3行まとめ
事業・研究開発・知財の「三位一体活動」で知財創出サイクルを推進
東ソーは海外売上高比率50%を背景に、欧米での知財保護強化とアジア新興市場での権利取得を推進。事業・研究開発・知財の3部門が定期的に協議する「三位一体活動」と、特許・実用新案・商標・意匠を総合的に強化する「IPベストミックス」戦略により、グローバルな知財ポートフォリオを構築している。
ライフサイエンス・電子材料・環境エネルギーの3重点領域で世界水準の技術成果
抗体精製用充填剤「TOYOPEARL Super A」はアルカリ洗浄100回後も吸着容量低下率わずか10%を実現。PEM水電解用超低イリジウム触媒は電流密度4.9 A/cm²と4,000時間の安定動作を達成し、次世代ディスプレイ向け撥液バンク材は接触角97.0度に到達するなど、定量的に裏付けられた先端材料を多数創出している。
2030年度GHG30%削減に向け約1,200億円の環境投資を計画
2018年度比でGHG排出量(Scope 1・2)を2030年度までに30%削減し、2050年カーボンニュートラル実現を目指す。通常の設備投資とは別枠で約1,200億円のGHG削減投資を計画し、インターナルカーボンプライシング6,000円/t-CO₂を導入して低炭素化投資の意思決定を制度化している。
東ソーの知的財産戦略は、「知的財産創出サイクル」という概念を中核に据えており、事業部門、研究開発部門、および知的財産部門の緊密な連携を通じて、企業の将来価値を向上させることを基本方針として定めている。この推進体制は、利益を生み出す「エンジン」として機能するとともに、権利行使や技術的な差異化を実現するための「メンタリング」機能を提供することを目指している。具体的には、無機、有機、高分子、バイオ分野などの同社のコア技術領域において、事業の保護とグローバル化を強力に推進し、特に「成長」と「脱炭素」(カーボンニュートラル)の両立を図りながら、自己開発製品を保護するために技術的な研究開発成果を積極的に知的財産へと転換する方針を示している。同社の事業構造として、海外売上高比率が厳密値50パーセント(単位:パーセント、対象期間:方針発表時点、区分:実績、出典一次情報の表記名:What is Tosoh's Intellectual Property strategy?)を占めていることを背景に、欧州および米国における知的財産の保護と活用を強化する一方で、アジア等の新興市場における積極的な新規権利の取得を推進している。組織体制の面では、権利推進部門、調査分析部門、管理商標部門の3つの専門部署を設置し、社内の研究部門からの人材異動や外部経験者の採用を通じて専門性を高め、特許、実用新案、商標、意匠を総合的に強化する「IPベストミックス」の実現を目指している。また、事業・研究開発・知財の3部門が定期的に協議を行う「三位一体活動」を展開し、グループ全体の知財基盤の底上げを図っている1。
東ソーの研究開発戦略は、CSV(Creating Shared Value:共有価値の創造)の理念に基づき、SDGs(持続可能な開発目標)に沿った社会的課題の解決と新しい価値の提供を目的としている。研究開発を加速し、事業部門と研究所の連携を強化するため、技術および機能分野ごとに組織を分類し、既存製品の開発を支援する「事業部付き研究所」と、基礎技術や新分野を担う「コーポレート研究所」を研究本部の管理下で運営している。戦略的な重点投資領域としては、「ライフサイエンス分野」「電子材料分野」「環境・エネルギー分野」の3領域を指定している。ライフサイエンス分野では、世界100カ国以上で使用されている臨床検査システムや、透明細胞癌の診断に寄与する新規卵巣癌マーカー「TFPI2」用の試薬、創薬および再生医療向けの「2.5D Culture Equipment(開発品)」などを開発した実績を有する。電子材料分野では、次世代フレキシブルディスプレイ向けの印刷可能な有機半導体や、次世代パワー半導体用の窒化ガリウム(GaN)スパッタリングターゲットなどの開発を進めている。環境・エネルギー分野では、化石燃料の排気ガスからCO2を分離・回収するための高性能アミンを開発しており、回収したCO2をポリウレタン等の原料として利用する研究や、全固体電池用材料の開発を「バッテリー・オープン・ラボ」を通じて推進している1。
東ソーは、競合他社の参入を抑止するために、排他性の高い「攻め」の知的財産を戦略的に取得する方針を掲げている。この方針を実現するため、従来の調査ツールに加えてAIを活用した高度で効率的な調査システムを導入している。「2024年度 登録特許一覧表」によれば、国内および国際的な特許ポートフォリオは広範な材料科学およびバイオテクノロジー分野に及んでいる。日本国内の特許登録事例として、「炭化水素吸着剤」や「抗体依存性細胞傷害活性が向上した抗体を製造する方法」、「イリジウム-マンガン酸化物複合材料」などが確認される。米国特許においては、「自己乳化型ポリイソシアネート組成物」や「腫瘍マーカーならびに腫瘍細胞を夾雑細胞と区別して回収および検出する方法」、水分解触媒用の「マンガン-イリジウム複合酸化物」に関連する特許が登録されている。英国やドイツ等の欧州地域、およびカナダ等の北米地域においても、新規ゼオライトやアミノ酸置換したFc結合性タンパク質、着色透光性ジルコニア焼結体など、多岐にわたる技術特許を取得しており、グローバルな事業展開を法的に支える堅固な知財ポートフォリオが構築されていることが確認できる1。
東ソーの研究技術開発は、数々の先端材料において世界水準の定量的な性能実績を達成している。「TOSOH Research & Technology Review Vol.69 (2025)」等の技術レポートにおいて、多岐にわたる革新技術が報告されている。バイオテクノロジー領域では、抗体精製用アフィニティークロマトグラフィー充填剤「TOYOPEARL Super A」が開発され、0.5 mol/Lの水酸化ナトリウム(NaOH)を用いた洗浄耐久性試験において、100回の洗浄サイクル後も吸着容量の低下が厳密値10パーセント(単位:パーセント、対象期間:2025年発表時点、区分:実績、出典一次情報の表記名:Development of TOYOPEARL Super A Affinity Chromatography Packing for Antibody Purification)に抑制されることが実証された。また、環境エネルギー領域では、PEM水電解用の超低イリジウムアノード触媒(Ir-MnO2)が開発され、イリジウム担持量を極めて低く抑えつつ、2 Vの電圧印加時に厳密値4.9(単位:A/cm2、対象期間:2025年発表時点、区分:実績、出典一次情報の表記名:Ultra-Low Iridium Anode Catalyst with High Activity and Long-Term Stability for PEM Water Electrolysis)という高い電流密度と、厳密値4,000時間(単位:時間、対象期間:2025年発表時点、区分:実績、出典一次情報の表記名:Ultra-Low Iridium Anode Catalyst)の安定動作を達成した。さらに、ディスプレイ材料向けには、インクジェット印刷用の新規撥液バンク材が開発され、純水に対する接触角が厳密値97.0(単位:度、対象期間:2024年発表時点、区分:実績、出典一次情報の表記名:Development of liquid-repellent bank materials for ink-jet printing process)に達するなど、次世代産業の基盤となる高機能材料の創出が継続的に行われている2。
