3行まとめ
骨・ミネラル/血液がん/希少疾患の3領域に集中し、20の開発パイプラインを推進
協和キリンは「先進的抗体医薬」と「造血幹細胞遺伝子治療」を創薬技術の柱に据え、フェーズ1が11件、フェーズ2が4件、フェーズ3が5件の計20プログラムを展開。注力領域外のアセットは戦略的パートナリングで価値最大化を図る方針を採る。
Orchard社買収(最大約4.8億ドル)とKura社提携によるパイプライン拡張が加速
Orchard Therapeutics社を最大約4億7,760万ドル(約707億円)で買収し、遺伝子治療薬Libmeldyと造血幹細胞遺伝子治療プラットフォームを獲得。さらにKura Oncology社との提携でAML治療薬ziftomenib(KOMZIFTI)が2025年11月にFDA承認を取得した。
米国ノースカロライナ新工場に5.3億ドルを投資し、2027年のグローバル生産体制確立へ
米国ノースカロライナ州サンフォードに投資額5億3,000万ドルの新バイオ医薬品工場を建設中で、2027年の全面稼働を計画。国内でも高崎工場HB7棟が竣工し、開発から上市までの技術移管を見据えたグローバル生産基盤の構築が進む。
この記事の内容
観点1:知的財産・研究開発の基本方針と組織体制 協和キリン株式会社における知的財産および研究開発の基本方針ならびに組織体制について、一次情報に基づき詳述する。協和キリン株式会社は、公式の知的財産ポリシーである「Kyowa Kirin Group Basic Intellectual Property Policy」において、研究開発および事業活動の自由を確保すると同時に、他者の権利を尊重し、侵害しないようコンプライアンスを推進する方針を明記している。知的財産部門(Intellectual Property Department)は、協和キリングループ全体のグローバルな知的財産関連業務を統括し、業務の卓越性の向上およびリスク管理の強化に取り組んでいる。また、法務部門との連携を強化することで、研究開発パイプラインおよび製品ポートフォリオを拡大するための事業戦略の実現を加速することを目標としている。組織体制としては、東京都町田市旭町に所在する「東京リサーチパーク」、「富士リサーチパーク」、「CMC研究センター」、「バイオ生産技術研究所」、「高崎工場」、「宇部工場」などの研究施設や製造施設を有している。キリンホールディングス株式会社の統合報告書「KIRIN INTEGRATED REPORT 2025」に記載された組織図によれば、協和キリン株式会社の知的財産部門は、親会社であるキリンホールディングス株式会社の知的財産戦略部などと並行して位置づけられており、グループ全体のイノベーション推進の一翼を担っていることが確認できる。疾患領域に関しては、「骨・ミネラル」「血液がん・難治性血液疾患」「希少疾患」の3つの領域にフォーカスし、自社リソースを戦略的に集約している。創薬テクノロジーにおいては、「先進的抗体医薬」および「造血幹細胞遺伝子治療」に注力し、多様なモダリティを駆使したプラットフォームの構築が推進されている。これらの一連の活動と組織の統合は、革新的な医薬品を創出し、社会的価値と経済的価値を両立させるCSV経営の基盤を形成している。1
観点2:主力製品の特許ポートフォリオと知財権の行使 協和キリン株式会社の主要製品およびその知的財産ポートフォリオ戦略に関する詳細を一次情報に基づき詳述する。同社の代表的な製品の一つである「POTELIGEO(モガムリズマブ)」については、米国特許庁のデータベースにおいて、米国特許出願番号US14/215,556およびUS14/703,469が確認されており、権利者はKYOWA KIRIN CO., LTD., JAPANとして登録されている。また、欧州特許EP02770179A、ブラジル特許BR0212266-9、メキシコ特許MXPA04001894A、ポルトガル特許PT02770179Tなどの国際的な特許群が確認でき、グローバルな権利保護が図られていることが分かる。さらに、パーキンソン病治療薬である「NOURIANZ(イストラデフィリン)」に関しては、米国特許番号US7727993およびUS7727994がKYOWA KIRIN CO., LTD., JAPANの権利として登録されている。これらの特許に対しては、米国食品医薬品局(FDA)の規制審査期間に基づく特許期間延長申請(PTE)が行われている。FDAの連邦官報(Federal Register)によれば、NOURIANZの承認が2019年8月27日に行われたことに基づき、特許延長の適格性に関する審査が実施された。知的財産権の保護・行使に関して、協和キリン株式会社およびその完全子会社であるBioWa Inc.は、アルファ-1,6-フコシルトランスフェラーゼノックアウト宿主細胞株およびタンパク質発現に関連する米国特許(特許番号US6,946,292、US7,425,446、US8,067,232)の侵害を理由として、米国カリフォルニア州北部地区連邦地方裁判所においてAragen Bioscience, Inc.およびTransposagen, Inc.を相手取り特許侵害訴訟を提起した実績がある。この訴訟は自社のコア技術であるPOTELLIGENT技術の保護に対して厳格な姿勢を示すものである。7
観点3:M&Aおよび戦略的提携による知財基盤・パイプラインの拡張 協和キリン株式会社が実施したM&Aおよび戦略的提携を通じた知的財産基盤ならびに事業領域の拡張について、一次情報に基づき詳述する。2023年10月5日、協和キリン株式会社は英国のバイオ医薬品企業であるOrchard Therapeutics plc社の全株式を取得し買収する契約を締結したことを発表した。この買収契約において、協和キリン株式会社は1米国預託株式(ADS)当たり16.00米ドルを現金で支払い、さらに特定の条件が達成された場合に追加の成功対価受領権(CVR)として1ADS当たり1.00米ドルを支払うことで合意した。合計の買収価格は最大で約477.6百万米ドル(約707億円)と算定されている。買収手続きは英国会社法に基づくScheme of Arrangementの枠組みで進行し、2024年1月22日に英国・ウェールズ高等法院の認可を受け、同年1月24日に完了した。この買収により、協和キリン株式会社は異染性白質ジストロフィー(MLD)治療薬である「Libmeldy(OTL-200)」を含む造血幹細胞遺伝子治療プラットフォームを獲得した。戦略的提携に関しては、急性骨髄性白血病(AML)治療薬「ziftomenib」についてKura Oncology, Inc.との戦略的提携が発表され、同製品は2025年11月14日に米国FDAより正式承認を取得した。また、自己免疫疾患領域においてベーリンガーインゲルハイム社への新規化合物ライセンス供与(2024年1月5日および2025年10月30日)が行われ、骨系統疾患領域においてはBridgeBio Pharma社との間で「infigratinib」の日本国内における開発・販売に関する独占的ライセンス契約(2024年2月7日)が締結された。これらの積極的な提携はパイプラインの多角化と価値最大化を図る戦略の中核である。6
