券報告書から、その実績と2027年2月期の通期見通しに関する詳細な事実が確認できる2、3。
2026年2月期(対象期間:2025年2月21日から2026年2月20日まで)における連結業績実績は、前年同期の好調な業績をさらに上回る結果となった。売上高実績は700,034百万円を計上し、これは前年同期の665,358百万円に対して対前年同期増減率5.2%の増収を示すものである。利益面においても各段階で増益を達成しており、営業利益実績は61,483百万円(対前年同期増減率3.8%増)、経常利益実績は63,672百万円(同5.1%増)、そして親会社株主に帰属する当期純利益実績は44,460百万円(同6.1%増)となった。この業績推移は、同期間における包括利益実績が48,289百万円(対前年同期増減率14.9%増)に達したことからも確認できる。また、1株当たり当期純利益実績は202.36円となっている2。
財政状態に関しては、2026年2月期末実績における総資産は554,667百万円となり、前期末(567,144百万円)から減少した。純資産についても488,545百万円となっており、自己資本実績も同額の488,545百万円となっている。結果として、自己資本比率は前期末の88.3%から0.2ポイント低下し、88.1%となった2。
同社は2027年2月期通期(対象期間:2026年2月21日から2027年2月20日まで)の連結業績について、会社予想を掲げている。売上高の通期会社予想は729,193百万円と設定されており、これは前期実績に対する増減率で4.2%の増収を見込むものである。利益指標の通期会社予想についても、営業利益が66,842百万円(対前期増減率8.7%増)、経常利益が68,825百万円(同8.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益が47,321百万円(同6.4%増)と設定されている。この業績予想を前提とした場合の1株当たり当期純利益の会社予想は227.92円と算出されている2。
株主還元の方針を示す配当の状況について、2025年2月期の実績として、第2四半期末配当が95.00円、期末配当が105.00円の年間合計200.00円が実施された。2026年2月期においては、第2四半期末配当100.00円、期末配当115.00円の年間合計215.00円が実施された。2027年2月期の配当予想は、第2四半期末40.00円、期末40.00円の年間合計80.00円である。なお、同社は2026年2月21日付で普通株式1株につき3株の割合で株式分割を行っており、2027年2月期の配当予想については、当該株式分割の影響を考慮している2。
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区分 |
項目名 |
数値 |
単位 |
対前年増減率 |
出典 |
|
2026年2月期通期実績 |
売上高 |
700,034 |
百万円 |
5.2% |
決算短信2 |
|
2026年2月期通期実績 |
営業利益 |
61,483 |
百万円 |
3.8% |
決算短信2 |
|
2026年2月期通期実績 |
経常利益 |
63,672 |
百万円 |
5.1% |
決算短信2 |
|
2026年2月期通期実績 |
親会社株主に帰属する当期純利益 |
44,460 |
百万円 |
6.1% |
決算短信2 |
|
2026年2月期通期実績 |
包括利益 |
48,289 |
百万円 |
14.9% |
決算短信2 |
|
2027年2月期通期会社予想 |
売上高 |
729,193 |
百万円 |
4.2% |
決算短信2 |
|
2027年2月期通期会社予想 |
営業利益 |
66,842 |
百万円 |
8.7% |
決算短信2 |
|
2027年2月期通期会社予想 |
経常利益 |
68,825 |
百万円 |
8.1% |
決算短信2 |
|
2027年2月期通期会社予想 |
親会社株主に帰属する当期純利益 |
47,321 |
百万円 |
6.4% |
決算短信2 |
株式会社しまむらは、足元の堅調な業績に満足することなく、将来の持続的な企業価値の向上とビジネスモデルの進化を見据えた中長期的なロードマップを策定・公表している。有価証券報告書および公式のプレスリリースにおいて開示されている「長期経営計画2030」および「中期経営計画2027」の内容からは、同社が描く次なる成長軌道の全貌が読み取れる1。
同社グループは、将来のあるべき姿を描いた長期ビジョンの実現に向けた具体的なマイルストーンとして、2025年2月期から2027年2月期までの3ヵ年を対象期間とする「中期経営計画2027」を策定した。この計画は、過去の成功体験に安住せず、新たな市場環境の要請に応えるための戦略パッケージとして位置づけられており、その基本方針として「ネクスト・チャレンジ(成長への挑戦)」というスローガンが掲げられている1。
