3行まとめ
R&D投資24,475.1百万元で知財基盤を維持
ZTEは2025年12月期に営業収入133,895.5百万元、R&D投資24,475.1百万元を計上し、営業収入に占めるR&D比率は18.28%だった。R&D部門の従業員は31,589人で、全従業員の48.53%を占めている。
5G SEP約7,000ファミリーで通信標準を支える
2025年12月31日時点で、グローバル特許出願は約95,000件、特許登録は50,000件超に達した。2024年末時点では、ETSIに7,000ファミリー近くの5G標準必須特許を開示し、5G SEP宣言件数で世界第4位とされている。
算力事業が前年比約150%増で成長を牽引
2025年の政企業務の営業収入は37,222.1百万元で、前年比100.49%増となった。公式ニュースでは、算力業務の年間営業収入が前年比約150%増、全体営業収入に占める比率が24.6%と説明されている。
この記事の内容
事業概要: 中興通訊股份有限公司(ZTE Corporation)は、中国に登録され、深圳証券取引所および香港証券取引所に上場するICT企業である。同社は通信事業者、政企業務顧客、消費者を対象に、ネットワーク、政企業務、コンシューマ関連の製品・ソリューションを提供している。2025年12月期の事業区分では、通信事業者ネットワーク事業、政企業務、消費者事業が主要区分として示され、同年度の営業収入は133,895.5百万元であった。公式企業情報では、ZTEの事業は160以上の国と地域をカバーしており、同社は5G基地局、5Gコアネットワーク、固定ネットワーク、家庭用情報端末、FTTR、モバイルインターネット製品、5G FWAおよびMBB製品などの製品分野について市場実績を公表している。製造拠点については、深圳、西安、長沙、河源、南京に5大スマート製造拠点を保有している。
財務: ZTEの2025年12月期の営業収入は133,895.5百万元であり、2024年12月期の121,298.8百万元から10.38%増加した。株主に帰属する純利益は5,617.7百万元であり、前年同期の8,424.8百万元から33.32%減少した。非経常的損益を控除した株主に帰属する純利益は3,370.4百万元であり、前年同期の6,179.1百万元から45.45%減少した。2025年12月期のR&D投資額は24,475.1百万元で、営業収入に占める割合は18.28%であった。このうち費用化されたR&D金額は22,755.0百万元、資産化されたR&D金額は1,720.1百万元であった。基本1株当たり利益は1.17元、希薄化後1株当たり利益は1.16元であり、2030年満期の米ドル決済ゼロクーポンH株転換社債により潜在希薄化普通株54,053千株が生じたことが注記されている。
技術・知財: ZTEはR&D投資と知的財産ポートフォリオに関する数値を複数の公式資料で公表している。2025年12月31日時点では、グローバル特許出願件数が約95,000件、グローバル特許登録件数が50,000件超、チップ分野の特許出願件数が約5,900件、AI分野の特許出願件数が5,500件近くとされている。2025年知的財産白書では、2024年末時点で標準化提案および研究論文が10万篇を超え、5G標準必須特許についてETSIに近く7,000ファミリーを累計披露したと記載されている。ZTE公式の特許ポートフォリオページでは、CAICTの報告に基づき、ETSIに開示された5G SEP宣言件数でZTEが世界第4位と説明されている。PCT国際特許出願については、2010年から2018年まで9年連続でグローバルトップ5に位置し、PCT国際特許出願の累計実績は31,000件を超過している。
戦略・成長: ZTEは2025年に「connectivity + computing」を含む方向性を掲げ、年次報告では通信事業者ネットワーク、政企業務、消費者事業の各事業区分を公表している。2025年の政企業務の営業収入は37,222.1百万元であり、前年同期比100.49%増加した。ZTEの公式ニュースでは、2025年の算力業務の年間営業収入が前年比約150%増、全体営業収入に占める比率が24.6%、サーバーおよびストレージ収入が前年比200%超増、データセンター製品収入が前年比50%増と説明されている。家庭用情報端末については、2024年に年間出荷量1億台超、4年連続でグローバル市場シェア第1位とされ、FTTRおよびモバイルインターネット製品の年間出荷量はそれぞれ1,000万台を超えた。クラウド端末については、2024年年次報告で発貨量150万台超、国内事業者市場におけるクラウド端末シェア第1位と記載されている。