観点4:グローバル生産体制と研究開発インフラの強化 協和キリン株式会社の研究開発および製造拠点のグローバル展開とそれに伴うインフラ投資について、一次情報に基づき詳述する。日本国内においては、公式ページに列挙されている「東京リサーチパーク」「富士リサーチパーク」「CMC研究センター」「バイオ生産技術研究所」「高崎工場」「宇部工場」が主要な拠点として機能しており、創薬の初期探索から製造プロセスの開発、ならびに商業用医薬品の生産に至るまでのサプライチェーン全体を支えている。2025年4月11日には、高崎工場においてバイオ医薬品原薬製造棟である「HB7棟」が竣工したことが発表された。この新棟の稼働により、グローバルな生産体制の構築とバイオ医薬品の開発加速が企図されている。海外展開のインフラ強化策として、2024年6月10日に米国ノースカロライナ州サンフォードにおいて新たなバイオ医薬品工場の建設を決定したことが発表された。この生産拠点拡大計画に関するニュースリリースによれば、投資額は530,000,000米ドル(=5.30億米ドル)(単位:米ドル、対象期間:建設プロジェクト全体、区分:計画、出典一次情報の表記名:「協和キリンがノースカロライナに建設予定の生産拠点拡大計画を発表」)に達し、2027年までに全面稼働することが予定されている。このノースカロライナ工場は、拡張性のある設備を有しており、開発段階から上市までの技術移管を容易にする目的で建設される。さらに、2024年8月1日にはアジア太平洋(APAC)地域における事業の再編と、それに伴う連結子会社(孫会社)の異動(出資持分譲渡)が決定され、グローバル事業の効率化が推進された。Orchard Therapeutics plc社の買収により獲得した英国ロンドンおよび米国ボストンの事業基盤も加わり、細胞・遺伝子治療領域におけるグローバルな研究開発および商業化ネットワークが形成されている。2
観点5:財務実績・ESG戦略と企業価値の共創 協和キリン株式会社の財務実績、開示方針、ならびにサステナビリティ(ESG)戦略について、一次情報に基づき詳述する。財務状況に関して、2025年12月期第2四半期(中間期)の決算短信によれば、中間包括利益合計額は6,233百万円(単位:百万円、対象期間:2025年12月期中間期、区分:実績、出典一次情報の表記名:「2025年12月期第2四半期(中間期)決算短信」)と報告されている。投資活動によるキャッシュ・フローは34,700百万円(=347億円)(単位:百万円、対象期間:2025年12月期中間期、区分:実績、出典一次情報の表記名:「2025年12月期第2四半期(中間期)決算短信」)の支出であり、その内訳として有形固定資産の取得による支出21,000百万円(=210億円)、無形資産の取得による支出10,100百万円(=101億円)、米国新バイオ医薬品工場建設資金の一部のエスクロー口座への振替による支出7,700百万円(=77億円)が計上されている。非財務情報およびサステナビリティ戦略に関しては、「価値の共創」という柱の下でCSV(Creating Shared Value)経営が推進されている。2025年12月2日には、水質汚染の現状、ウェルビーイングの注目背景、水力発電の仕組み、エシカル消費に関する解説記事が公開され、社会課題に対する啓発が行われた。ガバナンスの強化に関しては、2025年10月30日に監査等委員会設置会社への移行が発表され、2026年2月9日には役員人事異動および経営体制の変更、配当方針の変更(DOE・累進配当の導入)が発表された。また、外部からの評価として、2025年3月11日には「健康経営優良法人2025(ホワイト500)」に認定され、2025年11月17日にはLGBTQ+に関する「PRIDE指標」において4年連続となるゴールド認定を取得したことが発表された。これらの取り組みは、企業価値の持続的な向上とステークホルダーからの信頼獲得に寄与している。6
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発行体 |
文書名 |
発行日 |
種別 |
URL |
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協和キリン株式会社 |
ニュースリリース 2025 |
2026年3月3日 |
公式ニュース |
https://www.kyowakirin.co.jp/pressroom/news_releases/2025/index.html |
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協和キリン株式会社 |
ニュースリリース 2024 |
2024年12月24日 |
公式ニュース |
https://www.kyowakirin.co.jp/pressroom/news_releases/2024/index.html |
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協和キリン株式会社 |
ニュースリリース 2026 |
2026年3月3日 |
公式ニュース |
https://www.kyowakirin.co.jp/pressroom/news_releases/2026/index.html |
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Kirin Holdings |
KIRIN INTEGRATED REPORT 2025 |
2025年 |
統合報告書 |
https://www.kirinholdings.com/en/investors/files/pdf/kirinreport2025_03.pdf |
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Orchard Therapeutics |
Kyowa Kirin successfully completes acquisition of Orchard Therapeutics |
2024年1月24日 |
ニュースリリース |
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協和キリン株式会社 |
協和キリン、Orchard Therapeuticsの買収を完了 |
2024年1月24日 |
ニュースリリース |
https://www.kyowakirin.com/media_center/news_releases/2024/pdf/e20240124_02.pdf |
