3行まとめ
水産・食品事業の好調による増収増益
2026年3月期第3四半期の連結売上高は6,897億円(前年同期比4.0%増)、営業利益は314億円(同26.5%増)を記録しました。水産事業の養殖・北米水産加工の回復や、食品事業における家庭用・チルド食品の好調が業績を牽引しています。
健康・栄養領域と養殖技術における知財成果
健康・栄養領域では「スケソウダラ速筋由来タンパク質」のヒト試験で初めて速筋線維横断面積の増加を確認し、農林水産大臣賞を受賞しました。また、水産・養殖領域では「黒瀬ぶり」の完全養殖を実現するなど、独自の技術力が評価されています。
南米サーモン事業の拡大と次世代工場への投資
2026年1月にチリの養殖会社であるPesquera Yadran S.A.(PY社)を完全子会社化し、南米サーモン養殖事業の生産規模を約2.5倍に拡大する計画を発表しました。さらに、2026年12月には次世代モデルとなる「ニッスイスマートファクトリー」の新本社工場が竣工予定です。
この記事の内容
2026年3月期第3四半期決算短信補足資料によると、2025年4月1日から2025年12月31日までの期間における連結売上高は6,633億円から6,897億円へ264億円増加した。増減率は4.0%である。営業利益は248億円から314億円へ65億円増加し、増減率は26.5%である。経常利益は279億円から337億円へ58億円増加し、増減率は21.1%である。親会社株主に帰属する四半期純利益は195億円から223億円へ27億円増加し、増減率は14.1%である。セグメント別の売上高は、水産事業が2,706億円から2,791億円へ85億円増加、食品事業が3,561億円から3,756億円へ195億円増加、ファインケミカル事業が107億円から114億円へ6億円増加、物流事業が126億円から127億円へ0億円増加、その他が131億円から107億円へ23億円減少した。売上高為替影響額は合計で約34億円の減少であり、水産事業で約21億円の減少、食品事業で約13億円の減少が含まれる。セグメント別の営業利益は、水産事業が51億円から124億円へ73億円増加、食品事業が237億円から240億円へ3億円増加、ファインケミカル事業が1億円から2億円へ0億円増加、物流事業が23億円から20億円へ2億円減少、その他が7億円から3億円へ3億円減少した。これらの財務数値と同時に開示されている戦略的記述として、統合報告書2025には、北米の家庭用・業務用冷凍食品事業、欧州での冷凍食品・チルド食品事業への参入、ファインケミカル総合工場つくば工場の機能性油脂生産機能の強化、鹿島工場の新設に関する記載がある。また、中期経営計画「GOOD FOODS Recipe2」において「バリューチェーン強靭化」をメインテーマとし、「価値創造力」「持続可能性」「リスク対応力」「人財力」を強化ポイントに定めている。研究開発体制として、東京イノベーションセンターおよび大分海洋研究センターの2拠点が設置されている。 1
「水産・養殖」「食品」「健康・栄養」の3領域が研究開発の注力領域として設定されている。水産・養殖領域においては、2024年10月に株式会社新日本科学とニホンウナギの人工種苗の大量生産技術開発に関する共同研究を開始した。この共同研究では、新日本科学の人工種苗の基礎研究と、株式会社ニッスイのブリ人工種苗の大量生産技術を組み合わせる計画が記載されている。また、2026年1月16日にチリ共和国のロス・ラゴス州プエルトモントに本社を置くPesquera Yadran S.A.(PY社)を完全子会社化する方針を発表した。PY社は1966年設立で、生鮮の北米向けアトランティックサーモンのフィレ加工に関する生産機能を有している。この子会社化により、既存のSalmones Antarctica S.A.(SA社)の年間3万トン強の生産量と合わせ、南米サーモン養殖事業の規模が約2.5倍に拡大する計画が提示されている。2026年2月19日時点で、これらの計画を中止する後続一次情報は確認できず(Not Disclosed)。食品領域においては、独自のバッター液と自家製パン粉を使用し、電子レンジ加熱でも食感を維持する技術が「今日のおかず レンジでできるあじフライ」に導入された。また、株式会社北九州ニッスイの新本社工場が「ニッスイスマートファクトリー」のモデルとして建設中であり、2026年12月に竣工予定と記載されている。2026年2月19日時点で、竣工予定日を更新する一次情報は確認できず(Not Disclosed)。健康・栄養領域においては、2025年9月22日に「スケソウダラ速筋由来タンパク質研究」に関するニュースリリースが発行され、ヒト試験で初めて速筋線維横断面積の増加を確認した事実が公表された。 3