リスク・ESG: ZTEはサステナビリティ報告において、気候変動、グリーン運用、サプライチェーン、公益活動、ガバナンスに関する実績を公表している。2025年にはスコープ1およびスコープ2の事業運営における炭素排出量を2021年比で46%削減した。通信製品のライフサイクル全体における物理的排出原単位は前年比8.55%削減され、端末製品のライフサイクル全体の絶対排出量は前年比3.05%削減された。ZTEは2025年に西安基地および長沙基地で太陽光発電プロジェクトを完了し、年間3,922万kWhの太陽光発電量を記録した。また、33,700枚のグリーン電力証書を取得し、これは3,369万kWhの電力に相当する。公益事業については、2025年に3,537万元を拠出し、89件の公益プロジェクトを15の国と地域で実施し、直接受益者は10万人を超えた。
中興通訊股份有限公司(以下、対象企業)が公表した「2025年年度報告」によると、対象企業の2025年12月期の営業収入(実績)は133,895.5百万元であり、前年同期実績の121,298.8百万元と比較して10.38%の増加を記録した[1]。なお、同じ主要財務データ表では124,250.9百万元は2023年12月期の営業収入として記載されている[1]。同年度の株主に帰属する純利益(実績)は5,617.7百万元であり、前年同期実績の8,424.8百万元と比較して33.32%の減少となった[1]。また、非経常的損益を控除した株主に帰属する純利益(実績)は3,370.4百万元であり、前年同期実績の6,179.1百万元と比較して45.45%減少している[1]。2025年12月期の基本1株当たり利益(実績)は1.17元/株として計上されている[1]。2030年を満期とする米ドル決済のH株転換社債により発生した54,053千株の潜在普通股を考慮した希薄化後1株当たり利益(実績)は1.16元/株として報告されている[1]。
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財務指標(単位:百万元) |
2025年12月期(実績) |
2024年12月期(実績) |
増減率 / 増減幅 |
出典 |
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营业收入 (Operating Revenue) |
133,895.5 |
121,298.8 |
10.38% |
[1] |
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归属于上市公司普通股股东的净利润 |
5,617.7 |
8,424.8 |
(33.32%) |
[1] |
|
扣除非经常性损益的净利润 |
3,370.4 |
6,179.1 |
(45.45%) |
[1] |
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研发投入金额 (R&D Investment) |
24,475.1 |
25,508.9 |
(4.05%) |
[1] |
|
費用化R&D金額 (Expensed R&D) |
22,755.0 |
24,031.5 |
(5.31%) |
[1] |
|
資産化R&D金額 (Capitalized R&D) |
1,720.1 |
1,477.4 |
16.43% |
[1] |
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销售费用 (Sales Expenses) |
9,223.5 |
8,900.5 |
3.63% |
[1] |
|
管理费用 (Management Expenses) |
4,219.8 |
4,477.0 |
(5.74%) |
[1] |
|
财务费用 (Financial Expenses) |
(226.7) |
(264.6) |
14.32% |
[1] |
|
所得税费用 (Income Tax Expenses) |
737.8 |
874.0 |
(15.58%) |
[1] |
「2025年年度報告」に記載された対象企業の研究開発への投入額を示す「研发投入金额」は、2025年12月期実績で24,475.1百万元であり、前年同期実績の25,508.9百万元と比較して4.05%減少した[1]。この研究開発投入額のうち、費用化された金額(研发费用)の2025年12月期実績は22,755.0百万元であり、前年同期実績の24,031.5百万元と比較して5.31%減少した[1]。一方、資産化された金額(资本化的金额)の2025年12月期実績は1,720.1百万元であり、前年同期実績の1,477.4百万元から16.43%増加している[1]。