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協和キリン株式会社 |
Notice regarding Completion of Share Acquisition of Orchard Therapeutics plc |
2024年1月24日 |
法定開示/IR |
https://www.kyowakirin.com/media_center/news_releases/2024/pdf/e20240124_01.pdf |
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協和キリン株式会社 |
研究所・工場 |
確認時点最新 |
企業情報ページ |
https://www.kyowakirin.co.jp/about_us/domestic_offices/researchlaboratories_plants/index.html |
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キリンホールディングス株式会社 |
組織 |
確認時点最新 |
企業情報ページ |
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USPTO |
US7504104B2 |
2014年3月17日 |
特許公報 |
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USPTO |
US7727993B2 |
2019年10月22日 |
特許公報 |
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Federal Register |
Determination of Regulatory Review Period for Purposes of Patent Extension; NOURIANZ |
2022年11月7日 |
公的レジストリ |
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Kura Oncology, Inc. |
Form 10-K |
2026年3月5日 |
法定開示 |
https://www.sec.gov/Archives/edgar/data/1422143/000095017025055537/kura_ars_2024.pdf |
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Kura Oncology, Inc. |
Kura Oncology and Kyowa Kirin Announce FDA Approval of KOMZIFTI™ |
2025年11月13日 |
公式ニュース |
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Kura Oncology, Inc. |
Kura Oncology Reports Fourth Quarter and full year 2025 Financial Results |
2026年3月5日 |
決算発表/公式ニュース |
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協和キリン株式会社 |
Kyowa Kirin Group Basic Intellectual Property Policy |
確認時点最新 |
公式ポリシー |
https://www.kyowakirin.co.jp/research_development_production/pdf/e_ip_policy.pdf |
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協和キリン株式会社 |
Patent infringement lawsuit against Aragen Bioscience and Transposagen |
2016年10月19日 |
ニュースリリース |
https://www.kyowakirin.com/media_center/news_releases/2016/pdf/e20161019_01.pdf |
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協和キリン株式会社 |
協和キリン、ロカチンリマブの開発・商業化プログラムの管理権を再取得 |
2026年1月31日 |
ニュースリリース |
https://www.globenewswire.com/news-release/2026/01/31/3229863/0/ja/... |
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協和キリン株式会社 |
2025年12月期 第2四半期(中間期)決算短信 |
2025年7月31日 |
決算短信 |
https://data.swcms.net/file/kyowakirin/ja/news/auto_20250707509235/pdfFile.pdf |
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協和キリン株式会社 |
2025年12月期 決算短信〔IFRS〕(連結) |
2026年2月9日 |
決算短信 |
https://kabutan.jp/disclosures/pdf/20260209/140120260126538336/ |
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協和キリン株式会社 |
有価証券報告書 第102期 |
2025年3月11日 |
有価証券報告書 |
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案件名 |
Announcement |
Effective(Event) |
Completion/Closing |
Start |
状態ラベル |
根拠 |
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Orchard Therapeutics plc社の全株式取得・子会社化 |
2023年10月5日 |
2024年1月22日 |
2024年1月24日 |
調査範囲内では確認できず |
完了 |
18 |
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米国ノースカロライナ州における新バイオ医薬品工場建設 |
2024年6月10日 |