東ソーは、中長期的な成長に向けた最重要課題として気候変動対応を位置づけ、具体的な温室効果ガス(GHG)排出量の削減目標を定めている。2030年度(対象期間)を目標年として、2018年度(対象期間)を基準年とし、GHG排出量(Scope 1 および Scope 2)を厳密値30パーセント(単位:パーセント、区分:目標、出典一次情報の表記名:Mid-term Reduction Target)削減する方針を掲げており、最終的には2050年(対象期間)のカーボンニュートラル実現を目指している。目標達成に向けた財務的コミットメントとして、従来の設備投資とは別に、2030年度(対象期間)までにGHG削減対策に対して厳密値約1,200(単位:億円、区分:計画、出典一次情報の表記名:Financial Commitment)を投資する方針を示している。また、新規投資における環境影響を定量化するため、インターナルカーボンプライシング(ICP)制度を導入し、設定価格を厳密値6,000(単位:円/t-CO2、対象期間:方針発表時点、区分:基準値、出典一次情報の表記名:Internal Carbon Pricing)としている。一方、業績に関する最新の開示として、2026年3月期第3四半期(累計)の経常損益は厳密値76,979(単位:百万円、対象期間:2026年3月期第3四半期累計、区分:実績、出典一次情報の表記名:2026年3月期 第3四半期決算短信)と報告されている。なお、具体的な研究開発費の総額やセグメント別の詳細な研究開発費について、2026/03/05時点で有報(直近FY)・決算短信(直近4四半期)・統合報告書(直近版)・公式IR/公式ニュース(直近24ヶ月)を確認した範囲では、当該数値を一次情報として特定できない(調査範囲内では確認できず)2。
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発行体 |
文書名/ページ名 |
発行日/掲載日 |
種別 |
URL |
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東ソー株式会社 |
統合報告書「TOSOH REPORT」、「Sustainability Report」を発行 |
2025/09/30 |
公式ニュース/PR |
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東ソー株式会社 |
TOSOH Sustainability Report 2025 |
2025/09/30 |
統合報告書 |
https://www.tosoh.co.jp/sustainability/report/data/report2025.pdf |
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東ソー株式会社 |
2026年3月期 第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結) |
2026/02/05 |
決算短信/補足資料 |
https://kabutan.jp/disclosures/pdf/20260205/140120260204547658/ |
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東ソー株式会社 |
国内拠点一覧 |
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公式ページ |
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東ソー株式会社 |
役員一覧 |
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公式ページ |
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東ソー株式会社 |
研究開発戦略 |
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公式ページ |
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東ソー株式会社 |
知的財産戦略 |
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公式ポリシー/規程/理念ページ |
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東ソー株式会社 |
研究開発拠点・組織 |
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公式ページ |
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東ソー株式会社 |
代表取締役の略歴 |
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公式ページ |
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東ソー株式会社 |
2024年度 登録特許一覧表 |
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公式ページ |
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東ソー株式会社 |
非平面ナノカーボン化合物における正孔輸送機能の発見 |
2025年 |
公式ページ |
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東ソー株式会社 |
超電導用ホウ素の開発 |
2025年 |
公式ページ |
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東ソー株式会社 |
自己調整学習に基づくデータリテラシー教育事例 |
2025年 |
公式ページ |
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東ソー株式会社 |
A Novel Ox/Ox CMCs with High Thermal Resistance Fabricated by UDM Treated Fibers |
2025年 |
公式ページ |
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東ソー株式会社 |
車載用高耐久性柔軟ポリウレタン |
2025年 |
公式ページ |
https://www.tosoh.co.jp/technology/assets/b9bb7dee4c46d7a3542d1519fa6029094b29f336.pdf |
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東ソー株式会社 |
電子染色技術を用いたポリマー高次構造のTEM観察 |
2025年 |
公式ページ |
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東ソー株式会社 |
次世代圧電材料AlN-ScN-GaN膜の成膜検討と圧電特性への影響 |
2025年 |
公式ページ |
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東ソー株式会社 |
AIA-CL用HIV抗原/抗体同時検出試薬の開発 |
2025年 |
公式ページ |
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東ソー株式会社 |
抗体精製用アフィニティークロマトグラフィー充填剤TOYOPEARL Super Aの開発 |
2025年 |
公式ページ |
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東ソー株式会社 |
Ultra-Low Iridium Anode Catalyst with High Activity and Long-Term Stability for PEM Water Electrolysis |
2025年 |
公式ページ |
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東ソー株式会社 |