株式会社ニッスイの特許保有件数、出願件数の推移、ならびにCPC/IPCの分類比率に関する直近5年間の詳細な定量データは、基準日である2026年2月19日時点において一次情報から確認できず(Not Disclosed)。ただし、個別事案に関する一次情報が存在する。2024年11月1日発行のニュースリリースにおいて、特許「成熟後に痩せにくいブリ属養殖魚」の発明者が令和6年度九州地方発明表彰の「特許庁長官賞」を受賞した事実が記載されている。また、WIPO(世界知的所有権機関)の特許データベースにおける過去の公開公報として、2003年11月6日に出願され、2004年5月21日に公開された国際公開番号WO 2004/040988(国際出願番号PCT/JP2003/014160)が存在する。同特許の名称は「FISHES TREATED WITH LACTIC ACID BACTERIUM CULTURE MEDIUM HAVING ANTIBACTERIAL AND ANTIXOIDATIVE EFFECTS」であり、出願人はNIPPON SUISAN KAISHA, LTD.、発明者はDOUMOTO, NobuhikoおよびTAKAHASHI, Akikoとして記載されている。指定された国際特許分類はA23B 4/14である。さらに、2002年10月17日公開の公報において、WO 02/080690等の出願人としてNIPPON SUISAN KAISHA, LTD.の記載が確認される。特許出願の傾向として、水産物の養殖技術、食品の加工技術、機能性成分の抽出に関する分野で出願が行われている事実が、受賞歴および過去の公報から確認できる。最新の特許登録状況や拒絶査定等に関する具体的なポートフォリオ統計は、開示書類において特定できない(Not Disclosed)。 3
株式会社ニッスイと競合他社(同業他社等)との間の特許保有件数、研究開発費の効率性、特許被引用回数などの定量的な知財・技術指標に関する直接的な比較データは、公式IR資料および有価証券報告書等の一次情報において開示されておらず確認できない(Not Disclosed)。統合報告書2025における自社の市場地位に関する記載として、ニュージーランドの天然水産資源へのアクセス強化により、保有漁獲枠および売上において同国No.1となった事実が開示されている。また、南米サーモン養殖事業に関連する2026年1月16日のニュースリリースにおいて、チリのPesquera Yadran S.A.(PY社)を完全子会社化し、南米での生産規模を約2.5倍に拡大させる方針が示されている。PY社は、アメリカ向け30%、中国向け15%、ブラジル向け15%等の販売チャネルを有しており、既存のSalmones Antarctica S.A.(SA社)が持つ日本向け約60%の販売チャネルと合わせることで、グローバルな販売網が構築される記載がある。競合他社に対する競争優位性として、「黒瀬ぶり」における完全養殖の実現、および「スケソウダラ速筋由来タンパク質」のヒト試験での効果確認等、自社技術の独自性が主張されているが、他社データとの並置による優劣の断定は行われていない。競合他社の一次情報を用いた同種指標の比較分析は、該当情報が存在しないため実行できない(Not Disclosed)。 1
株式会社ニッスイの全社的なR&D投資計画の具体的な金額、および次期以降の研究開発費の目標値に関する定量的データは、2026年2月19日時点で取得可能な一次情報には記載されておらず確認できない(Not Disclosed)。定性的なロードマップに関しては、長期ビジョン「GOOD FOODS 2030」において、「人にも地球にもやさしい食を世界にお届けするリーディングカンパニー」の実現を2030年の到達目標として設定している。中期経営計画「GOOD FOODS Recipe2」では、バリューチェーン強靭化をメインテーマとして掲げている。プロジェクトレベルのロードマップとして、2024年10月に開始された株式会社新日本科学とのニホンウナギの人工種苗大量生産技術開発に関する共同研究において、2027年度をめどに事業提携の可能性を追求する計画が記載されている。また、株式会社北九州ニッスイの新本社工場建設に関して、2026年12月に竣工する予定が記載されている。2026年1月16日に発表されたチリのPesquera Yadran S.A.(PY社)の完全子会社化に伴う事業拡大計画についても、統合プロセスや稼働開始の時期に関する具体的な将来日程は一次情報に記載がない。2024年度の中間報告書に記載された2027年度および2026年12月という期日について、2026年2月19日現在、これを変更、延期、または中止する内容を含む後続の一次情報は確認できない(Not Disclosed)。 3
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Evidence ID |
発行体 |
文書名 |
発行日 |
種別 |
URL |
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2 |
株式会社ニッスイ |
2026年3月期 第3四半期 決算短信補足資料 |
2026/02/06 |
法定開示 |
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6 |
株式会社ニッスイ |