調査範囲内では確認できず |
調査範囲内では確認できず |
調査範囲内では確認できず |
計画 |
20 |
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アジア太平洋(APAC)地域における事業再編 |
2024年8月1日 |
調査範囲内では確認できず |
調査範囲内では確認できず |
調査範囲内では確認できず |
合意/契約 |
20 |
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高崎工場 バイオ医薬品原薬製造棟「HB7棟」の竣工 |
2025年4月11日 |
調査範囲内では確認できず |
2025年4月11日 |
調査範囲内では確認できず |
完了 |
6 |
|
ziftomenib(KOMZIFTI)の米国FDA正式承認取得 |
2025年11月13日 |
調査範囲内では確認できず |
2025年11月14日 |
調査範囲内では確認できず |
完了 |
6 |
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rocatinlimabの開発・商業化プログラム再取得 |
2026年1月30日 |
調査範囲内では確認できず |
調査範囲内では確認できず |
調査範囲内では確認できず |
完了 |
20 |
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BridgeBio Pharmaによるinfigratinib第3相試験データ報告 |
2026年2月16日 |
調査範囲内では確認できず |
調査範囲内では確認できず |
調査範囲内では確認できず |
完了 |
20 |
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rocatinlimabの臨床試験プログラム中止 |
2026年3月3日 |
調査範囲内では確認できず |
調査範囲内では確認できず |
調査範囲内では確認できず |
終了/撤回 |
20 |
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国 |
特許番号 |
発明名称(公式表記) |
正本一次情報(ページ名) |
出願人または権利者 |
扱い |
根拠URL |
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US |
US14/215,556 |
POTELIGEO (MOGAMULIZUMAB-KPKC) |
patents.google.com |
KYOWA KIRIN CO., LTD., JAPAN |
当社特許例 |
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US |
US14/703,469 |
POTELIGEO (MOGAMULIZUMAB-KPKC) |
patents.google.com |
KYOWA KIRIN CO., LTD., JAPAN |
当社特許例 |
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EP |
EP02770179A |
POTELIGEO |
patents.google.com |
KYOWA KIRIN CO., LTD., JAPAN |
当社特許例 |
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BR |
BR0212266-9 |
POTELIGEO |
patents.google.com |
KYOWA KIRIN CO., LTD., JAPAN |
当社特許例 |
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MX |
MXPA04001894A |
POTELIGEO |
patents.google.com |
KYOWA KIRIN CO., LTD., JAPAN |
当社特許例 |
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PT |
PT02770179T |
POTELIGEO |
patents.google.com |
KYOWA KIRIN CO., LTD., JAPAN |
当社特許例 |
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US |
US7727993 |
NOURIANZ (ISTRADEFYLLINE) |
patents.google.com |
KYOWA KIRIN CO., LTD., JAPAN |
当社特許例 |
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US |
US7727994 |
NOURIANZ |
Federal Register |
KYOWA KIRIN CO., LTD., JAPAN |
当社特許例 |
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US |
US6,946,292 |
POTELLIGENT |
ニュースリリース |
Kyowa Hakko Kirin Co., Ltd. |
当社特許例 |
https://www.kyowakirin.com/media_center/news_releases/2016/pdf/e20161019_01.pdf |
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US |
US7,425,446 |
POTELLIGENT |
ニュースリリース |
Kyowa Hakko Kirin Co., Ltd. |
当社特許例 |
https://www.kyowakirin.com/media_center/news_releases/2016/pdf/e20161019_01.pdf |
|
US |
US8,067,232 |
POTELLIGENT |
ニュースリリース |
Kyowa Hakko Kirin Co., Ltd. |
当社特許例 |
https://www.kyowakirin.com/media_center/news_releases/2016/pdf/e20161019_01.pdf |