亜鉛排水処理剤TX-Z1の開発 |
2025年 |
公式ページ |
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東ソー株式会社 |
巻頭言: 研究技術開発への思い |
2024年 |
公式ページ |
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東ソー株式会社 |
A Novel Liquid Hafnium Precursor for HfO Thin Film Formation |
2024年 |
公式ページ |
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東ソー株式会社 |
インクジェット印刷プロセス用撥液バンク材の開発 |
2024年 |
公式ページ |
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東ソー株式会社 |
気候変動問題への対応(目標と実績) |
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公式ポリシー/規程/理念ページ |
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東ソー株式会社 |
TCFD提言に基づく情報開示 |
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公式ポリシー/規程/理念ページ |
https://www.tosoh.co.jp/sustainability/environment/climate_tcfd/ |
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東ソー株式会社 |
TOSOH Sustainability Report 2025 Web版 |
2025年9月 |
統合報告書 |
https://www.tosoh.co.jp/sustainability/report/data/web2025.pdf#page=55 |
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案件名 |
Announcement |
Effective(Event) |
Completion/Closing |
Start |
状態ラベル |
根拠 |
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中期経営計画(2025年度から2027年度を対象期間とする)の策定発表 |
2025/05/23 |
調査範囲内では確認できず |
調査範囲内では確認できず |
調査範囲内では確認できず |
計画 |
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TOSOH REPORT 2025およびSustainability Report 2025の発行 |
2025/09/30 |
調査範囲内では確認できず |
調査範囲内では確認できず |
調査範囲内では確認できず |
完了 |
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温室効果ガス(GHG)排出量30%削減方針の改定(Act on the Rational Use of Energy等への対応) |
2024年度 |
調査範囲内では確認できず |
調査範囲内では確認できず |
調査範囲内では確認できず |
変更 |
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「社会課題ソリューション」25件の取締役会報告と認定 |
2024年度 |
調査範囲内では確認できず |
調査範囲内では確認できず |
調査範囲内では確認できず |
完了 |
https://www.tosoh.co.jp/sustainability/environment/climate_tcfd/ |
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ベトナム粗MDIスプリッター新設(投資額60億円)の商業運転 |
調査範囲内では確認できず |
調査範囲内では確認できず |
調査範囲内では確認できず |
調査範囲内では確認できず |
計画 |
https://yorozuipsc.com/uploads/1/3/2/5/132566344/d50ea56155e56ab368bb.pdf |
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南陽事業所CO2回収・原料化設備の商業運転 |
調査範囲内では確認できず |
調査範囲内では確認できず |
調査範囲内では確認できず |
調査範囲内では確認できず |
計画 |
https://yorozuipsc.com/uploads/1/3/2/5/132566344/d50ea56155e56ab368bb.pdf |
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国 |
特許番号 |
発明名称(公式表記) |
正本一次情報(ページ名) |
公的DBでの検証結果 |
根拠URL |
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日本 |
7469581 |
炭化水素吸着剤 |
2024年度 登録特許一覧表 |
検証不能(公的DBアクセス不可のため) |
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日本 |
7469582 |
触媒内包ポリビニル樹脂微粒子を含む水系樹脂組成物 |
2024年度 登録特許一覧表 |
検証不能(公的DBアクセス不可のため) |
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日本 |
7469584 |
抗体の分離方法および疾患の検査方法 |
2024年度 登録特許一覧表 |
検証不能(公的DBアクセス不可のため) |
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日本 |
7469585 |
膜シール材用ポリウレタン樹脂形成性組成物、ならびに、これを用いた膜シール材及び膜モジュール |
2024年度 登録特許一覧表 |
検証不能(公的DBアクセス不可のため) |
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日本 |
7469593 |
抗体依存性細胞傷害活性が向上した抗体を製造する方法 |
2024年度 登録特許一覧表 |
検証不能(公的DBアクセス不可のため) |
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日本 |
7469609 |
金属部材-ポリアリーレンスルフィド樹脂部材複合体及びその製造方法 |
2024年度 登録特許一覧表 |
検証不能(公的DBアクセス不可のため) |
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日本 |
7469611 |
ウレタンプレポリマー組成物 |
2024年度 登録特許一覧表 |
検証不能(公的DBアクセス不可のため) |
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日本 |
7469685 |
光散乱検出器及び光散乱検出器のための方法 |
2024年度 登録特許一覧表 |
検証不能(公的DBアクセス不可のため) |
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日本 |
7469717 |
粉末及びその製造方法 |
