「発明塾」塾長の楠浦です。
企業内発明塾参加者/月額顧問サービス利用者/発明塾8週間集中パッケージ受講者のお声とともに、「発明塾で何をどう教えているか」を紹介しています。
今回は、企業内発明塾参加者の「第4回自主討議」後のお声を紹介します。
討議は全6回ですので、いよいよ仕上げの段階です。
実は、こちらの方は1名参加(支援者なし)なんですよね。
たった一人だと自主討議ができないので、作業と思考が深まらない。
そこで、自主討議の代わりに月額顧問契約を利用されていて、僕が壁打ちに入っています。
「絶対に通る企画書」を仕上げるにはどうするかどうすれば決裁者に「やってみろ!」と言わせる企画書が書けるのか?企画書を確実に通すための実践的な方法、というをお話をしています。
・新規事業提案が進まない、提案が集まらない
・新規事業について、「ノーアイデア」の状態で進まない、進め方が分からない
・漠然としたアイデアはあるが、考えても同じところをグルグルするだけでまったく深まらず、堂々巡りで時間だけが過ぎていく、提案につながらない
・考えるアイデアは、すでに他社が手掛けているものばかりだ、どうすればよいか途方に暮れている
・新規事業や研究テーマを積極的に提案できる人材を育成したい
という方々に、ぜひご転送や回覧含め、ご紹介をお願いします。
全社をあげて取り組みたくなる「新規事業企画」を創出できる
【全業種対応】新規事業創出の実働支援サービス 企業内発明塾
https://www.techno-producer.com/kigyounai-hatsumeijuku/
「企業内発明塾参加者の方」による、「ふんわりに逃げてはダメ!」「企画家は脚本家」「自分の熱意を伝わる形にしなければならない」というお声を取りあげ、発明塾の指導内容や考え方を紹介します。
今回も、受講者の興奮度と熱気をそのままお伝えするため、あえて当方で校正を入れず、原文のまま紹介します。
原文の勢いって、ホント大事なんです。
==お声、ここから
楠浦さんからのアドバイスで刺さったところ
ふんわりに逃げてはダメ!
具体的に誰が買うの?なんで買うの?いつ買うの?どれくらい買うの?
ファクト、事実があることが理想。
具体的なマーケット情報がなければ誰も思考しない。
企画は算数です だれでもできる算数で考え、語ること。
でかい市場を追いかけるにしても目の前の一歩、二歩でも稼げることが大事。
経営者、社長がこれなら可否を検討できるという思考、視点をもつこと。討議終了後、つくづくこう思いました。
「具体例が大事!ふんわりを卒業しないと決裁者の「ふーん、、、じゃあ次」から卒業できない。」企画家は脚本家という点も非常に新鮮です。良い脚本に役者演者が集まるそれは社内の協力者や協力メーカーの方々。良い脚本に名監督がつく、それは社内の優秀なプロジェクトリーダー。良い脚本にスポンサーがつくそれは社内の決裁者。そしてそれらの仲間で作ったショーに市場、顧客という観客が集まる。
決裁者が「わかった、やってみろ!」と言う事が周囲の人から格好良く見える企画こそが名企画の証。楠浦さんとのやりとりで感じることは
最初に熱意が必要。熱意がなければ新規は無理!
お次は熱意を相手に伝えるための超詳細なロジック。
最後はやっぱり熱意。でも相手に伝わる形にして熱意をぶつける。自分の熱意を伝わる形にしなければならない。
相手に伝わらない熱意は結局無いと同然、厳しいけれどその差が素人とプロの差なのか?
楠浦さんとのやりとりで私は甘いなと痛感。
熱意を伝えてそこからが本当の新規事業取組のスタートなわけです。
「ふーん、、、じゃあ次」から「わかった、やってみろ!」へ変われるよう取組を進めます。部品メーカー(東証プライム市場上場)企画部門の方
==お声、ここまで
企画書は設計図、というのが僕の口癖ですが、残念ながらこれは設計者以外には伝わりづらいので、今回は「脚本」と表現しています。
イメージの世界ですね。
イメージが持てないものは、多くの方は、実行も実現もできません。
今回も、一つひとつ見ていきましょう。
この記事の内容
楠浦さんからのアドバイスで刺さったところ
ふんわりに逃げてはダメ!
具体的に誰が買うの?なんで買うの?いつ買うの?どれくらい買うの?