これらの数値に基づく比率として、2025年12月期実績のR&D投資(研发投入)が営業収入に占める割合は18.28%であり、前年同期実績の21.03%から2.75パーセントポイント低下した[1]。また、損益計算書上のR&D費用(研发费用)が営業収入に占める割合は2025年12月期実績で16.99%であり、前年同期比で2.82パーセントポイント低下している[1]。対象企業の「中興通訊創新と知識産権白皮書(2025)」によると、対象企業は10年連続で営業収入の10%以上をR&D投資に充当しており、過去の2023年実績では当該比率が20%を突破している[3]。2019年から2025年までの累計R&D費用実績は約1,400億元に達している[6]。資産化されたR&D投資が全体のR&D投資に占める割合は、2025年12月期実績で7.03%であり、前年同期実績の5.79%から1.24パーセントポイント上昇した[1]。
その他の主要な費用項目について、「2025年年度報告」は以下の数値を報告している。販売費用(销售费用)の2025年12月期実績は9,223.5百万元(前年同期比3.63%増)であり、営業収入に占める割合は6.89%(前年同期比0.45パーセントポイント低下)である[1]。管理費用(管理费用)の2025年12月期実績は4,219.8百万元(前年同期比5.74%減)であり、営業収入に占める割合は3.15%(前年同期比0.54パーセントポイント低下)である[1]。財務費用(财务费用)の2025年12月期実績は-226.7百万元(前年同期比14.32%増)、所得税費用(所得税费用)の2025年12月期実績は737.8百万元(前年同期比15.58%減)として計上されている[1]。対象企業の資産負債率(资产负债率)は、2025年12月期実績で65.26%であり、前年同期実績の64.74%から0.52パーセントポイント上昇した[1]。
資金調達とR&D投資の用途に関して、「2025年年度報告」は、対象企業が2030年を満期とする米ドル決済のゼロクーポンH株転換社債(元本3,584百万元)を発行したことを記載している[1]。この発行による約4億9,400万米ドルの純手取額実績は、2025年12月31日までに全額、対象企業の算力(コンピューティング)製品のR&D投資強化に充当された[1]。対象企業の「2025年年度報告」内の事業部門別の実績として、2025年の政企業務の営業収入実績は37,222.1百万元であり、前年比100.49%増を記録している[1]。対象企業の公式ニュースでは、2025年の算力業務の年間営業収入は前年比約150%増、全体営業収入に占める比率は24.6%、サーバーおよびストレージ収入は前年比200%超増、データセンター製品収入は前年比50%増と記載されている[7]。
利益配分計画について、対象企業が公表した「Annual Report 2025」の「Important」および「Chair's Statement」等の記載によると、対象企業は2025年の利益配分として、利益配分および配当支払いの基準日時点の総発行済株式資本に基づき、全株主に対して10株につき現金4.11人民元(税引き前)を分配する計画(会社予想)を記載している[1]。この利益配分案は株主総会での審議および承認を条件としている[1]。
対象企業の「2025年年度報告」に記載された人的資本データによると、2025年12月期末時点において対象グループのR&D部門に所属する従業員数(実績)は31,589人であり、前年同期末実績の33,184人から4.81%減少した[1]。このR&D人員数が対象グループ全体の従業員数に占める割合(実績)は48.53%であり、前年同期末実績の48.53%と同率を維持している[1]。
研究開発人員の学歴構成について、「2025年年度報告」は以下の実績数値を公表している。博士号取得者は480人(前年同期末実績435人、前年比10.34%増)、修士号取得者は20,276人(前年同期末実績21,124人、前年比4.01%減)、学士号(本科)取得者は9,756人(前年同期末実績10,450人、前年比6.64%減)、その他の学歴を有する者は1,077人(前年同期末実績1,175人、前年比8.34%減)である[1]。年齢構成に関する実績数値として、35歳未満の研究開発人員が15,605人(前年同期末実績17,582人、前年比11.24%減)であるのに対し、35歳以上の研究開発人員は15,984人(前年同期末実績15,602人、前年比2.45%増)として計上されている[1]。
対象企業は研究開発業務のプロセスにおいて人工知能(AI)ツールの導入を進めている。「ZTE Sustainability Report 2025」によると、対象企業は「All in AI, AI for All」の原則の下、R&D領域においてAIツールを広く適用している[4]。2025年実績として、対象企業の開発者におけるAIツールの使用普及率は79.78%に達しており、AIによるコード生成率は31.45%として報告されている[4]。