ニュースリリース(PY社完全子会社化) |
2026/01/16 |
企業公式IR |
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3 |
株式会社ニッスイ |
2024年度ニュースリリース一覧および報告書 |
2025/11/18等 |
企業公式IR |
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5 |
株式会社ニッスイ |
ニュースリリース(速筋タンパク質) |
2025/09/22 |
企業公式IR |
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1 |
株式会社ニッスイ |
統合報告書2025 |
2024/11/18 |
企業公式IR |
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9 |
株式会社ニッスイ |
統合報告書2025 |
2024/11/18 |
企業公式IR |
https://finance-frontend-pc-dist.west.edge.storage-yahoo.jp/disclosure/20251118/20251117504694.pdf |
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4 |
株式会社ニッスイ |
研究・開発のビジョン |
2026/02/19基準 |
企業公式IR |
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10 |
株式会社ニッスイ |
学会発表・雑誌投稿 |
2026/02/19基準 |
企業公式IR |
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10 |
株式会社ニッスイ |
学会発表・雑誌投稿詳細 |
2026/02/19基準 |
企業公式IR |
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11 |
株式会社ニッスイ |
IR資料室 有価証券報告書等 |
2026/02/19基準 |
企業公式IR |
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8 |
WIPO |
WO 2004/040988 |
2004/05/21 |
特許一次情報 |
https://www.wipo.int/edocs/pctdocs/en/2004/pct_2004_21-section1.pdf |
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7 |
WIPO |
WO 02/080690 |
2002/10/17 |
特許一次情報 |
https://www.wipo.int/edocs/pctdocs/en/2002/pct_2002_42-section3.pdf |
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項目 |
数値・内容 |
発行体 |
文書名 |
発行日 |
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売上高(2026年3月期 第3四半期累計) |
6,897億円(前年同期比4.0%増) |
株式会社ニッスイ |
決算短信補足資料 |
2026/02/06 |
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営業利益(同上) |
314億円(前年同期比26.5%増) |
株式会社ニッスイ |
決算短信補足資料 |
2026/02/06 |
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経常利益(同上) |
337億円(前年同期比21.1%増) |
株式会社ニッスイ |
決算短信補足資料 |
2026/02/06 |
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四半期純利益(同上) |
223億円(前年同期比14.1%増) |
株式会社ニッスイ |
決算短信補足資料 |
2026/02/06 |
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水産事業 売上高 / 営業利益 |
2,791億円 / 124億円 |
株式会社ニッスイ |
決算短信補足資料 |
2026/02/06 |
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食品事業 売上高 / 営業利益 |
3,756億円 / 240億円 |
株式会社ニッスイ |
決算短信補足資料 |
2026/02/06 |