ファクト、事実があることが理想。
具体的なマーケット情報がなければ誰も思考しない。
企画は算数です だれでもできる算数で考え、語ること。
でかい市場を追いかけるにしても目の前の一歩、二歩でも稼げることが大事。
経営者、社長がこれなら可否を検討できるという思考、視点をもつこと。
4回目ぐらいの企画書だと、まだ割と「ふわっと」している人が多いんですよね。
それはそれで仕方ないのですが、そのままスルーすると「絶対通らない」企画書が出来上がります。
僕にとって、「通らない企画」は無駄なんですよね。
企画は通ってなんぼですから。
なので、スルーせずに、一つ一つ丁寧に詰めていきます。
支援者だけでなく、提案する(つもりの)本人ですら、驚くようです。
「楠浦さんが提案するんじゃないか」と思うぐらい、徹底的に詰めるらしいです(笑)。
実際、先日の発明塾で僕は、「これ、僕が提案したら絶対通せます」と言ってしまいました(笑)。
それぐらい、良いものにしていくということです。
詰めが甘いからふわっとしているのだ、と思う人が多いようですが、それは何の説明にもなってません。
同義反復で、同じ意味です。
詰めが甘い=ふわっとしている。
実は、ふわっとしている企画を持ってくる人の多くには、ふわっとしたままにしておきたいか、ふわっとさせたい理由があるんです。
僕は知ってます。
僕もそうだったからです(笑)。
なぜ、ふわっとさせたがるのか。
それは、「自信がないから」なんですよね。
「ホントに、これでいいのかな」と思う企画を、詳細まで詰める「鋼(はがね)のメンタル」を持つ人は稀有です。
ただ、これも堂々巡りの議論です。
なぜなら、「詰めてみないと自信(確信)は持てない」からです。
なので、「まぁ、こういう方向性ならやってみたいな」ぐらいのところで、まず、徹底的に詰めまくります。
詰めていくと、想定と違うところが出てくる場合もありますが、「意外に行けそうだな」とか、「実はこの辺が狙いどころなのか」と、解像度があがることもあります。
ダメならピボットすればいいわけなので、「先延ばし」にする理由はないんですよね。
「調べる」という「アクション」によって「情報が増える」ので、手持ちの駒、切り札が増えるわけです。
僕はいつも、「自信がないから調べてない」という人に対して、「自信がないなら調べてください」と言います(笑)。
ほぼ、禅問答ですね(笑)。
ぼーっと突っ立ってても、情報は増えないし、自信も湧いてこない。
情報が増えれば、最悪、ピボットの選択肢のアイデアも沸いて出てくる。
自信がある人は、調べてもらう。
自信がない人も、調べてもらう。
これに尽きます。
長くなったのでいろいろ端折りますが、最後は、社長さんや役員の方が「決断」できる「算数」に落とし込む。
市場規模や売り上げ予測が、誰でもわかるぐらい明確に出るケースはほとんどありませんから、「数字」というよりは「算数」なんですね。
要するに、数字と、数字に至るロジック(途中の式)を示しましょう、ということです。
どれだけ調べたところで、「世の中にとって新規」の場合は、大した情報は出てきませんから、難しい話もできません。
そういう意味でも「算数」です。
討議終了後、つくづくこう思いました。
「具体例が大事!ふんわりを卒業しないと決裁者の「ふーん、、、じゃあ次」から卒業できない。」企画家は脚本家という点も非常に新鮮です。良い脚本に役者演者が集まるそれは社内の協力者や協力メーカーの方々。良い脚本に名監督がつく、それは社内の優秀なプロジェクトリーダー。良い脚本にスポンサーがつくそれは社内の決裁者。そしてそれらの仲間で作ったショーに市場、顧客という観客が集まる。
決裁者が「わかった、やってみろ!」と言う事が周囲の人から格好良く見える企画こそが名企画の証。
「ふんわり」の続きですね(笑)。
「ふんわり」で「決断を迫る」ことはできませんので、99%の「ふんわり」な人は、「提案」ではなく「説明」「報告」に終始します。
社長は忙しいので、「説明」「報告」には「ふーん」と答えます(笑)。
僕もそうです(笑)。
ザッツ・オール、ゲーム・セットですね。
病院の受付のごとく、「次の方どうぞー」になります(笑)。
「プレゼン」という横文字で思考停止している人が多いのですが、「企画提案」の場は「社長にその場で決断していただく時間」になります。
即断即決、今からアクション、という時間ですね。忙しいので。
では、社長に決断を迫る準備ができていますか?ということです。
具体論が必要なわけですね。
企画書は設計図、と僕はいつも言ってますが、ここでは「脚本」と言っています。
あなたは脚本家なんだから、一言一句、声の調子や振り付けまで、指示する必要があります(笑)。
そのスポンサーを募る。
社長どうですか、一口乗りますよね、と。
オモロいな、あとは任せた、となればサイコーですね(笑)。
まぁ、そう簡単に行くことはないですが、まずは一口乗ってもらえばいいわけです。
楠浦さんとのやりとりで感じることは
最初に熱意が必要。熱意がなければ新規は無理!