協和キリン株式会社における知的財産戦略および研究開発の基本方針は、公式に開示されているポリシー「Kyowa Kirin Group Basic Intellectual Property Policy」に基づき運用されている。このポリシー文書において、協和キリングループは研究開発および事業活動における自由を確保すると同時に、第三者の権利を尊重し、侵害を未然に防ぐためのコンプライアンスを推進する方針を明記している。また、知的財産に関する紛争が発生した場合には、迅速かつ適切に対応することが定められている。知的財産部門(Intellectual Property Department)の役割としては、協和キリングループ全体のグローバルな知的財産関連業務を統括することが挙げられている。グループ全体の知的財産業務を集約することにより、業務の卓越性の向上ならびにリスク管理の強化が図られている。さらに、同部門の重要な目標の一つとして、法務機能との強力な連携を通じ、研究開発パイプラインおよび製品ポートフォリオを拡大するための事業戦略の実現を加速することが示されている。3
知的財産権のうち特許権のみならず、商標に関してもグローバルな事業展開において製品を市場に投入するために、商標の適切な取得、保護、および管理が不可欠であると位置づけられている。協和キリングループは適切な商標権を取得および維持し、第三者の権利を侵害しないための調査を実施している。加えて、製品開発の段階から開発部門、生産部門、およびマーケティング部門と連携し、円滑な製品販売を確保するための体制が構築されている。3
組織体制に関して、キリンホールディングス株式会社が発行した「KIRIN INTEGRATED REPORT 2025」の記載によれば、協和キリン株式会社の知的財産部門(Intellectual Property Department)は、グループ全体の知的財産戦略を推進する上で親会社であるキリンホールディングス株式会社の知的財産戦略部(Intellectual Property Strategy Department)と並行する形で位置づけられている。また、研究開発を推進する具体的な組織として、東京都町田市旭町に所在する「Tokyo Research Park(東京リサーチパーク)」をはじめ、「Fuji Research Park(富士リサーチパーク)」などがキリンホールディングス株式会社の研究施設とともに統合報告書内に列挙されており、グループとしての連携体制が確認できる。4
研究開発の戦略的側面として、協和キリン株式会社は自社のリソースを特定の疾患領域に戦略的に集約する方針を採用している。公式情報によれば、「骨・ミネラル」「血液がん・難治性血液疾患」「希少疾患」の3つの領域にフォーカスすることが明示されている。これらの注力疾患領域以外の領域に属するアセットについては「戦略的パートナリングアセット」として指定され、外部のパートナー企業との協業を通じてその価値の最大化が図られる戦略が取られている。創薬テクノロジーにおいては、「先進的抗体医薬」および「造血幹細胞遺伝子治療」に注力し、多様なモダリティを駆使した技術プラットフォームの構築が企図されている。創薬プロセス自体も、研究、開発から製造、ならびに品質保証に至るまでのあらゆる技術とノウハウを統合できるよう、全体が8つのプロセスに分割されて管理されている。6
また、研究開発体制の強化および組織再編の一環として、2024年8月1日に「2030年ビジョン」の実現に向けた新たな研究体制への移行が発表された。この移行に伴い、特別希望退職制度の導入が公表されている。さらに、2025年5月7日にも、人材および基盤の強化に向けた施策の一環として特別希望退職制度の導入が発表された。経営トップの人事についても、2025年12月11日に最高経営責任者(CEO)の交代を含む経営体制の変更が発表されており、組織風土の刷新やガバナンスの強化が進められている。6
協和キリン株式会社の国内における研究開発拠点および製造拠点の全容は、企業公式ページにおいて明確に列挙されている。具体的な施設名として、「東京リサーチパーク」「富士リサーチパーク/CMC研究センター」「バイオ生産技術研究所/高崎工場」および「宇部工場」が挙げられている。これらの施設群は、創薬研究の初期段階から、製品の製剤化、プロセス開発、ならびに商業生産に至るまでの一貫した機能を提供している。特に東京リサーチパークは、東京都町田市旭町に位置しており、グループR&Dを推進する中核的な研究施設として機能している。2
国内の製造設備の拡張に関する動向として、2025年4月11日に高崎工場においてバイオ医薬品原薬製造棟である「HB7棟」が竣工したことが発表された。この新棟の完成は、グローバルな生産体制の構築を通じて、バイオ医薬品の開発および供給の加速を目指すものである。海外におけるインフラ投資も大規模に進行しており、2024年6月10日には米国ノースカロライナ州において新たなバイオ医薬品工場の建設を決定したことが発表された。この生産拠点拡大計画に関するニュースリリースによれば、建設予定地はサンフォード(リサーチ・トライアングル・リージョン)であり、同地域はバイオ企業が集積し細胞医療や遺伝子治療の研究開発が盛んな地域であると説明されている。この投資額は530,000,000米ドル(=5.30億米ドル)(単位:米ドル、対象期間:建設プロジェクト全体、区分:計画、出典一次情報の表記名:「協和キリンがノースカロライナに建設予定の生産拠点拡大計画を発表」)に達している。協和キリン株式会社のニュースリリース内での言及によれば、ノースカロライナ工場において拡張性のある設備を有することで、開発から上市までの技術移管が容易になることが期待されている。この施設は、2027年までに全面稼働することが予定されている。6
海外事業の再編に関連して、2024年8月1日にはアジア太平洋(APAC)地域における事業の再編と、それに伴う連結子会社(孫会社)の異動(出資持分譲渡)が決定された。これにより、グローバル市場における事業運営の効率化と経営リソースの最適化が推進されている。さらに、2024年1月に買収が完了したOrchard Therapeutics plc社を通じて、英国ロンドンおよび米国ボストンにおける細胞・遺伝子治療分野のグローバルな事業開発基盤が協和キリン株式会社の体制に組み込まれることとなった。18
協和キリン株式会社の主要製品に関する特許保護の状況について、米国特許庁(USPTO)等の公的データベースおよび公式発表に基づき詳述する。同社の代表的なバイオ医薬品の一つである「POTELIGEO(モガムリズマブ)」については、米国において複数の特許出願が確認されている。具体的には、米国特許出願番号US14/215,556(出願日:2014年3月17日)および米国特許出願番号US14/703,469(出願日:2015年5月4日)が存在しており、これらの権利者(Owner name)は「KYOWA KIRIN CO., LTD., JAPAN」として登録されている。権利の移転記録によれば、Kyowa Hakko Kirin Co., Ltd.から現在の社名への名称変更が2019年7月1日付けで反映されている。POTELIGEOの特許網は米国にとどまらず、欧州特許EP02770179A、ブラジル特許BR0212266-9、メキシコ特許MXPA04001894A、ポルトガル特許PT02770179Tなど、広範な地域での権利化が図られている。7