2024年度 登録特許一覧表 |
検証不能(公的DBアクセス不可のため) |
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日本 |
7469725 |
金属含有CHA型ゼオライト及びその製造方法 |
2024年度 登録特許一覧表 |
検証不能(公的DBアクセス不可のため) |
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日本 |
7470888 |
二重目的バルブ組立体を有するクロマトグラフィー・カラム |
2024年度 登録特許一覧表 |
検証不能(公的DBアクセス不可のため) |
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日本 |
7470889 |
ポリウレタンインテグラルスキンフォーム用組成物、ポリウレタンインテグラルスキンフォーム、およびその製造方法 |
2024年度 登録特許一覧表 |
検証不能(公的DBアクセス不可のため) |
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日本 |
7470890 |
リン酸アミド、及び当該リン酸アミドを含む二酸化炭素分離組成物 |
2024年度 登録特許一覧表 |
検証不能(公的DBアクセス不可のため) |
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日本 |
7470891 |
高分子量ポリエチレンおよびそれよりなる成形体 |
2024年度 登録特許一覧表 |
検証不能(公的DBアクセス不可のため) |
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日本 |
7470892 |
撥液性ウレタン樹脂組成物及び樹脂塗膜 |
2024年度 登録特許一覧表 |
検証不能(公的DBアクセス不可のため) |
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日本 |
7470893 |
細胞培養基材、およびその製法 |
2024年度 登録特許一覧表 |
検証不能(公的DBアクセス不可のため) |
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日本 |
7470894 |
ゴム発泡体、その製造方法及びその用途 |
2024年度 登録特許一覧表 |
検証不能(公的DBアクセス不可のため) |
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日本 |
7472476 |
プライマー及び百日咳菌 rRNAの検出方法 |
2024年度 登録特許一覧表 |
検証不能(公的DBアクセス不可のため) |
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日本 |
7472616 |
ペースト加工用塩化ビニル系樹脂組成物及びその用途 |
2024年度 登録特許一覧表 |
検証不能(公的DBアクセス不可のため) |
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日本 |
7473094 |
焼結体及びその製造方法 |
2024年度 登録特許一覧表 |
検証不能(公的DBアクセス不可のため) |
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日本 |
7474434 |
バリウム及びストロンチウムを含む珪化物薄膜及びその製造方法 |
2024年度 登録特許一覧表 |
検証不能(公的DBアクセス不可のため) |
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日本 |
7474617 |
多量体組成物、ブロック化多量体組成物及びこれらの製造方法 |
2024年度 登録特許一覧表 |
検証不能(公的DBアクセス不可のため) |
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日本 |
7477126 |
イリジウム-マンガン酸化物複合材料、イリジウム-マンガン酸化物複合電極材料、及びこれらの製造方法 |
2024年度 登録特許一覧表 |
検証不能(公的DBアクセス不可のため) |
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日本 |
7478370 |
フッ素樹脂およびその製造方法 |
2024年度 登録特許一覧表 |
検証不能(公的DBアクセス不可のため) |
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米国 |
12134584 |
被覆層付セラミックス連続繊維及びその製造方法、並びにセラミックマトリックス複合材料及びその製造方法 |
2024年度 登録特許一覧表 |
検証不能(公的DBアクセス不可のため) |
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米国 |
12134677 |
自己乳化型ポリイソシアネート組成物 |
2024年度 登録特許一覧表 |
検証不能(公的DBアクセス不可のため) |
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米国 |
12173398 |
Cr-Si系焼結体 |
2024年度 登録特許一覧表 |
検証不能(公的DBアクセス不可のため) |
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米国 |
12174194 |
腫瘍マーカーならびに腫瘍細胞を夾雑細胞と区別して回収および検出する方法 |
2024年度 登録特許一覧表 |
検証不能(公的DBアクセス不可のため) |
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英国 |
3117901 |
芳香族ニトロ化合物用水素化触媒とその製造方法 |
2024年度 登録特許一覧表 |
検証不能(公的DBアクセス不可のため) |
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ドイツ |
602014091034.3 |
不均一系触媒および1,2-ジクロロエタンの製造用触媒システム |
2024年度 登録特許一覧表 |
検証不能(公的DBアクセス不可のため) |
研究組織(センター一覧)テーブル
公式ページでは以下の組織が紹介されている。
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センター名(公式表記) |
根拠ページ名 |
URL |
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先端融合研究センター |
研究開発拠点・組織 |
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石化・高分子研究センター |
研究開発拠点・組織 |
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機能材料研究センター |
研究開発拠点・組織 |
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MIセンター |
研究開発拠点・組織 |
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技術センター |
研究開発拠点・組織 |
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東京研究センター |
国内拠点一覧 |
施設一覧テーブル
公式ページでは以下の施設が紹介されている。