この基本方針の下、同社は定量目標を設定している。計画の最終年度にあたる2027年2月期において、売上高725,000百万円、営業利益率9.2%という目標値の達成を目指すことが公表されている1。売上高7,000億円を超える規模への到達は、既存店舗の収益力強化と新規の需要開拓を同時並行で進める必要があり、また営業利益率9.2%という水準は、売上規模の拡大に伴って発生しうるコスト増を吸収し、さらなる経営効率の改善を達成しなければ実現できない挑戦的な数値である。この目標を達成するための組織的アプローチとして、有価証券報告書には「社員全員の創意工夫で様々な課題に対応する」という方針が明記されている1。これは、トップダウンの施策展開のみならず、現場レベルでの改善活動や商品開発における細かな知見の積み重ね(前述の「FIBER DRY」や「FIBER HEAT」のような機能性商品のブラッシュアップなど)を経営戦略の根幹として重視する同社の企業文化を反映した方針であると言える。
中期経営計画を含むこれらの中長期的なビジョンと、それを支える非財務的価値の源泉を外部に対して広く発信するため、同社は2024年8月29日に、自社として初となる「しまむらグループ統合報告書2024」をコーポレートサイト上で公開した5。この統合報告書の発行は、すべてのステークホルダーに対するグループへの理解促進を直接的な目的として企画されたものである。
公式ニュースリリースによる開示内容に基づくと、この報告書は単なる財務データの羅列ではなく、同社がこれまで「いい会社」を造り上げてきた歩みや実績、そして日々の暮らしに「ワクワク」をお届けするための独自の仕組みといった、ビジネスの深層に迫る情報を網羅的に紹介する媒体として構成されている5。具体的に収録されている主な項目は多岐にわたり、経営トップの意志を伝える「社長メッセージ」に始まり、自社の強みを分析した「価値創造プロセス」および「ビジネスモデル」の解説が含まれている。さらに、将来構想である「長期経営計画2030」および実行フェーズにある「中期経営計画2027」の詳細が提示され、社会的責任の遂行状況を示す「サステナビリティ」活動の報告、そして経営の透明性を担保する「コーポレート・ガバナンス」や「社外取締役 座談会」といったコンテンツが組み込まれている5。
同社は、財務面からの情報提供に加えて、このような非財務面からの情報を包括的にお示しすることによって、ステークホルダーに同社をより深く理解していただくことを目指している。そして、この情報開示の拡充を通じて、中期経営計画2027で掲げた「ネクスト・チャレンジ(成長への挑戦)」をグループ一丸となって推進する姿勢を社会に対して明確に表明している5。
株式会社しまむらの持続的な成長戦略は、強固なコーポレート・ガバナンス体制と、それを実務レベルで担保する内部統制システムの有効な機能によって支えられている。統合報告書2024における「社外取締役 座談会」や「コーポレート・ガバナンス」の項目の設置は、経営に対する外部からの客観的な視点を取り入れ、監督機能を実質的に機能させようとする同社の姿勢を示している5。
このようなガバナンスの姿勢は、法定開示書類における内部統制評価の結果としても裏付けられている。有価証券報告書に付随して提出された内部統制報告書において、同社経営陣は2025年2月20日現在における株式会社しまむらの財務報告に係る内部統制が「有効である」と表示し、その評価結果を開示している1。さらに、この経営陣による自己評価は外部の独立した監査法人によって検証され、適正意見が付与されている。監査法人は、「株式会社しまむらが2025年2月20日現在の財務報告に係る内部統制は有効であると表示した上記の内部統制報告書が、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠して、財務報告に係る内部統制の評価結果について、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める」との公式な監査意見を表明している1。この事実は、同社の財務報告に係る内部統制の評価結果が、全ての重要な点において適正に表示されていると認められたことを示すものである。
本報告書の主要テーマである「株式会社しまむらの知財戦略」に関して、同社の特許権、実用新案権、意匠権、あるいは商標権等に関する包括的な方針、出願件数、維持管理コスト、および情報システム基盤に関する定量的な開示データについては、今回の調査において有価証券報告書、決算短信、統合報告書、および公式コーポレートサイトの範囲を確認したものの特定できなかった(調査範囲内では確認できず)4。