対象企業が公表した「ZTE Sustainability Report 2025」および関連する対象企業の公式発表によると、2025年12月31日時点における対象企業のグローバル特許出願件数(累計実績)は約95,000件であり、グローバルでの特許登録件数(累計実績)は50,000件を超過している[4][5]。このうち、対象企業の2025年12月31日時点の特許ポートフォリオでは、発明特許が主要な構成要素であり、対象企業の特許は世界の複数の国と地域を対象に配置されている[4][5]。対象企業の「中興通訊創新と知識産権白皮書(2025)」では、2024年12月31日時点で、世界55以上の国と地域において特許配置を実現し、グローバル特許出願件数は約93,000件、累計グローバル登録特許は約48,000件、発明特許が全体の90%以上を占めると記載されている[3]。
分野別の内訳として、チップ(半導体)分野における特許出願件数の2025年12月31日時点での累計実績は約5,900件であり、特許登録件数の累計実績は3,700件を超過している[4][5]。また、AI分野における特許出願件数の累計実績は5,500件近くに達しており、その約半数が既に登録済みとして公表されている[4][5]。
国際特許出願(PCT出願)に関する実績として、世界知的所有権機関(WIPO)の統計データに基づく対象企業の出願件数は、2010年から2018年までの9年連続でグローバルトップ5に位置し、各年の出願件数は常に1,000件以上を維持した[3]。対象企業のPCT国際特許出願の累計実績は31,000件を超過している[3]。
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知財アワードおよび主要実績 |
実績値 / 受賞数 |
対象期間・時点 |
出典 |
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グローバル特許出願件数(累計) |
約95,000件 |
2025年12月31日時点 |
[4][5] |
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グローバル特許登録件数(累計) |
50,000件超 |
2025年12月31日時点 |
[4][5] |
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チップ(半導体)分野特許出願件数(累計) |
約5,900件 |
2025年12月31日時点 |
[4][5] |
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AI分野特許出願件数(累計) |
5,500件近く |
2025年12月31日時点 |
[4][5] |
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中国特許賞(China Patent Awards)金賞 |
累計11件 |
2025年公表時点 |
[4][5] |
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中国特許賞(China Patent Awards)銀賞 |
累計3件 |
2025年公表時点 |
[4][5] |
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中国特許賞(China Patent Awards)優秀賞 |
累計39件 |
2025年公表時点 |
[4][5] |
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国家科学技術進歩賞 |
累計30件 |
2025年公表時点 |
[5][6] |
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広東省特許賞 |
累計31件 |
2025年公表時点 |
[4][5] |
公的な技術評価および受賞歴として、対象企業は中国特許賞(China Patent Awards)において、これまでに累計実績として金賞を11件、銀賞を3件、優秀賞を39件受賞している[4][5]。さらに、広東省特許賞においても累計31の栄誉を獲得した[4][5]。国家科学技術進歩賞(National Science and Technology Progress Award)においては、累計30件の受賞実績を有する[5][6]。
対象企業はグローバルな通信規格の標準化プロセスにおいて、研究論文および標準化提案の提出を行っている。「中興通訊創新と知識産権白皮書(2025)」に記載された2024年末時点の累計実績として、対象企業が提出した標準化提案および貢献した研究論文の数は100,000篇を超過している[3]。