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施設名(公式表記) |
根拠ページ名 |
URL |
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南陽事業所 |
国内拠点一覧 |
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四日市事業所 |
国内拠点一覧 |
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東京研究センター |
国内拠点一覧 |
東ソーの知的財産戦略は、「知的財産創出サイクル」という枠組みを中核として構築されており、事業部門、研究開発部門、および知的財産部門の密接な連携を通じて、企業の将来価値を持続的に向上させることを基本方針として定めている。この戦略は、組織内で利益を牽引する「エンジン」として機能するとともに、法的権利の行使や技術的な差異化を実現するための「メンタリング」機能を提供することを目指している。具体的には、無機、有機、高分子、バイオ分野などの同社のコア技術領域において、事業の保護とグローバル化を強力に推進している。特に、企業の「成長」と「脱炭素」(カーボンニュートラル)の両立を図りながら、自己開発製品を法的・技術的に保護するために、研究開発の成果を迅速かつ積極的に知的財産へと転換する方針を明示している1。
同社の事業構造として、海外売上高比率が厳密値50パーセント(単位:パーセント、対象期間:方針発表時点、区分:実績、出典一次情報の表記名:What is Tosoh's Intellectual Property strategy?)を占めているという事実に基づき、欧州および米国における知的財産の保護と活用を強化する一方で、アジア等の新興市場における新規権利の取得を戦略的に推進している。知的財産部門の組織体制においては、権利推進部門、調査分析部門、および管理商標部門の3つの専門部署を設置している。社内の研究部門からの人材の異動や、外部からの経験者採用を通じて、多様かつ高度な専門性を持つ人材を確保しており、特許のみならず実用新案、商標、意匠を総合的に強化することで、全体的な事業競争力を高める「IPベストミックス」の実現を組織の目標としている1。
組織横断的なコラボレーションの取り組みとして、事業・研究開発・知財の3部門が定期的に会議を行い、事業推進に必要とされる知財の方向性を合意し、知財の分析結果の共有や知財強化ガイドラインの普及を図る「三位一体活動」を実施している。さらに、グループ企業との連携を促進する「知的財産リエゾン」活動を再開し、グループ各社の開発現場における知財教育を展開することで、新たな発明の発掘と東ソーグループ全体の知的財産基盤の強化を推進している。現時点(As-of 2026/03/05)での役員体制については、代表取締役社長 最高経営責任者として桒田 守(Mamoru Kuwada)が経営を統括し、研究開発の推進においては常務執行役員の土井 亨(Toru Doi)が研究本部長を務めている(出典:代表取締役の略歴、役員一覧)。また、上席執行役員の井出 輝彦(Teruhiko Ide)が先端融合研究センター長、ライフサイエンス研究所長、および東京研究センター長を兼任し、執行役員の松本 誠司(Seiji Matsumoto)が石化・高分子研究センター長およびウレタン研究所長を務めるなど、専門性と経験を活かしたマネジメント体制が構築されている1。
東ソーの研究開発戦略は、CSV(Creating Shared Value:共有価値の創造)の概念を基盤としており、SDGs(持続可能な開発目標)に沿った社会的課題の解決と新しい価値を提供する革新的な製品の創出を目指している。この研究開発戦略は、製品化計画の着実な達成、研究開発の高度化と効率化、および次世代の大型テーマの創出という3つの基本方針によって導かれている。研究開発のスピードを加速させ、事業部門と研究所の連携を強化するため、技術および機能分野ごとに組織を分類している。既存製品の開発を支援する「事業部付き研究所」と、基礎技術や新分野の開拓を担う「コーポレート研究所」を研究本部の管理下で運営し、研究拠点間の相乗効果を生み出す体制を構築している1。
戦略的な投資と集中的な技術開発を行う重点領域として、「ライフサイエンス分野」「電子材料分野」「環境・エネルギー分野」の3領域を指定している。ライフサイエンス分野においては、がん、糖尿病、心疾患、不妊症などの早期発見のために世界100カ国以上で使用されている臨床検査システムや、新型コロナウイルス向けの遺伝子検査試薬、透明細胞癌の診断を支援する新規の卵巣癌マーカー「TFPI2」用の試薬などを提供している。また、創薬および再生医療の支援技術として、均一な細胞塊を大量かつ簡易に形成できる「2.5D Culture Equipment(開発品)」を開発しており、iPS細胞やがん細胞の薬効評価や分化誘導への応用が期待されている。さらに、バイオ医薬品や食品の研究および製造プロセスに不可欠な高品質のクロマトグラフィー分離精製剤「TOYOPEARL」の安定的な供給を担っている1。
電子材料分野においては、社会インフラを支える半導体製造、ディスプレイ材料、高速通信技術の開発に注力している。ディスプレイおよびウェアラブルデバイス用途として、次世代のフレキシブルで薄型軽量なディスプレイ向けの印刷可能な有機半導体を開発し、スポーツ、医療、産業現場での健康管理用ウェアラブルバイオセンサー(汗センサーなど)への応用を進めている。パワー半導体向けには、独自の製造技術を活用して高品質かつ低コストを実現し、エネルギー効率の向上とCO2削減に寄与する次世代パワー半導体用の窒化ガリウム(GaN)スパッタリングターゲットを開発した。また、半導体製造装置に使用される高純度で耐熱性のある石英ガラスの安定供給や、レーザー核融合施設向けの独自の「Sグレード」石英の提供も行っている1。
環境・エネルギー分野では、カーボンニュートラルおよび循環型社会の実現に向けた独自の製品と技術の創出を目指している。CO2の回収と有効利用(CCU)の領域では、化石燃料の排気ガスからCO2を分離・回収するための高性能アミンを開発した。このアミンは窒素酸化物(NOx)による劣化に対して高い耐性を持ち、回収プロセスのエネルギーと運用コストの低減に寄与する。回収されたCO2は、ポリウレタンやポリカーボネートの原料としての利用研究が進められている。プラスチックリサイクルの課題に対しては、異なる種類のプラスチックの相溶性を制御する改質剤「Mersen-S」を開発し、リサイクル可能な複合フィルムの範囲を拡大することで、廃棄物とCO2排出量の削減に貢献している。次世代電池の領域では、電気自動車向けのエネルギー密度が高く充電時間が短い全固体電池用材料の開発を、社内の「バッテリー・オープン・ラボ」および東京工業大学との共同研究を通じて推進している1。
東ソーのライフサイエンス分野における具体的な製品開発の成果として、「AIA-CL用HIV抗原/抗体同時検出試薬(AIA-PACK CL HIV Ag/Ab)」の開発が報告されている。この試薬は、東ソーの全自動化学発光酵素免疫測定システム「AIA-CLシリーズ」向けに設計されたものであり、HIV-1 p24抗原、抗HIV-1グループM抗体、抗HIV-1グループO抗体、および抗HIV-2抗体を血清または血漿サンプルから同時に検出することが可能である。測定原理として2ステップサンドイッチ化学発光酵素免疫測定法(CLIA)を採用しており、結果報告までの時間は測定開始から約25分である。製品の性能と仕様に関する主要なデータは以下の表に示される2。
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評価項目 |
測定データ |
単位/条件等 |
対象期間・区分・出典 |
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陽性・陰性一致率(感度および特異度) |
