「発明塾」塾長の楠浦です。
今回は、2024年11月26日(火)に開催されました著書「Patent Information For Victory」の読書会の報告といたします。
Patent Information For Victory 読まずにOK?!オンラインRead For Action読書会(イベントは終了しています)
https://patent4v-da.peatix.com/
主催いただいた山本伸(しん)さんは、シミックホールディングス株式会社で、社内の課題解決や新規事業創出の支援などを行ってらっしゃる方です。
業界では有名な方で、私も10年以上のお付き合いになっております。
「Read For Action」というフレームワークについて以前から興味があったのですが、まさか自分の書籍で開催いただけるとは! ということで、参加してまいりました。
その時の質疑応答を、僕なりの補足も交え、サクッと紹介したいと思います。
詳しい内容と補足は、「Patent Information For Victory」読者専用メルマガで配信しております。
こちらは、弊社の畑田(はただ)が僕の発言を分析してコメントしており、一段と深い内容になっています。
書籍のP573に、入会QRコードがありますので、ぜひご登録ください。
では、本題へ。
当日は、山本さんの進行(ファシリテーション)で、各自が「著者に聞いてみたいこと」をいくつか考えました。
その中で、皆さんが「これは確かに聞きたいよね」と思ったことの一つが、「エッジ」をかぎつける嗅覚はどうやって鍛えればよいのか、でした。
実は、そのヒントは著書「Patent Information For Victory」の中にありました。
参加者の方が、見つけてくださいました。
曰く、「特許を、つながりや束で見ていく」ことではないか、とのことでした。
はい、これは複数の事例で、紹介していますね。
「つながり」「束」の切り口としては、「分割出願」「被引用」「発明者」などが、挙がっていますね。
つまり、「特許の知識」「特許戦略の知識」が、大事だということです。
僕はいつも、「特許戦略」「知財戦略」の知識なしに、特許は読めませんよ、と言っています。
そういうことですね。
よく「センス」という言葉を使う人がいらっしゃいます。
カタカナですね(笑)。
カタカナを使うときは、だいたいよくわかってないことが多いので(笑)、これを「因数分解」するのがよいでしょう。
僕は、センスという言葉を、「知識とパターン認識」だと考えているんですね。
ただ、この2つは切り分けられるものではなく、「知識」から「パターン」が生まれてくる部分があります。
では、知識が多ければ、パターンが出てくるのか。
答えは、YesでもありNoでもあるでしょう。
人生には、限りがあるからです(笑)。
時間制約を考えれば、知識は多ければよいわけではないんですね。
では、何に注目して、知識を蓄積し、パターンを見出すのか。
「嗅覚」は、どうしたら鍛えられるのか。
(目利きという言葉から連想される「眼力」でも良いと思いますが、今回の読書会では「嗅覚」という言葉を質問者が使っておられましたので、それに合わせています)
一つは、上で挙げた「特許」「知財」の知識ですね。
特許情報が起点、あるいは、「転換点」になるケースは結構多いので、「知財」「特許」の知識があると、大きなアドバンテージになります。
単なる技術文書として読んでいる人が多いのですが、それでは、僕が考えている「読んでいる」というレベルには、残念ながら入りません。
箸にも棒にもかからない感じです(笑)。
「知財」「特許」の知識、といっても、幅広いですね。
どの辺から、どの辺まで、学べばよいか。
例えば、「通信業界を変革したクアルコムの知財戦略」のように「極端で分かりやすい事例」を学び、そのパターンから類推する、のようなことを、僕は以前から実践しています。
これは、ある企業の社長さんが、「極端な事例に注目することで、思考を節約できる」という趣旨のことを仰っていたことを、僕なりに解釈し、実践に落とし込んだものです。
名言を名言として、ただ覚えるのではなく、日々の行動レベルに瞬時に落とし込む。
これが大事なんですよね。
もう一つは、「今当たり前のことをいつまでも当たり前と思うのが人の常」ではあるが、「今あることが今のままでないことに気づけるか」を常に意識することですね。
これは僕の特徴かもしれません。
そこにチャンスが有る、と考えているからです。
これは、「バイアス」の話でもありますね。
上記の2つを組み合わせるだけで、「パターン認識」「エッジの嗅覚」は、飛躍的に向上するでしょう。
これを、実践を通じて「無意識に実践できる」「暗黙知」レベルに落とし込むところまで身につけられるのも、「企業内発明塾」「月額顧問サービス」の大きな特徴でしょうね。
学んでも、すぐに実践しないと忘れてしまいますので、「暗黙知」レベルのものは、「実践型」でないと(永久に)身につかないんですよね。
これ自体を、意識されてない方も多いですね。
勉強したけど結果がでない、の「ギャップ」はだいたいこのへんにあります。
この話は長くなるので、別の回で取りあげます。
今後もイベントは続きます。
以下サイトからチェックしてください。
楠浦 拝
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