「発明塾」塾長の楠浦です。
今回は、2024年12月4日(水)にソニーシティ大崎 BRIDGE TERMINALにて開催されました「Patent Information For Victory」出版記念セミナーの報告といたします。
長期投資に役立つ特許情報の読み方 「Patent Information For Victory」楠浦崇央様 出版記念講演(イベントは終了しています)
https://241204-01.peatix.com/
動画は、以下で公開されています。
https://www.youtube.com/watch?v=5Pyg7p1mwCI
アンケートでいただいた質問やご感想を交え、概要を紹介いたします。
では、本題へ。
この記事の内容
特許に関して全くの素人であり、特許=権利・技術、のように捉えてしまっていましたが、それらに留まらず人についての情報、ひいては事業・経営についても読み解くことができるという考え方が大変参考になり、また具体的な調べ方についても知ることができ、勉強になりました。
最初はみんな素人ですから、問題はないんですよね。
「Patent Information For Victory」は、そんな「特許素人」の方の、よきガイドブックになるよう、設計されています。
僕は設計者ですからね(笑)。
たまに、「楠浦さんは、またモノづくりの世界に戻りたくならないですか?」と言う質問が来るのですが、僕はいつも「毎日作ってますよ」とお答えします。
僕は毎日、教材を設計し、製造して、販売していますから。
その場でペラペラと「くっちゃべる」(※)のは、教育とは言わないんですよね。
※ 話す、の関西弁
知財を徹底している企業は他も徹底している。ウチの設計(の特許出願)は開発後のついで仕事になっているかもしれない。
これは、商品開発を担当されている方からです。
耳が痛いですね(笑)。
開発後に出すことは、別に普通のことなのですが、とりあえず出せばよい、と言うノルマ的な仕事で終わってしまっている、ということなんでしょうね。
この辺は、次の声にもあります。
特許を書く側としては、半分ノルマとして特許出願することもありますが、今回のお話で世の中にはしっかりウォッチしている人がいることを知り、特許作成のモチベーションが上がりました。
この「半分ノルマ」あたりが、一般的なところなんでしょうね(笑)。
しっかりウォッチしている人は、まだまだ少ないと思いますが、今後増えるでしょう。
恥ずかしくない「作品」を、残したいですね。
僕は、開発担当した商品はすべて、細かいところまでよく覚えています。
自分の「作品」だからです。
街中で見かけると、まじまじと見入ってしまいます。
特許も、そんな風に書きたいですね。
キリがないので、まとめて一気にいきますね。
投資ではないですが、他社の特許分析にgoogle patentを使ってみようと考えています。
こちらは、新規事業担当者の方です。
「Patent Information For Victory」をきっかけに、特許を調べてみよう、という気になっていただいたようで、良かったです。
「Patent Information For Victory」は、別に投資の本ではないんですよね。
だから、特許情報で「何に勝つか」「何で成功するか」は、皆さん次第なんです。
何であれ、「勝ち方」「成功の仕方」を学んでいただける、という感じですね。
特許情報および企業経営についての見識の深さ、かつ、それをビジネス・投資に活かす力
知財部が特許情報を活用し、事業に貢献する
この方は、短文で本質をズバリ書いてくださっています。
逆説的なのですが、特許のことを知っていても、特許は読めないんですよね。
企業経営や、事業開発の現場を知っているから、特許が読めるんです。
特許を読むのに、特許だけ読んでても、解像度は全然上がらないんです。
もちろん、特許のことを知らずに、特許は読めないのですが(笑)。
えげつない特許
新規ビジネス開発をご担当の方です。
関西弁で「えげつない」というのは、「最上級の誉め言葉」なんですよね。
英語にすると「Supreme」です。
「すごい⇒えらい⇒えぐい⇒えげつない」みたいな感じです(イメージです)。
皆さんには、「えげつない」を目指してほしいんです。
専門分野でなくても調べればわかるのだから、勉強しましょう。
よく「専門外なのでわかりません」とか、「専門外なのにわかりますか」とか言われるんですが、僕にはちょっと意味がわからないんですよ。
専門外でも、勉強すればわかりますよね(笑)。
特許を読んで発明を出すのに、専門分野は関係ない、きちんと勉強すれば誰でも分野を問わず特許を読んで発明が出せる、ということは、僕自身の結果や学生向け発明塾での結果でわかっています。
その集大成が「発明塾」の教育であり、教材であり、プログラムです。
たぶん、投資でも関係ないでしょう。
講演では、投資においても専門は関係なかったことを、実例で紹介しました。
(まだ、十分なN数は得られていませんが)
僕は先日、投資家の依頼で、量子コンピューティングの特許を50件ほど読みましたが、勉強したらわかりましたよ。
ある企業の強みが何で、何がすごいのか、理解して説明するのに1日(期間です、一日中そればっかりやってるわけではありません)もかかりませんでした。
最近注目されている「イオン冷却」を使う方式なのですが、冷却用レーザーから量子力学(量子化学)、用途である暗号や最適化問題に関する数学まで、カバーすべき内容は幅広いですが、理解できない、ということはないですね。
別に、量子コンピュータを「今すぐ」作れって言われているわけではないので(笑)。
現場からは、以上です!(笑)。
今後のイベントは、決まり次第以下ページで告知していきます。
楠浦 拝
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