また、パーキンソン病治療薬である「NOURIANZ(イストラデフィリン)」に関しては、米国特許番号US7727993およびUS7727994がKYOWA KIRIN CO., LTD., JAPANの権利として登録されている。医薬品の特許において極めて重要な特許期間延長(Patent Term Extension: PTE)の手続きについて、米国食品医薬品局(FDA)の連邦官報(Federal Register)の記録によれば、NOURIANZの米国における承認日である2019年8月27日に基づき、協和キリン株式会社から特許期間延長申請が提出された。FDAは米国特許商標庁(USPTO)からの要請を受け、2021年2月8日付の書簡において、NOURIANZの承認が同製品の最初の商業的マーケティングまたは使用を許可したものであると助言し、規制審査期間(Regulatory Review Period)の算定に協力した。この特許権延長の適用により、NOURIANZの市場独占期間の維持が図られている。9
知的財産権の行使(エンフォースメント)に関する実績として、協和キリン株式会社およびその米国完全子会社であるBioWa Inc.は、自社のコア技術である「POTELLIGENT」技術を保護するための訴訟を提起している。2016年10月19日のニュースリリースによれば、両社はアルファ-1,6-フコシルトランスフェラーゼノックアウト宿主細胞株およびタンパク質発現に関連する米国特許(特許番号US6,946,292、US7,425,446、およびUS8,067,232)の侵害を理由として、Aragen Bioscience, Inc.およびTransposagen, Inc.を相手取り、米国カリフォルニア州北部地区連邦地方裁判所において特許侵害訴訟を提起した。この訴訟において、協和キリン株式会社およびBioWa Inc.は侵害行為の差し止めならびに損害賠償を求めている。当時の法務・知的財産部担当役員は、知的財産権への多大な投資と技術革新を保護する観点から、POTELLIGENT技術の権利を強力に行使する意向を公式に表明した。13
協和キリン株式会社が展開する研究開発のパイプラインは、2025年時点での公式情報に基づけば、合計で20のプログラムが進行していることが確認されている。臨床試験フェーズの内訳については、プログラム数が11(単位:プログラム、対象期間:発表時点、区分:実績、出典一次情報の表記名:「開発パイプラインの状況」)がフェーズ1に属しており、プログラム数が4(単位:プログラム、対象期間:発表時点、区分:実績、出典一次情報の表記名:「開発パイプラインの状況」)がフェーズ2に属している。さらに、プログラム数が5(単位:プログラム、対象期間:発表時点、区分:実績、出典一次情報の表記名:「開発パイプラインの状況」)がフェーズ3に進行している。これらの合計が20プログラムとなっている。6
急性骨髄性白血病(AML)治療薬である「ziftomenib(製品名:KOMZIFTI)」は、協和キリン株式会社のパイプラインにおいて最も顕著なマイルストーンを達成した製品の一つである。2025年11月13日(FDA発表は14日として報道・記載される場合もある)、Kura Oncology, Inc.および協和キリン株式会社は、米国食品医薬品局(FDA)がKOMZIFTI(ziftomenib)を正式承認したことを発表した。対象となる適応症は、十分な代替治療選択肢がない、NPM1変異を有する再発または難治性(R/R)の成人急性骨髄性白血病(AML)患者である。この製品は、同適応において1日1回投与が可能な経口メニン阻害剤として初の承認薬となった。承認に至るプロセスにおいて、2025年4月8日に新薬承認申請が提出され、同年6月2日にはFDAによって受理されるとともに優先審査に指定された。さらに、承認後の2025年11月26日には、National Comprehensive Cancer Network(NCCN)のAMLガイドラインにziftomenibが追加されるという進展が見られた。6
適応拡大に向けた臨床試験も継続して実施されている。2025年9月30日には、AMLの1次治療を対象とした第3相試験である「KOMET-017試験」の開始が発表された。続いて、同年10月2日には、NPM1およびFLT3変異を有する新規診断AML患者を対象とした新たな臨床試験の開始が発表された。国際学会での臨床データの報告も活発に行われており、2025年5月14日および6月12日にはEHA(欧州血液学会)年次総会にてベネトクラクスおよびアザシチジンとの併用療法のデータが、同年5月23日および6月3日にはASCO(米国臨床腫瘍学会)年次総会にて単剤療法のピボタル試験のデータが口頭発表された。さらに、同年11月4日にはASH(米国血液学会)年次総会においても発表が行われ、同年12月9日には新規診断および再発・難治性AMLにおける併用療法のデータが改めて報告された。6
ziftomenibに関するパートナーシップについて、協和キリン株式会社はKura Oncology, Inc.との間で2024年11月21日および12月9日に戦略的提携を締結した。Kura Oncology, Inc.が米国証券取引委員会(SEC)に提出した法定開示資料および決算発表資料(Form 10-K, News Release)によれば、この共同開発契約に関連して、Kura Oncology, Inc.側から見たコラボレーション収益が15.2百万米ドル(単位:百万米ドル、対象期間:2025年第4四半期、区分:実績、出典一次情報の表記名:「Collaboration revenue」)計上されている。また、同資料において、協和キリン株式会社からのコラボレーション支払いとして想定される180百万米ドル(単位:百万米ドル、対象期間:将来予測、区分:計画、出典一次情報の表記名:「anticipated $180 million in payments under the collaboration agreement with Kyowa Kirin」)が、2028年に予定されているKOMET-017試験のトップライン結果取得までのziftomenibプログラム推進を支える資金となることが明記されている。16