お次は熱意を相手に伝えるための超詳細なロジック。
最後はやっぱり熱意。でも相手に伝わる形にして熱意をぶつける。自分の熱意を伝わる形にしなければならない。
相手に伝わらない熱意は結局無いと同然、厳しいけれどその差が素人とプロの差なのか?
楠浦さんとのやりとりで私は甘いなと痛感。
熱意を伝えてそこからが本当の新規事業取組のスタートなわけです。
「ふーん、、、じゃあ次」から「わかった、やってみろ!」へ変われるよう取組を進めます。
「熱意」は大事です。
最近、熱意ある人に会うことが減ってきたので、おそらく希少資源で、熱意ある人は「絶滅危惧種」でしょうね(笑)。
だから、熱意は無駄遣いして欲しくないんですよね。
熱意がある方にありがちな、「熱意だけ」で押そうとして失敗し、熱意を無駄遣いしている状況。
これ、とっても悲しいんですよね(笑)。
実は、熱意を無駄にしない方法があります。
それは「緻密なロジック」です(笑)。
熱意を、どう形にするか。
そこに必要なのは、「具体例」と「ロジック」。
あ、「算数の話」じゃん、と思った方。
ご名答です。
最初の話題に戻りました。
「素人とプロの差」「楠浦さんとのやりとりで私は甘いなと痛感」とありますね。
指導を受けた方がそう思うわけなので、差はあるんでしょう。
皆さんが甘いかどうかは、僕にはわかりません。
ただ、僕はいつもそうしてますよ、というだけの話です。
「楠浦スタンダード(標準・基準)」の話です。
僕がプレゼンして企画を通すつもりで、いつも取り組んでいるからです。
僕は、通らない企画を考える無駄は絶対に避けたいタイプなので、通す、通せる、通る、ように徹底的に考えます。
ただし、実際に僕が代わりにプレゼンした例はありませんね、、、(笑)
なぜなら、第6回が終わるころには、皆さん「この企画は、絶対自分で通したい」とお思いになるからです。
不思議(笑)。
でも、全員ハッピーですよね。
社長さんは、熱意とロジックがそろった企画を前に、「やってみなはれ!」と言い切れる。
提案した方は、良い仕事へ第一歩が踏み出せる。
支援した方も、鼻が高い。
事業が立ち上がれば、社会課題も顧客課題も解決される(そういう企画しか検討しません)。
そして会社も儲かる。
株主もハッピー。
弊社の事業を通じて、関わる全ての方を幸せにするのが僕の仕事ですから、これでいいのです。
発明塾って、素晴らしい仕組みだと思いませんか?
楽しい(笑)。
少なくとも、発明塾は僕の「最高の発明(プロダクト)」だと思ってます。
これを超えるのはムズイな(笑)。
企画書を確実に通すための実践的なステップをまとめておきますね。
楠浦 拝
★本記事と関連した弊社サービス
①企業内発明塾®
「既存事業の強みを生かした新規事業の創出」を支援するサービスです。技術マーケティングのプロである楠浦の直接支援により、BtoC、BtoBを問わず、あなたの会社の強みを生かした新規事業の企画を生み出せます。
例えば「ガソリン車の部品技術の新用途を医療・介護分野で創出」・「スマートフォン向けの材料の新用途を食品分野で創出」など、次々に成果が出ています。
➁無料メールマガジン「e発明塾通信」
材料、医療、エネルギー、保険など幅広い業界の企業が取り組む、スジの良い新規事業をわかりやすく解説しています。
「各企業がどんな未来に向かって進んでいるか」を具体例で理解できるので、新規事業のアイデアを出したい技術者の方だけでなく、優れた企業を見極めたい投資家の方にもご利用いただいております。週2回配信で最新情報をお届けしています。ぜひご活用ください。
★弊社書籍の紹介
①弊社の新規事業創出に関するノウハウ・考え方を解説した書籍『新規事業を量産する知財戦略』を絶賛発売中です!新規事業や知財戦略の考え方と、実際に特許になる発明がどう生まれるかを詳しく解説しています。
※KindleはPCやスマートフォンでも閲覧可能です。ツールをお持ちでない方は以下、ご参照ください。
Windows用 Mac用 iPhone, iPad用 Android用
➁特許情報を活用して企業の真の価値と将来性を見抜く新しい投資アプローチを提案する『Patent Information For Victory』。特許が投資に役立つ理由を、専門知識がなくても理解できるようわかりやすく解説します。特設ページで「Chapter.1」まで全文無料公開中です!
ここでしか読めない発明塾のノウハウの一部や最新情報を、無料で週2〜3回配信しております。
・あの会社はどうして不況にも強いのか?
・今、注目すべき狙い目の技術情報
・アイデア・発明を、「スジの良い」企画に仕上げる方法
・急成長企業のビジネスモデルと知財戦略