厳密値100 |
パーセント(非感染80検体、感染97検体) |
2025年発表時点・実績・Development of HIV Antigen/Antibody Simultaneous Detection Reagent for AIA-CL |
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カットオフ値 |
厳密値1.0 |
Index(非感染1,008検体の平均+6SD) |
2025年発表時点・基準値・Development of HIV Antigen/Antibody Simultaneous Detection Reagent for AIA-CL |
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抗原検出感度(WHO国際標準品) |
厳密値0.75 |
U/mL |
2025年発表時点・実績・Development of HIV Antigen/Antibody Simultaneous Detection Reagent for AIA-CL |
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測定値への影響が±10%以内のヘモグロビン濃度上限 |
厳密値450 |
mg/dL |
2025年発表時点・実績・Development of HIV Antigen/Antibody Simultaneous Detection Reagent for AIA-CL |
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試薬の長期的安定性 |
厳密値25 |
ヶ月 |
2025年発表時点・実績・Development of HIV Antigen/Antibody Simultaneous Detection Reagent for AIA-CL |
バイオ医薬品製造の効率化を支援する技術としては、「抗体精製用アフィニティークロマトグラフィー充填剤TOYOPEARL Super A」の開発が挙げられる。抗体医薬品の製造コスト削減を目的として、Protein Aアフィニティークロマトグラフィー(Protein A-AFC)プロセスの初期精製ステップ向けに開発されたこの充填剤は、動的結合容量(DBC)、アルカリ洗浄(CIP)耐久性、および不純物除去性能において既存製品(HC-650F等)を大きく上回る特性を持つ。耐久性試験および不純物除去性能の比較データは以下の通りである2。
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評価項目 |
TOYOPEARL Super Aの実績値 |
既存製品等の実績値 |
単位・条件等 |
対象期間・区分・出典 |
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アルカリ洗浄(100回)後の吸着容量低下率 |
厳密値10 |
該当なし(既存品の約6倍の耐久性) |
パーセント(0.5 mol/L NaOH使用時) |
2025年発表時点・実績・Development of TOYOPEARL Super A Affinity Chromatography Packing for Antibody Purification |
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溶出液中の宿主細胞タンパク質(HCP)濃度 |
厳密値143 |
厳密値576 |
ppm |
2025年発表時点・実績・Development of TOYOPEARL Super A Affinity Chromatography Packing for Antibody Purification |
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溶出液中の抗体凝集体比率 |
厳密値1.70 |
厳密値3.30 |
パーセント |
2025年発表時点・実績・Development of TOYOPEARL Super A Affinity Chromatography Packing for Antibody Purification |
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抗体回収率90%を達成する溶出pH |
厳密値4.0 |
該当なし |
pH(マイルドな条件) |
2025年発表時点・実績・Development of TOYOPEARL Super A Affinity Chromatography Packing for Antibody Purification |
東ソーは、次世代ディスプレイの製造プロセスにおいて重要な役割を果たす材料開発において顕著な実績を上げている。「インクジェット印刷プロセス用撥液バンク材の開発」において、OLED、量子ドット(QD)、およびマイクロLEDディスプレイの製造に使用されるインクジェット印刷プロセス向けの新規材料が報告された。この技術は、印刷エレクトロニクスにおいてインクが意図しない領域へ拡散するのを防ぎ、機械的な精度限界を超えた微細なパターニングを可能にするものである。開発された材料はネガ型の光硬化性樹脂であり、撥液ユニット、光架橋ユニット、アルカリ可溶ユニットの3つの機能部分から構成されている。室温および常圧下において波長365ナノメートルの紫外線照射によって硬化し、未露光部分は標準的な2.38パーセントのテトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)水溶液で現像可能である。材料の性能評価結果は以下の通りである2。
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評価項目 |
測定データ |
単位/条件等 |
対象期間・区分・出典 |
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純水(H2O)に対する接触角 |
厳密値97.0 |
度(液滴適用後60秒) |
2024年発表時点・実績・Development of liquid-repellent bank materials for ink-jet printing process |
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ジヨードメタン(CH2I2)に対する接触角 |
厳密値78.7 |
度(液滴適用後60秒) |
2024年発表時点・実績・Development of liquid-repellent bank materials for ink-jet printing process |
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表面自由エネルギー |
厳密値19.6 |
mJ/m2(Owens-Wendt理論に基づく計算値) |
2024年発表時点・実績・Development of liquid-repellent bank materials for ink-jet printing process |
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ピクセル内のインク保持量 |
厳密値400 |
ピコリットル(オーバーフローなし) |
2024年発表時点・実績・Development of liquid-repellent bank materials for ink-jet printing process |