アトピー性皮膚炎治療薬として開発が進められてきた「rocatinlimab(ロカチンリマブ:AMG 451 / KHK4083)」については、複数回のトップラインデータ報告および開発方針の重大な変更が確認されている。2024年9月25日、中等症から重症の成人アトピー性皮膚炎患者を対象とした第III相臨床試験「ROCKET-Horizon」において、良好なトップラインデータが取得されたことが発表された。その後、2025年3月8日には成人患者を対象とした第III相試験「ROCKET-Ignite」のトップラインデータが発表され、同年9月9日には長期安全性および有効性を評価する第III相継続投与試験「ROCKET-Ascend」の成人患者におけるトップラインデータが発表された。これらの臨床結果については、2025年2月27日のAAD(米国皮膚科学会)、同年5月12日のSID(研究皮膚科学会)、ならびに同年7月29日および9月11日のEADV(欧州皮膚科・性病科学会)といった主要な国際皮膚科学会において、レイトブレイキングアブストラクトを含む形式で発表が行われている。6
権利関係に関して、2026年1月30日(発表文書の日付、日本時間1月31日)に、協和キリン株式会社がrocatinlimabの開発および商業化プログラムの管理権を再取得したことが発表された。このニュースリリースにおいて、同社はロカチンリマブを大きな市場潜在力を有する差別化された資産として開発することへの強いコミットメントを表明しており、規制当局への申請が2026年前半に予定されている旨も記載されていた。しかしながら、その約1ヶ月後である2026年3月3日に発表されたニュースリリースにおいて、協和キリン株式会社は「ロカチンリマブの臨床試験プログラム中止について」の告知を行い、当該プログラムの開発方針が終了または撤回されたことが確認された。20
その他の注目すべき開発品目として、骨系統疾患を対象とした「infigratinib(KK8398)」の進展がある。協和キリン株式会社は、2024年2月7日にBridgeBio Pharma社との間で、日本国内における骨系統疾患を対象としたinfigratinibの開発および販売に関する独占的ライセンス契約を締結した。この契約に基づき、2025年11月21日には、軟骨無形成症を対象とした国内第3相臨床試験である「AOBA試験」の開始が発表された。さらに、2026年2月16日には、BridgeBio Pharma社によって実施されている軟骨無形成症を対象としたinfigratinibのグローバル第3相臨床試験「PROPEL 3」に関する良好なトップラインデータ報告が協和キリン株式会社からも発表された。6
自己免疫疾患領域における外部提携として、協和キリン株式会社はベーリンガーインゲルハイム社と複数のライセンス契約を締結している。2024年1月5日には、線維化を伴う炎症性疾患を対象とした新規化合物に関して、ベーリンガーインゲルハイム社へのライセンス供与が発表された。これに続き、2025年10月30日にも、自己免疫疾患の新規治療法開発に向けて新たな新規化合物をベーリンガーインゲルハイム社へライセンスアウトすることに合意したことが発表された。6
既存の承認製品やその他の製品に関する動向も活発である。高リン血症治療剤「フォゼベル錠」は、2024年2月19日に国内において販売が開始された。造血幹細胞動員に関する治療薬「ジーラスタ」については、2024年5月17日に自家末梢血幹細胞移植のための造血幹細胞の末梢血中への動員に関する承認事項一部変更の承認を取得した。尋常性乾癬治療剤「ルミセフ」に関しては、2024年6月28日に「ルミセフ皮下注210 mgペン」の国内製造販売承認申請が行われ、一方で同年10月3日には全身性強皮症に関する国内適応追加申請の取り下げが発表された。その後、2025年6月26日に「ルミセフ皮下注210mgペン」の剤形追加に係る国内製造販売承認が取得され、同年11月19日に発売が開始された。同様に、X連鎖性低リン血症治療薬である「クリースビータ皮下注シリンジ」についても、2025年6月25日に剤形追加の国内製造販売承認が取得され、同年11月19日に発売された。さらに、2025年3月7日には「リツキシマブBS」について国内承認事項の一部変更承認が取得されている。眼科領域においては、糖尿病黄斑浮腫を対象とした「tivozanib点眼液」の第2相国際臨床試験において、2024年2月6日に最初の症例登録(ファースト・イン・ペイシェント)が完了したことが報告されている。また、LEO Pharma社との販売提携に関して、2024年11月1日に尋常性乾癬治療剤「ドボベット軟膏・ゲル・フォーム」の販売提携契約が終了し、協和キリン株式会社からLEO Pharma社へ販売機能が移管された。6
協和キリン株式会社が完了したOrchard Therapeutics plc社の買収は、細胞および遺伝子治療領域におけるグローバルなプレゼンスを確立するための極めて重要な戦略的投資である。2023年10月5日に買収の合意が発表された際の条件として、買収価格は1米国預託株式(ADS)当たり16.00米ドルの現金(計約387.4百万米ドル、約573億円)が設定された。さらに、特定の承認条件が達成された場合には、追加の成功対価受領権(CVR)として1ADS当たり1.00米ドルが支払われる仕組みが取り入れられた。この追加支払いがなされた場合の買収総額は最大で約477.6百万米ドル(約707億円)と算定されている。買収の法的スキームは、英国会社法(UK Companies Act 2006のPart 26)に基づくScheme of Arrangementに則って進められた。2024年1月22日に英国およびウェールズの高等法院(High Court of Justice of England and Wales)による認可ヒアリングが行われ、その後裁判所の命令書がRegistrar of Companiesに提出された2024年1月24日をもって全ての手続きが完了し、Orchard Therapeutics plc社は協和キリン株式会社の完全子会社となった。15
この買収によって協和キリン株式会社のポートフォリオに組み込まれた主要製品が「Libmeldy(atidarsagene autotemcel / OTL-200)」である。Libmeldyは、異染性白質ジストロフィー(MLD)という希少かつ生命を脅かす遺伝性代謝疾患を対象とした造血幹細胞遺伝子治療薬であり、すでに欧州委員会(EC)および英国医薬品医療製品規制庁(MHRA)から承認を受けている。米国においては、同製品は「Lenmeldy」として開発が進められており、2024年3月21日に米国FDAより画期的治療薬として承認を取得した。日本国内においても、OTL-200は2025年10月28日に希少疾病用再生医療等製品の指定を取得している。さらに、2025年12月17日には、米国の推奨統一スクリーニングパネル(RUSP)にMLDが追加されたことが発表された。また、Orchard Therapeutics plc社が開発を進めている別のパイプラインである「OTL-203」については、MPS I型ハーラー症候群を対象とした臨床試験において、2024年2月6日に最初の被験者の参加が発表されている。この買収は、協和キリン株式会社が掲げる「2030年ビジョン」と「Commitment to Life」の理念に合致し、有効な治療法のない希少疾患分野における革新的なサイエンスの導入を実現した。6
