本記事は、当社が開催した障害特許網の突破事例紹介
~突破方程式®による突破発明®の創出(米国3M社の特許網を突破した事例)~セミナーのエッセンスをお届けするものです。
セミナーの重要な知見を、どなたでも気軽に学べる形でまとめています。
膨大な特許の山を前に、どこから手をつけたらいいか分からない。
「大量の特許、全部読むなんて無理!」「重要な特許がどれか分からない!」「効率的に分析する方法はないの?」
このような悩みに対して、実際に3M(スリーエム)の400件もの特許を3ヶ月で突破した実例があります。その時に使った効果的な手法の一つが「発明者分析」です。
どのような方法で膨大な特許の中から重要なものを見つけ出したのか、弊社代表の楠浦による貴重な体験談をご紹介します。
この記事の内容
膨大な特許から重要なものを見つける「発明者分析」という手法があります。
3Mの400件の特許を3ヶ月で分析した実例を基に、その活用方法をご紹介します。
本記事では以下の内容を解説します。
大手企業の分厚い特許網に直面している方にとって、参考になる内容となっています。
目の前に400件の特許が積まれている状況を想像してみてください。
全部読んでいては時間がかかりすぎてしまいます。実際「400件、読むだけで3ヶ月はかかっちゃうかもしれない」という状況でした。
しかし「締め切りを設けて、基本的には3ヶ月でアウトプットしましょう」という目標があります。つまり、全部を詳細に読む時間はないけれど、3ヶ月で何らかの成果を出す必要があったのです。
そこで考案されたのが、効率的に読む順番を決める方法でした。書店で興味深い本を探すように、特許にも「重要度」を設定してみたのです。
その手法の一つが発明者分析でした。「発明者とか発明者のグループで特許を整理することで、より中心的な力の入った特許を先に特定しておいて、そこから読み始める」というアプローチです。
発明者分析とは、「誰がこの特許を作ったか」に着目する分析方法です。
具体的には
なぜこの方法が効果的なのでしょうか。
それは、企業の重要な技術には通常その分野の中核となる技術者が関わることが多いためです。
ただし、ここで重要な事実があります。「万能なやり方っていうのはないです」
発明者分析だけでは限界があることが判明しました。そこで他の手法も組み合わせることにしたのです。「技術分類とか、あるいは単語テキストマイニングツールとかを使って」多角的な分析を行いました。
テキストマイニングツールとは、大量の文章から重要な単語を自動で抽出するコンピューターツールのことです。特許の中から重要なキーワードを効率的に発見してくれます。
「いくつかの方法論を持っておいて、試してみて、一番フィットするものを使うというのが正しいやり方だと僕は思っています」(楠浦)
つまり発明者分析は、特許の重要度を判定するための手法の一つです。他の分析手法と組み合わせることで、真の効果を発揮します。
実際の3M特許分析では、発明者分析がどのように活用されたのでしょうか。
まず重要だったのは「重要である可能性が高い特許を抽出して、それをまず優先的に読み解いていって、他に必要な情報があれば他の特許も見に行く」という戦略でした。
この戦略において、発明者分析は特許の優先順位を決める重要な指標となりました。特定の発明者グループが関わる特許から読み始めることで、3Mの技術戦略の核心部分を効率的に把握することができたのです。
さらに、この分析を通じて3Mがどの技術領域に重点を置いているかも見えてきました。同じ発明者が繰り返し関わる技術分野こそが、その企業の戦略的な注力分野だということが分かったのです。
発明者分析の効果は明確でした。400件という膨大な特許群の中から、戦略的に重要な特許を短時間で特定することができたのです。
発明者分析は、他の分析手法と組み合わせることで、より大きな価値を発揮します。
企業がどの技術領域に重点を置いているかが見えてくるのです。
この手法は長年の特許分析経験を通じて磨かれてきました。様々な企業の特許を分析する中で、効率的に重要な情報を見つけ出す独自の方法が確立されたのです。
実際の分析作業では、膨大な特許を詳細に読むことは現実的ではないため、どこから読み始めるかの判断が成功の鍵です。発明者分析は、この優先順位付けにおいて重要な指標の一つとして機能しました。
発明者分析の特徴をまとめると:
発明者分析を他の手法と組み合わせることで、効率的な特許調査が実現できます。
400件の特許を3ヶ月で突破した体験から得られた知見があります。
それは「万能なやり方っていうのはない」という現実的な認識と、複数の分析手法を組み合わせることで突破口を見つけることができるという実証です。
発明者分析による特許の重要度判定は、単独では完璧な手法ではありません。しかし他の分析手法と組み合わせることで、膨大な特許群の中から重要なものを効率的に特定することができます。
「そういった形でいろいろな観点で見ていくことで糸口が見えてくる」のです。
特許を分析する際は、文章の内容だけでなく、その背後にいる発明者にも注目してみてください。きっと新しい発見があるはずです。
※本記事はAI技術を活用して作成しています。内容の正確性に努めておりますが、表現や解釈に独自性がある場合がございます。
本記事で解説した「発明者分析法」について、3M特許分析での実践事例を含むより具体的な活用ノウハウをお伝えする有料動画セミナーを提供しています。発明者分析と他の手法の効果的な組み合わせや、実際の回避案創出プロセスまでを体系的に学ぶことができます。
受講者からは「他社特許の回避案出しをするときの事前準備として役に立つ。アイデア出しの狙いを定めることができた」「他社の特許網に苦しんでいる技術者の方には、ぜひ一度確認していただきたい」との声をいただいています。
特許網に直面している技術者の方、効率的な特許調査手法を体系的に学びたい方におすすめです。
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発明塾®動画セミナー「障害特許網の突破事例紹介」
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