欧州電気通信標準化機構(ETSI)に対する5G標準必須特許(SEP)の宣言に関して、対象企業は2024年12月31日時点の累計実績として、7,000ファミリー近くの5G SEPをETSIに開示している[3]。対象企業が公表した公式ニュース(2021年3月2日)において、対象企業は5G宣言済み標準必須特許の持続可能なリーダーシップにおいてグローバルトップ3に含まれた事実を報告している[9]。対象企業の公式特許ポートフォリオページでは、中国情報通信研究院(CAICT)の報告に基づき、ETSIに開示された5G SEP宣言件数で対象企業が世界第4位と記載されている[8]。また、対象企業が保有する有効なグローバル特許ファミリー数に基づく特許権者のランキングにおいて、対象企業はグローバルトップ5に位置している[1]。
標準化組織への参画実績として、対象企業はITU(国際電気通信連合)、3GPP(第3世代移動通信システム標準化プロジェクト)、ETSI、NGMN(次世代モバイルネットワーク)、IEEE(電気電子学会)、CCSA(中国通信標準化協会)等、世界中の70以上の標準化組織のメンバーシップを有している[1]。3GPPにおいては、対象企業の専門家が議長(chairperson)およびラポルツール(rapporteur)を務める構成を有しており、世界で60名以上の対象企業専門家が主要な国際標準化組織でこれらの役職を歴任している[9]。
対象企業の公式な知的財産管理体制として、対象企業は1996年から知的財産業務の探索を開始し、2004年に知的財産戦略を対象企業の6大コア戦略の一つとして正式に採用した[3]。対象企業は管理体制の認証として「企業知的財産コンプライアンス管理体系要求(GB/T29490-2023)」を取得している[3]。対象企業の公式ポリシーページおよび白書によると、対象企業は標準必須特許のライセンス活動において、公平、合理、非差別(FRAND)の原則を遵守する方針を掲げている[3][10]。対象企業が締結した特許ライセンス契約は、携帯電話、自動車、その他の家電分野をカバーしており、約50億人の端末ユーザーに及んでいる[3][10]。特許の運用・ライセンスから得られた収益は、特許出願の維持費用や製品の知的財産コストをカバーし、研究開発に再投資されている[3][10]。
企業間のクロスライセンス契約の実績として、対象企業は2024年3月5日、vivoとの間でグローバル特許クロスライセンス契約(Global Patent Cross-License Agreement)を締結したことを公式ニュースとして発表した[11]。対象企業はこの契約締結が、両当事者間におけるICT業界の標準化への貢献の相互承認を示すものであり、知的財産権の尊重へのコミットメントに基づくものであると記載している[11]。
過去の主要な特許係争および和解の実績として、対象企業は香港証券取引所(HKEX)の開示文書「Announcement on Progress of Material Litigation」において、対象企業グループとEricssonとの間で発生したグローバルな特許侵害訴訟の経緯と解決を開示している[12]。
これらの特許係争に関し、対象企業とEricssonは広範な協議を行い、2012年1月19日付の開示において「紛争解決合意書(AGREEMENT OF DISPUTE RESOLUTION)」を締結したことを発表した。この合意に基づき、両社はドイツ、英国、中国において当時進行中であったすべての特許侵害訴訟を相互に取り下げる手続きを完了した[12]。
対象企業が公表した実績データによると、対象企業の通信ネットワーク事業およびコンシューマ端末事業は以下の市場シェアと出荷実績を記録している。
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対象製品・分野 |
対象期間/公表時点 |
順位・シェア・実績値 |
出典 |
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中国移動 分散型ストレージ(新規)集采 標包2(ブロック) |
2024-2025年 |
第1位 (50%) |
[13] |
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中国移動 分散型ストレージ(新規)集采 標包1(ファイル) |
2024-2025年 |
第2位 (30%) |
[13] |
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中国移動 OTN設備(新規)集采 |
2022-2023年 |
総合第1位 (50%) |
[14] |
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5G基地局および5Gコアネットワーク製品 グローバル出荷量 |