しかしながら、第1章で詳述した通り、同社の事業活動の最前線においては、「CLOSSHI」ブランドや「FIBER DRY」「FIBER HEAT」といった商品名が、特定の機能性(吸水速乾、接触冷感、吸湿発熱など)と強く結びついた形で展開されている2。これは、法的権利としての知財ポートフォリオの明示的なアピールは行わずとも、独自に企画・開発された機能や名称をブランドの資産として蓄積し、消費者に対する明確な品質保証およびマーケティングの武器として活用するという、実践的な意味での知財戦略が機能していることを示している。
今回の調査プロセスにおいて、情報への到達可能性はあったものの、引用可能な一次情報における事実関係の照合が完了しなかった事項、あるいは一次情報と他の情報源との間でデータの乖離がみられた事項について、以下の通り整理する。
本セクションでは、本文で詳述した事実に基づく定量的・定性的なデータを、一覧性を高めるために表形式で整理する。
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日付 |
項目・イベント内容 |
ステータス |
出典 |
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2024年8月29日 |
同社初となる「しまむらグループ統合報告書2024」の公開 |
完了 |
公式ニュースリリース5 |
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2025年5月19日 |
第72期(2025年2月期)有価証券報告書の提出 |
完了 |
有価証券報告書1 |
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2026年3月30日 |
2026年2月期 決算短信の公表 |
完了 |
決算短信2 |
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2026年5月12日 |
第73期(2026年2月期)有価証券報告書の提出 |
完了 |
有価証券報告書3 |
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2027年2月期末 |
「中期経営計画2027」における売上高7,250億円等の目標達成期限 |
計画 |
中期経営計画2027 6 |
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ブランド・機能名称 |
対象カテゴリ・役割 |
実装されている主な機能性 |
知財・特許等の法的登録状況 |
出典 |
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CLOSSHI(クロッシー) |
主力プライベートブランド(PB)の中核 |
優れた機能性と快適な着心地の両立 |
調査範囲内では確認できず |
決算短信2 |
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FIBER DRY(ファイバードライ) |
夏場の酷暑対策向け季節看板商品 |
吸水速乾機能、接触冷感機能 |
調査範囲内では確認できず |
決算短信2 |
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FIBER HEAT(ファイバーヒート) |
冬場の防寒需要向け季節看板商品 |
吸湿発熱機能 |
調査範囲内では確認できず |
決算短信2 |
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対象市場・品目 |
シェア数値 |
順位 |
出典・備考 |
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アパレル小売市場全体 |
調査範囲内では確認できず |
調査範囲内では確認できず |
有価証券報告書等の範囲では特定の市場シェア数値を明示的に特定できず |
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拠点区分 |
所在地 |
事務連絡者・代表電話番号 |
備考・出典 |
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本店(本社所在地) |
埼玉県さいたま市大宮区北袋町1丁目602番1号 |
取締役 執行役員 辻口芳輝(048)631−2131(代表) |
有価証券報告書に基づく記載1 |
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最寄りの連絡場所 |
埼玉県さいたま市大宮区北袋町1丁目602番1号 |
取締役 執行役員 辻口芳輝(048)631−2131(代表) |
本店と同一所在地にて業務遂行1 |
|
縦覧に供する場所 |
東京都中央区日本橋兜町2番1号 |
該当なし |
株式会社東京証券取引所1 |
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