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ファインケミカル事業 売上高 / 営業利益 |
114億円 / 2億円 |
株式会社ニッスイ |
決算短信補足資料 |
2026/02/06 |
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物流事業 売上高 / 営業利益 |
127億円 / 20億円 |
株式会社ニッスイ |
決算短信補足資料 |
2026/02/06 |
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その他事業 売上高 / 営業利益 |
107億円 / 3億円 |
株式会社ニッスイ |
決算短信補足資料 |
2026/02/06 |
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全社経費 |
-77億円 |
株式会社ニッスイ |
決算短信補足資料 |
2026/02/06 |
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統合報告書発行 |
統合報告書2025発行 |
株式会社ニッスイ |
統合報告書2025 |
2024/11/18 |
2026年3月期第3四半期決算短信補足資料における事業環境および業績に関する開示事実として、株式会社ニッスイの連結売上高は6,633億円から6,897億円に増加し、264億円(4.0%)の増収を記録した。営業利益は248億円から314億円へと65億円(26.5%)増加し、経常利益は279億円から337億円へと58億円(21.1%)増加した。親会社株主に帰属する四半期純利益は195億円から223億円へと27億円(14.1%)増加した。通期計画に対する進捗率は、売上高が76.6%、営業利益が91.1%、経常利益が95.2%、四半期純利益が89.4%と記録されている。 2
セグメント別の詳細な状況として、水産事業は売上高が2,706億円から2,791億円(85億円増、3.2%増)、営業利益が51億円から124億円(73億円増、142.7%増)となった。養殖や北米水産加工の回復が順調であることが増収増益の要因として記載されている。南米漁業において減損が発生したものの、政策保有株式の売却を進めた結果、損益への影響はない旨が記載されている。食品事業は売上高が3,561億円から3,756億円(195億円増、5.5%増)、営業利益が237億円から240億円(3億円増、1.4%増)となった。海外は業務用が苦戦したものの家庭用が好調であり、国内はチルド食品が好調を継続している。加工は米やすり身などの原料価格上昇の影響を受けて減益となったことが記録されている。ファインケミカル事業は売上高が107億円から114億円(6億円増、6.2%増)、営業利益が1億円から2億円(0億円増、20.1%増)となった。サプリメント向け機能性原料の国内販売が堅調に推移したことが記載されている。物流事業は売上高が126億円から127億円(0億円増、0.4%増)、営業利益は23億円から20億円(2億円減、10.4%減)となった。その他事業は売上高が131億円から107億円(23億円減、18.1%減)、営業利益が7億円から3億円(3億円減、52.1%減)となった。全社経費はマイナス73億円からマイナス77億円へと4億円増加した。売上高為替影響額については、合計でマイナス約34億円であり、その内訳は水産事業がマイナス約21億円、食品事業がマイナス約13億円と算定されている。 2
経営方針および報告書の開示状況に関して、統合報告書2025は、株主・投資家向けのコミュニケーションツールとして2024年11月18日に発行された。報告対象期間は2024年4月1日から2025年3月31日の活動を中心としている。参考としたガイドラインには、IFRS財団「国際統合報告フレームワーク」、GRI(Global Reporting Initiative)スタンダード、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)提言が含まれている。長期ビジョン「GOOD FOODS 2030」に基づき、「人にも地球にもやさしい食を世界にお届けするリーディングカンパニー」の実現に向けた事業戦略が記述されている。中期経営計画「GOOD FOODS Recipe2」においては、「バリューチェーン強靭化」をメインテーマとして掲げ、「価値創造力」「持続可能性」「リスク対応力」「人財力」の4点を強化ポイントとし、「事業ポートフォリオ強化」「サステナビリティ経営の深化」「ガバナンス強化」を基本戦略としている。これらの事実から、株式会社ニッスイが財務数値の向上とともに、開示基準に沿った持続可能性情報の提供を実施している状況が確認される。 3
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日付 |
発行体 |
文書名 |
記述種別 |
該当原文抜粋・概要 |
URL |