半導体メモリ(DRAM)用の薄膜形成技術の領域では、新規の液体ハフニウム前駆体「Ts-Hf3」の開発が報告されている。この前駆体は、従来のハフニウム塩化物(HfCl4)が固体でありハロゲン汚染のリスクを伴う点や、アミド型前駆体が熱的に不安定であるという課題を解決するために設計された。非対称構造とアミジネート配位子を持つことで、マイナス20度以下の融点と高い熱安定性を実現している。化学気相成長(CVD)および原子層堆積(ALD)プロセスにおいて優れた性能を発揮し、ALDプロセスにおいてアスペクト比20のパターン化基板上で250度の条件下において、ステップカバレッジが厳密値99(単位:パーセント、対象期間:2024年発表時点、区分:実績、出典一次情報の表記名:A Novel Liquid Hafnium Precursor for HfO Thin Film Formation)を達成したことが実験により立証されている。形成された薄膜は、X線光電子分光法(XPS)によって炭素、窒素、ケイ素などの不純物が検出されない極めて高純度なハフニウム酸化物(HfO2)であることが確認されている2。
有機発光ダイオード(OLED)などの有機エレクトロニクスデバイスの性能向上に向けて、「非平面ナノカーボン化合物における正孔輸送機能の発見」が報告されている。スマートフォンのディスプレイ等に使用される正孔輸送材料(HTM)としてはトリアリールアミン系材料が主流であったが、ヘテロ原子(窒素)を含むことによる熱的および化学的な安定性の懸念が存在していた。これに対し、炭素と水素のみから構成される非平面ナノカーボン化合物であるヘキサベンゾテトラセン(HBT)が、従来のトリアリールアミンに匹敵する優れた正孔輸送特性を示すことが見出された。HBTは環化π拡張(APEX)反応を用いて合成され、重量減少温度(Td5)が厳密値427(単位:度、対象期間:2025年発表時点、区分:実績、出典一次情報の表記名:Discovery of Hole Transport Function in Non-Planar Nanocarbon Compounds)、ガラス転移温度(Tg)が厳密値95(単位:度、対象期間:2025年発表時点、区分:実績、出典一次情報の表記名:Discovery of Hole Transport Function in Non-Planar Nanocarbon Compounds)という高い熱的および非晶質安定性を示している。また、実験によるHOMOレベルは厳密値-5.27(単位:eV、対象期間:2025年発表時点、区分:実績、出典一次情報の表記名:Discovery of Hole Transport Function in Non-Planar Nanocarbon Compounds)であり、OLEDデバイスに適用した実験では、外部量子効率(EQE)が100カンデラ毎平方メートルにおいて厳密値18.1(単位:パーセント、対象期間:2025年発表時点、区分:実績、出典一次情報の表記名:Discovery of Hole Transport Function in Non-Planar Nanocarbon Compounds)を記録した2。
また、第5世代(5G)および第6世代(6G)の高速モバイル通信向けのバルク音響波(BAW)フィルターに応用される「次世代圧電材料AlN-ScN-GaN膜」の開発において、窒化アルミニウム(AlN)にスカンジウム(Sc)とガリウム(Ga)を添加した三元系窒化物薄膜を作製した。従来のAl-Sc二元系薄膜の圧電定数(d33)の上限が約27 pC/Nであるのに対し、作製された三元系薄膜は最大で厳密値32(単位:pC/N、対象期間:2025年発表時点、区分:実績、出典一次情報の表記名:Deposition Studies and Influence on Piezoelectric Properties of Next-Generation AlN-ScN-GaN Films)に達することが確認され、通信デバイスの高周波化に向けた有望な材料であることが実証された2。
東ソーは、脱炭素社会のインフラ構築に直結する技術として、PEM(固体高分子形)水電解用の「高活性・高耐久超低イリジウムアノード触媒(Ir-MnO2)」の開発を報告している。グリーン水素エネルギーの製造においてPEM水電解は極めて重要であるが、陽極触媒として使用されるイリジウムは非常に高価であり、その使用量の大幅な削減が急務とされている。東ソーが開発した技術は、独自の電解二酸化マンガン(EMD)をベース構造とし、その表面にイリジウムを均一に配置することで、極低含有量での高活性を実現した。触媒の性能および耐久性に関するデータは以下の表に示される2。
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評価項目 |
測定データ |
単位/条件等 |
対象期間・区分・出典 |
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イリジウム担持量0.1 mg/cm2時の電流密度 |
厳密値4.9 |
A/cm2(ナフィオン膜N212使用、2V印加時) |
2025年発表時点・実績・Ultra-Low Iridium Anode Catalyst with High Activity and Long-Term Stability for PEM Water Electrolysis |
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ターフェル勾配 |
厳密値約58 |
mV/dec(純MnO2の112 mV/decより大幅に低い) |
2025年発表時点・実績・Ultra-Low Iridium Anode Catalyst |
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イリジウム消費率 |
厳密値0.003–0.04 |
gIr/kW(将来の業界削減目標0.4 gIr/kWに適合) |
2025年発表時点・実績・Ultra-Low Iridium Anode Catalyst |
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安定動作時間 |
厳密値4,000 |
時間(2 A/cm2での定電流試験) |
2025年発表時点・実績・Ultra-Low Iridium Anode Catalyst |
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平均劣化率 |
厳密値6 |
μV/h(米国DOE目標の2-5 μV/hに匹敵) |
2025年発表時点・実績・Ultra-Low Iridium Anode Catalyst |
環境保護に直結する水処理技術としては、「亜鉛排水処理剤TX-Z1」の開発が挙げられる。電気めっきなどの産業排水において、有機酸やアミンなどの錯形成化合物が含まれる場合、従来の処理剤では亜鉛の沈殿が阻害される課題があった。東ソーが開発したTX-Z1は、硫化物と独自の添加剤を組み合わせたpH12から14の水溶液であり、錯形成剤の存在下でも均一排水基準を下回る高い亜鉛処理性能を発揮する。現場での実証事例における効果は以下の通りである2。
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評価項目 |
TX-Z1適用後のデータ |
適用前・既存技術のデータ |
単位/条件等 |
対象期間・区分・出典 |
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処理後の亜鉛濃度(A社事例) |
厳密値0.87 |
厳密値80(排水原水) |
mg/L(基準値2 mg/Lを達成) |
2025年発表時点・実績・Development of Zinc Wastewater Treatment Agent TX-Z1 |
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ろ過速度の向上(A社事例) |
厳密値14 |
厳密値5.8 |
mL/min(約2.4倍の速度向上) |
2025年発表時点・実績・Development of Zinc Wastewater Treatment Agent TX-Z1 |