協和キリン株式会社の財務状況について、公表された法定開示資料および決算短信の内容に基づき記述する。2025年12月期第2四半期(中間期)の決算短信によれば、中間包括利益合計額は6,233百万円(単位:百万円、対象期間:2025年12月期中間期、区分:実績、出典一次情報の表記名:「2025年12月期 第2四半期(中間期)決算短信」)と報告されている。前年同期である2024年12月期中間期の同指標は68,998百万円(単位:百万円、対象期間:2024年12月期中間期、区分:実績、出典一次情報の表記名:「2025年12月期 第2四半期(中間期)決算短信」)であった。23
キャッシュフローの状況について、投資活動によるキャッシュ・フローは34,700百万円(=347億円)(単位:百万円、対象期間:2025年12月期中間期、区分:実績、出典一次情報の表記名:「2025年12月期 第2四半期(中間期)決算短信」)の支出であったことが示されている。この支出の主要な内訳として、有形固定資産の取得による支出が21,000百万円(=210億円)(単位:百万円、対象期間:2025年12月期中間期、区分:実績、出典一次情報の表記名:「2025年12月期 第2四半期(中間期)決算短信」)、無形資産の取得による支出が10,100百万円(=101億円)(単位:百万円、対象期間:2025年12月期中間期、区分:実績、出典一次情報の表記名:「2025年12月期 第2四半期(中間期)決算短信」)として計上されている。さらに、米国新バイオ医薬品工場建設資金の一部のエスクロー口座への振替による支出が7,700百万円(=77億円)(単位:百万円、対象期間:2025年12月期中間期、区分:実績、出典一次情報の表記名:「2025年12月期 第2四半期(中間期)決算短信」)計上されており、これは前述のノースカロライナ州における新工場建設プロジェクトに関連する大規模なインフラ投資の財務的な裏付けを示すものである。一方、財務活動によるキャッシュ・フローは17,200百万円(=172億円)(単位:百万円、対象期間:2025年12月期中間期、区分:実績、出典一次情報の表記名:「2025年12月期 第2四半期(中間期)決算短信」)の支出であったことが報告されている。経営成績の概況として、主な収入要因は税引前中間利益220億円および減価償却費・償却費123億円であり、支出要因は営業債務の減少額52億円および営業債権の増加額51億円であったことが説明されている。23
研究開発費に関する財務数値については、有報(直近FY)・決算短信(直近4四半期)・統合報告書(直近版)・公式IR/公式ニュース(直近24ヶ月)を確認した範囲では、当該情報を一次情報として特定できない(調査範囲内では確認できず)。22
協和キリン株式会社は、「社会的価値の創造」と「経済的価値の創造」の両立を通じた企業価値の向上を目指す「CSV(Creating Shared Value)経営」を基本方針として実践している。「Life-changingな価値の提供」を目標に掲げ、その実現のためにマテリアリティ(重要課題)を策定している。この方針に基づき、様々なステークホルダーに向けた情報発信と啓発活動が活発に展開されている。6
具体的な情報発信および啓発活動の記録として、2026年2月1日には希少・難治性疾患の日である「Rare Disease Day 2026」に寄せた役員メッセージが公開された。2026年1月26日には、初期探索段階の創薬研究を推進する体制やチームマネジメントに関する活動を含む「イノベーションセンターの研究環境」についての紹介記事が前後編で公開された。2026年1月25日には、最高執行責任者(COO)と最高人事責任者(CPO)による対談記事が公開され、協和キリンの新たな企業文化の指針となる「KABEGOE Principles」が策定されるまでのプロセスが紹介されている。2026年1月6日には代表取締役社長COOであるアブドゥル・マリック氏による年頭挨拶が発信された。また、2025年12月2日には、社会課題や持続可能性に関する広範な解説記事が公開された。これらの記事では、水質汚染の現状と取り組み、ウェルビーイングの注目背景と企業に求められる取り組み、水力発電の仕組みおよびメリット・デメリット、そしてエシカル消費についての解説が行われている。さらに、2024年5月27日には2024年度の「医学教育助成」プログラムの募集開始が告知された。疾患啓発活動としては、2025年7月25日に慢性腎臓病(CKD)の認知度調査に関する結果が発表され、2025年9月12日にはXLH(X染色体連鎖性低リン血症性くる病・骨軟化症)の市民公開講座が実施されている。6
環境負荷の低減とサステナビリティに関する方針として、「Kyowa Kirin Group Environmental Policy」に従い、事業活動を通じた脱炭素化の推進とバリューチェーン全体での環境保護が目標とされている。キリンホールディングス株式会社の「Kirin Group Environmental Vision 2050」に沿った方針が適用されているが、環境目標達成や再生可能エネルギー比率等に関する具体的なKPI数値と対象年度については、有報(直近FY)・決算短信(直近4四半期)・統合報告書(直近版)・公式IR/公式ニュース(直近24ヶ月)を確認した範囲では、当該情報を一次情報として特定できない(調査範囲内では確認できず)。6
ガバナンスおよび事業活動における倫理と透明性の確保に関する取り組みとして、2025年10月30日にコーポレートガバナンスの強化を目的とした監査等委員会設置会社への移行に関するお知らせが発表された。また、2026年2月9日には役員人事異動および経営体制の変更に関するお知らせと併せて、配当方針の変更(DOE・累進配当の導入)に関するお知らせが発表されている。社会からの評価指標として、2025年3月11日に「健康経営優良法人2025(ホワイト500)」に認定されたことが発表され、さらに2025年11月17日にはLGBTQ+に関する取り組みが評価され「PRIDE指標」において4年連続でゴールド認定を取得したことが公表されている。加えて、2025年1月20日には、第7回日本医療研究開発大賞において「内閣総理大臣賞」を受賞する栄誉を得ており、同社の研究開発活動が公的に高く評価されていることが示されている。6
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本レポートは、公開情報をAI技術を活用して体系的に分析したものです。
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