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2026/01/16 |
株式会社ニッスイ |
ニュースリリース |
計画・発表 |
南米サーモン養殖事業を2.5倍に規模拡大。チリの養殖会社Pesquera Yadran S.A.を完全子会社化。 |
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2025/09/22 |
株式会社ニッスイ |
ニュースリリース |
成果発表 |
スケソウダラ速筋由来タンパク質研究で新たな成果。ヒト試験で初めて速筋線維横断面積の増加を確認。 |
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2025/06/xx |
株式会社ニッスイ |
学会発表 |
発表 |
2025年度 人工知能学会全国大会(第39回)にて「養殖魚の体重推定精度を向上させる新規特徴量」等を発表。 |
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2025/03/11 |
株式会社ニッスイ |
ニュースリリース |
受賞 |
「スケソウダラ速筋由来タンパク質」に関する長年の研究や社会的な取り組みが評価され農林水産大臣賞を受賞。 |
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2025/01/14 |
株式会社ニッスイ |
ニュースリリース |
変更 |
ロングセラー「海からサラダフレーク」のトレーを廃止し、環境配慮型へ変更。 |
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2024/11/05 |
株式会社ニッスイ |
ニュースリリース |
受賞 |
「調理工程におけるトランス脂肪酸増加に関する新知見」が第12回日本油化学会関東支部若手研究者奨励賞を受賞。 |
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2024/11/01 |
株式会社ニッスイ |
ニュースリリース |
受賞 |
特許「成熟後に痩せにくいブリ属養殖魚」の発明者が、令和6年度九州地方発明表彰の「特許庁長官賞」を受賞。 |
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2024/10/xx |
株式会社ニッスイ |
中間報告書 |
計画・開始 |
株式会社新日本科学とニホンウナギの人工種苗大量生産技術開発に関する共同研究を開始。2027年度をめどに事業提携の可能性を追求。 |
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2024/xx/xx |
株式会社ニッスイ |
中間報告書 |
開始・開発 |
「今日のおかず レンジでできるあじフライ」等の製品において、独自のバッター液と自家製パン粉を使用し、電子レンジ加熱でも揚げたてのようなサクッとした食感を楽しめる技術を導入。 |
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2024/xx/xx |
株式会社ニッスイ |
中間報告書 |
計画 |
株式会社北九州ニッスイの新本社工場の建設を決定(2026年12月竣工予定)。 |
株式会社ニッスイの知的財産および技術ポートフォリオに関する具体的な事実は、開示されたニュースリリースおよび報告書に多数記録されている。水産・養殖領域における最大のプロジェクトとして、2026年1月16日に南米サーモン養殖事業の拡大が発表された。チリ共和国のPesquera Yadran S.A.(PY社)を完全子会社化することにより、既存のSalmones Antarctica S.A.(SA社)が有する年間3万トン強の生産量と合わせ、全体の生産規模を約2.5倍に拡大する計画である。SA社は自社の淡水養殖場を主力に高品質な種苗を供給し、飼料工場を保有しており生産キャパシティに余裕があると記載されている。加工機能に関して、SA社はトラウト・ギンザケを中心とした日本向けの生食・フィレ加工に強みを持ち、PY社は生鮮の北米向けアトランティックサーモンのフィレ加工に強みを持つ。販売先について、SA社は日本向けが約60%、PY社はアメリカ向け30%、中国15%、ブラジル15%と開示されている。2026年1月16日時点での計画であり、2026年2月19日時点で本計画を中止・変更する後続の一次情報は確認できない(Not Disclosed)。 6
新たな養殖技術の開発として、2024年10月に株式会社新日本科学とニホンウナギの人工種苗大量生産技術開発に関する共同研究が開始された。新日本科学の人工種苗の基礎研究と、株式会社ニッスイのブリ人工種苗の大量生産技術を組み合わせることで、「完全養殖」の確立と生産効率の向上を目指している。2027年度をめどに事業提携の可能性を追求する予定である。2024年10月時点の計画であるが、2026年2月19日時点で本計画を終了または凍結する一次情報は確認できない(Not Disclosed)。知的財産の外部評価として、2024年11月1日に特許「成熟後に痩せにくいブリ属養殖魚」の発明者が令和6年度九州地方発明表彰の「特許庁長官賞」を受賞した。 3