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高濃度廃液の処理後濃度(D社事例) |
厳密値0.69 |
厳密値6000(原水) |
mg/L(外部委託処理コストを20%削減) |
2025年発表時点・実績・Development of Zinc Wastewater Treatment Agent TX-Z1 |
また、超電導インフラの性能向上に向けた「超電導用ホウ素の開発」も報告されている。二ホウ化マグネシウム(MgB2)は、金属系超電導体として最高の臨界温度を有しており、液体ヘリウムを使わずに冷凍機による冷却で運用可能であるが、高磁場下での臨界電流密度(Jc)の低下が課題であった。東ソーは微細ホウ素粉末「TB-1G」(BET比表面積55 m2/g)を開発し、バルク体の相対密度を厳密値95(単位:パーセント、対象期間:2025年発表時点、区分:実績、出典一次情報の表記名:Development of Boron for Superconductivity)にまで高めることに成功した。この結果、バルク体として極めて高い数値であるJc=厳密値1.5(単位:MA/cm2、対象期間:2025年発表時点、区分:実績、出典一次情報の表記名:Development of Boron for Superconductivity)を達成し、高磁場下でも導電パスを維持できることを実証した2。
産業用途における高耐久性材料の開発成果として、「車載用高耐久性柔軟ポリウレタン」の開発が報告されている。自動車産業において電動化や自動運転の進展に伴い、電子部品用の封止材や接着材にはマイナス40度から150度の過酷な温度環境下での安定性が求められている。東ソーは、新たに設計された液状ポリカーボネートジオール(PCD)とヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)トリマーを用いた二液硬化型のポリウレタンシステムを開発した。DMA分析による低温柔軟性の評価において、マイナス40度における貯蔵弾性率(E')が汎用品の1000 MPa超に対して厳密値約10(単位:MPa、対象期間:2025年発表時点、区分:実績、出典一次情報の表記名:High-Durability Flexible Polyurethane for Automotive Use)にまで抑えられ、優れた応力緩和性能を示した。さらに、150度の高温および85度/85%RHの高湿環境下での2,000時間曝露試験後も、物理的特性の劣化が極めて少なく、車載電子部品の封止材としての応用が期待されている2。
航空宇宙や発電タービン向けの耐熱材料として、「酸化物セラミックス基複合材料(Ox/Ox CMCs)」の開発も進められている。従来のOx/Ox CMCは、1200度の長期間の熱曝露により繊維内の結晶粒成長が起こり強度が低下するという課題があった。東ソーは、均一ドープ法(UDM)を用いてセラミック繊維の粒界に粒成長抑制元素を均一に添加する技術を確立した。このUDM処理を施したアルミナ・ムライト繊維を用いて作製された複合材料「TCM-02」は、空気中1200度で1000時間の熱曝露後も引張強度の低下が見られず、およそ厳密値100(単位:パーセント、対象期間:2025年発表時点、区分:実績、出典一次情報の表記名:A Novel Ox/Ox CMCs with High Thermal Resistance Fabricated by UDM Treated Fibers)の強度維持率を達成した。また、1200度、100 MPaの荷重下におけるクリープ寿命試験でも、単結晶ニッケル基超合金が80 MPaの荷重下でわずか13時間で破断したのに対し、TCM-02は厳密値80(単位:時間、対象期間:2025年発表時点、区分:実績、出典一次情報の表記名:A Novel Ox/Ox CMCs with High Thermal Resistance Fabricated by UDM Treated Fibers)以上の耐久性を示した2。
材料開発を支える分析技術の高度化として、「電子染色技術を用いたポリマー高次構造の透過電子顕微鏡(TEM)観察」の手法が報告されている。高分子材料は低散乱力の軽元素から構成されているため、TEMによる直接観察が困難である。東ソー分析センターは、四酸化ルテニウム(RuO4)や四酸化オスミウム(OsO4)などの重元素染色剤を選択的にポリマー鎖に導入する電子染色技術を適用し、ナノスケールでのミクロ相分離構造や異種ポリマー間の界面構造の可視化に成功した。例えば、ポリウレタン接着剤とポリエチレン基材の界面観察において、接着強度の発現メカニズムである針状のポリエチレン結晶がポリウレタン側に進入するアンカー効果の微細構造を解明しており、これらの観察結果は材料設計への直接的なフィードバックとして活用されている2。
さらに、技術開発を推進するための組織内部の取り組みとして、研究者向けの「自己調整学習に基づくデータリテラシー教育事例」が報告されている。AI時代の到来に伴い、実験計画法(DoE)や統計解析、データマネジメントの原則が研究者にとって不可欠なスキルとなっている。東ソーの研究開発部門では、認知負荷理論(CLT)やマルチメディア学習理論(CTML)を組み込んだ独自の教育プログラムを設計し、ノーコード解析ツールと学習者ダッシュボード(LAD)を活用した自律的な学習環境を提供している。プログラム導入後最初の6ヶ月間の運用実績として、組織全体の初回ログイン率が厳密値65.6(単位:パーセント、対象期間:プログラム導入後最初の6ヶ月、区分:実績、出典一次情報の表記名:Case Study of Data Literacy Education Based on Self-Regulated Learning)、個人のリーチ率(ユニーク視聴者)が厳密値9.3(単位:パーセント、対象期間:プログラム導入後最初の6ヶ月、区分:実績、出典一次情報の表記名:Case Study of Data Literacy Education Based on Self-Regulated Learning)に達したことが報告されており、持続可能でスケーラブルな社内教育システムが構築されている2。
東ソーは、気候変動問題への対応を経営の最重要課題と位置づけ、具体的な温室効果ガス(GHG)削減目標を設定している。2030年度(対象期間)を目標年とし、2018年度(対象期間)を基準年として、GHG排出量(Scope 1 および Scope 2)を厳密値30(単位:パーセント、区分:目標、出典一次情報の表記名:Mid-term Reduction Target)削減する計画を推進している。この目標達成に向けた財務的コミットメントとして、従来の設備投資枠とは別に、2030年度(対象期間)までにGHG削減対策に対して厳密値約1,200(単位:億円、区分:計画、出典一次情報の表記名:Financial Commitment)を投じる計画を表明している。また、社内の投資判断において炭素排出コストを可視化するため、インターナルカーボンプライシング(ICP)制度を導入し、その基準価格を厳密値6,000(単位:円/t-CO2、対象期間:方針発表時点、区分:基準値、出典一次情報の表記名:Internal Carbon Pricing)に設定している。これにより、各事業部門における新規投資が環境に与える影響を財務的に評価し、低炭素化投資を促進する仕組みを構築している5。
また、業績に関する最新の開示として、2026年3月期第3四半期(累計)の決算短信において、経常損益が厳密値76,979(単位:百万円、対象期間:2026年3月期第3四半期累計、区分:実績、出典一次情報の表記名:2026年3月期 第3四半期決算短信)であることが報告されている。一方で、研究開発に特化した費用の総額について、同資料内の概要からは特定されていない3。
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