2025年公表時点 |
第2位(6年連続) |
[6] |
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固定ネットワーク製品 グローバル市場シェア |
2025年公表時点 |
第2位 |
[6] |
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家庭用情報端末 グローバル市場シェア |
2024年公表時点 |
第1位(4年連続) |
[6] |
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家庭用情報端末 年間出荷量 |
2024年実績 |
1億台超 |
[6] |
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5G FWA & MBB 製品 グローバル出荷量 |
2024年公表時点 |
第1位 |
[2][6] |
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FTTRおよびモバイルインターネット製品 年間出荷量 |
2024年実績 |
各1,000万台超 |
[6] |
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クラウド端末 発貨量 |
2024年実績 |
150万台超 |
[2] |
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クラウド端末 国内事業者市場シェア |
2024年実績 |
第1位 |
[2] |
国内の主要な通信事業者による調達実績について、中国移動(China Mobile)が公表した「2024年から2025年に向けた分散型ストレージ(新規構築部分)集中調達プロジェクト」において、対象企業の自社開発分散型ストレージ製品「KS20000」がプロジェクト全体の47%のシェアを獲得した[13]。パッケージ別の内訳として、標包1(分散型ファイル)で30%のシェアを獲得して第2位となり、標包2(分散型ブロック)で50%のシェアを獲得して第1位となった[13]。対象企業が公表した仕様によると、「KS20000」はスケールアウトアーキテクチャを採用し、横向拡張により最大4,096ノードまでのサポートを提供している[13]。
これ以前の調達実績として、中国移動の「2022-2023年OTN設備(新規構築部分)集中調達」において、対象企業は総合ランキング第1位となり、50%の市場シェアを獲得した[14]。2021年の「中国移動集中ネットワーククラウド・リソースプール第3期プロジェクト」の計算型サーバー調達においても、対象企業は最大シェア(第1位)で落札した実績を有する[15]。サーバー製品全体としては、2022年時点で中国市場の収益においてトップ5にランクインし、通信業界における出荷量実績は最大であった[6]。
コンシューマ向け端末事業において、対象企業の家庭用情報端末(Home information terminals)は2024年実績で年間出荷量1億台を超過し、4年連続でグローバル市場シェア第1位を維持した[6]。FTTR製品およびモバイルインターネット製品の2024年年間出荷実績はそれぞれ1,000万台を突破し、5G FWA(固定無線アクセス)およびMBB(モバイルブロードバンド)製品のグローバル出荷量は第1位であった[6]。また、対象企業が展開するAndroidとWindowsの2-in-1型5GクラウドPC「逍遥(Xiaoyao)」シリーズ等を含むクラウド端末について、2024年の発貨量は150万台を超過し、国内の通信事業者市場におけるクラウド端末シェア第1位を獲得している[2]。対象企業の5G基地局および5Gコアネットワーク製品のグローバル出荷量実績は6年連続で世界第2位を記録しており、固定ネットワーク製品のグローバル市場シェアにおいても世界第2位を獲得している[6]。
対象企業は気候変動対策とサステナビリティの取り組みに関して、CDP(旧カーボン・ディスクロージャー・プロジェクト)の気候変動評価において、3年連続で最高レベルの「Aリスト」に選出されている[4][5]。2024年には、SBTi(Science Based Targets initiative)から短期的な1.5℃目標および長期的なネットゼロ目標の公式な承認(official approval)を取得した[4][5]。
対象企業の「ZTE Sustainability Report 2025」が報告する2025年実績において、スコープ1およびスコープ2(事業運営における排出量)の炭素排出量は、基準年である2021年と比較して46%の削減を達成した[4][5]。対象企業はこの数値が、同社発行の「2024年ゼロカーボン戦略白書」で設定した第1フェーズの目標を超過するものであると記載している[4][5]。スコープ3(サプライチェーンの上流・下流排出量)に関して、対象企業は通信製品のライフサイクル全体における物理的な排出原単位(実績)を前年比で8.55%削減し、端末製品のライフサイクル全体での絶対排出量(実績)を前年比で3.05%削減した[4][5]。