健康・栄養領域における基幹技術として「スケソウダラ速筋由来タンパク質」の研究が進められている。2025年3月11日の発表において、この研究および社会的な取り組みが評価され農林水産大臣賞を受賞した。さらに2025年9月22日には、ヒト試験で初めて速筋線維横断面積の増加を確認したとする研究成果が公表された。食品領域においては、電子レンジ調理での食感維持技術が開発され、「今日のおかず レンジでできるあじフライ」に独自のバッター液と自家製パン粉を使用する技術が導入された。また、独自の漬け込み技術によりレンジ調理でも魚をふっくらジューシーに仕上げる技術も開発された。環境配慮に向けた技術展開として、2025年1月14日に「海からサラダフレーク」のトレーを廃止するトレーレス化が実施された。生産拠点の高度化として、デジタル化、環境負荷低減を掲げた「ニッスイスマートファクトリー」のモデルとなる株式会社北九州ニッスイの新本社工場が2026年12月に竣工予定として建設決定された。2024年度中間の発表であり、2026年2月19日時点でこれを中止する一次情報は確認できない(Not Disclosed)。 3
特許情報の一次資料として、WIPOデータベースには株式会社ニッスイ(NIPPON SUISAN KAISHA, LTD.)を出願人とする複数の国際出願が記録されている。2003年11月6日に出願されたWO 2004/040988では、乳酸菌培養液を用いた魚類の抗菌・抗酸化処理に関する技術が開示されている。発明者はDOUMOTO, NobuhikoおよびTAKAHASHI, Akikoである。また、2002年10月17日公開のWO 02/080690等の公報も確認される。これらの事実は、過去から食品加工および保存技術に関する知的財産の出願が行われていることを示している。 7
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日付 |
連携先機関 |
分野・領域 |
発表内容・プロジェクト概要 |
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2025年 |
産業技術総合研究所 |
水産・養殖 |
「養殖魚の体重推定精度を向上させる新規特徴量」および「粒子フィルタによる養殖魚の魚体重分布の逐次推定」に関する人工知能学会での発表。 |
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2025年 |
鳥取県 |
水産・養殖 |
「Microsporidium sp. in the trunk muscle of coho salmon Oncorhynchus kisutch raised in sea cages in Japan」に関するFish Pathology誌への共同投稿。 |
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2025年 |
新潟大学・鹿児島大学 |
食品 |
「テアニンの給与がブロイラーの肉質に及ぼす影響」に関する日本食肉科学会大会での共同発表。 |
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2025年 |
愛媛大学 |
食品 |
「カイコサナギ由来機能性物質の高温負荷条件下でのブロイラー育成に与える影響」に関する蚕糸・昆虫機能利用学術講演会での共同発表。 |
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2025年 |
農研機構・東北大学 |
食品 |
「Effect of preharvest boron spraying on the firmness and microstructure of winter-harvested frozen broccoli among maturity types」に関するJournal of The Science of Food and Agriculture誌への共同投稿。 |
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2025年 |
関西医科大学・横浜薬科大学 |
健康・栄養 |
「デイケア通所者においてスケトウダラタンパク質摂取が運動機能に及ぼす影響について」に関する日本リハビリテーション医学会での共同発表。 |
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2025年 |
九州大学 |
健康・栄養 |
「ラビリンチュラ類のω3不飽和化酵素遺伝子の同定と希少脂肪酸の微生物生産への応用」に関するマリンバイオテクノロジー学会大会での共同発表。 |