自社拠点におけるグリーン電力および再生可能エネルギーの導入実績として、対象企業は2025年に西安基地および長沙基地において新たな太陽光発電プロジェクトを完了し、年間3,922万kWhの太陽光発電による電力創出実績を記録した[4]。さらに同社はグリーン電力取引に参画し、2025年の年間実績として33,700枚のグリーン電力証書(総計3,369万kWhの電力に相当)を取得した[4]。対象企業の西安および長沙の生産基地は、国家級のグリーン工場(Green Factory)としての認定を新たに取得している[4][5]。
社会への貢献活動に関する実績として、「ZTE Sustainability Report 2025」によると、対象企業は2025年において、教育、医療支援、環境保護、農村振興等の分野に対する公益事業投資として累計3,537万元を拠出した[4]。これらのプロジェクトは15の国と地域で89件実施され、直接的な受益者は10万人を超過している[4]。また、対象企業の従業員によるボランティア登録者数は20,691人であり、2025年の年間実績として629回のボランティアサービスが実施された[4]。対象企業のコーポレートガバナンス体制として、2024年に取締役会の下に戦略・持続可能性委員会(Strategy and Sustainability Committee)および科学技術倫理委員会(Science and Technology Ethics Committee)が設置されている[16]。
対象企業は、技術革新を支える研究開発(R&D)拠点およびスマート製造拠点を国内外に展開している。2024年および2025年の公式報告に基づき、対象企業は中国全土をカバーする形で11のR&D(研究開発)基地を設置している[3][6]。対象企業の公式技術ドキュメント等に記載された主要なR&D拠点は、深セン(Shenzhen)、西安(Xi'an)、南京(Nanjing)、上海(Shanghai)、長沙(Changsha)等に配置されている[3][6][17]。
製造拠点について、対象企業は中国国内に5大スマート製造拠点(生産基地)を保有している[6]。これらの拠点は南京、深セン、長沙、河源、西安に所在している[6]。
|
拠点種別 |
拠点数実績 |
主要な所在地 |
出典 |
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研究開発(R&D)基地 |
11ヶ所 |
深セン、西安、南京、上海、長沙 等 |
[3][6][17] |
|
5大スマート製造拠点 |
5ヶ所 |
南京、深セン、長沙、河源、西安 |
[6][18][19] |
各製造拠点の運用実績および投資状況として、南京に位置する「中興通訊グローバル5Gスマート製造基地」は2020年に生産を開始し、2024年には中国で初めての「5つ星5G工場」として表彰された[6]。広東省河源市に位置する「河源基地」は2017年3月に正式に生産を開始しており、5Gベアラ、固定網、エネルギー、ビデオ会議製品等の通信製品を生産している[18]。長沙の高新区に位置する基地については、2017年11月25日に対象企業と長沙市政府との間で10億元を投資する枠組み協定が締結され、端末スマート製造本部基地(グローバルクラスの端末インテリジェント製造本部)として整備されている[19]。対象企業はこれらの自社5Gインテリジェント製造工場において、研究開発の成果を直接生産プロセスに適用している[3][6]。
グローバルな営業およびサービス拠点の展開として、対象企業の公式ページによると、ヨーロッパ、中国、アメリカ、中東・アフリカ、CIS(独立国家共同体)、アジア太平洋の各地域に営業拠点を配置している[6]。2025年時点の公式企業情報では、対象企業は世界160以上の国と地域で事業を展開している[6]。
対象企業の経営トップ体制として、対象企業の「2025年年度報告」およびコーポレートページによると、董事長(Chair of the Board)は方榕(Fang Rong)であり、最高経営責任者(CEO)は徐子阳(Xu Ziyang)が務めている[1][6]。
以下の事項については、公式な法定開示、決算発表資料、または対象企業のドメインが一致する公式情報(一次情報)を確認した範囲では事実が特定できない、あるいは開示が限定されるため、未確認事項として分類した。
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