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2025年 |
名城大学 |
健康・栄養 |
「Vegetables containing sulfur compounds promote trans-isomerization of unsaturated fatty acids in triacylglycerols during the cooking process」に関するFood Research International誌への共同投稿。 |
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2024年10月 |
株式会社新日本科学 |
水産・養殖 |
ニホンウナギの人工種苗の大量生産技術開発に関する共同研究。 |
株式会社ニッスイの研究開発は、自社施設である東京イノベーションセンターおよび大分海洋研究センターの体制を基盤としつつ、外部の大学や公的研究機関との共同研究を広範に実施している。2025年の学会発表および雑誌投稿の実績として、複数の産学官連携の事実が一次情報に記録されている。水産・養殖領域においては、産業技術総合研究所との間でAIおよびデータ解析技術を用いた共同研究が行われている。具体的には、2025年度人工知能学会全国大会(第39回)において、「養殖魚の体重推定精度を向上させる新規特徴量」および「粒子フィルタによる養殖魚の魚体重分布の逐次推定」の2件が発表された。また、鳥取県との間で銀鮭の病理に関する研究が行われ、Fish Pathology誌に論文が掲載された。 4
食品領域においては、新潟大学および鹿児島大学との間で「テアニンの給与がブロイラーの肉質に及ぼす影響」に関する研究が実施され、第66回日本食肉科学会大会で発表された。愛媛大学とは「カイコサナギ由来機能性物質の高温負荷条件下でのブロイラー育成に与える影響」について令和7年度蚕糸・昆虫機能利用学術講演会で発表が行われた。農研機構および東北大学とは、冷凍ブロッコリーの微細構造に関する共同研究がJournal of The Science of Food and Agriculture誌に掲載された。 10
健康・栄養領域においては、関西医科大学および横浜薬科大学との間で「デイケア通所者においてスケトウダラタンパク質摂取が運動機能に及ぼす影響について」に関する研究が実施され、日本リハビリテーション医学会で発表された。九州大学とは「ラビリンチュラ類のω3不飽和化酵素遺伝子の同定と希少脂肪酸の微生物生産への応用」について第25回マリンバイオテクノロジー学会大会で発表された。名城大学とは、トリアシルグリセロール中の不飽和脂肪酸の異性化に関する研究がFood Research International誌に掲載された。企業間連携としては、2024年10月より株式会社新日本科学とニホンウナギの人工種苗大量生産技術開発に関する共同研究が進行中である。これらの開示事実は、株式会社ニッスイが知的財産の創出過程において外部エコシステムを組織的に活用していることを示している。 3
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ガバナンス項目 |
概要・対象領域 |
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基本戦略 |
中期経営計画「GOOD FOODS Recipe2」における3つの基本戦略の一つとして「ガバナンス強化」が設定されている。 |
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研究開発管掌体制 |
執行役員の高見幸司氏が、R&D部門、食品分析部、事業開発部を管掌する体制となっている。 |
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リスクマネジメント方針 |
情報セキュリティ、コンプライアンス、災害BCP(事業継続計画)がリスクマネジメントの構成要素として挙げられている。 |
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開示・報告書類 |
コーポレート・ガバナンス報告書、企業憲章、各種方針一覧(内部統制システム基本方針、情報セキュリティ基本方針等)が整備されている。 |
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事業等のリスク |
企業情報のコーポレート・ガバナンスカテゴリ内に独立した項目として「事業等のリスク」が管理されている。 |
株式会社ニッスイのコーポレート・ガバナンスおよびリスク管理体制に関する記述は、統合報告書2025および公式ウェブサイトの企業情報セクションに開示されている。中期経営計画「GOOD FOODS Recipe2」においては、「事業ポートフォリオ強化」「サステナビリティ経営の深化」と並び、「ガバナンス強化」が基本戦略の一つとして明記されている。知的財産および技術開発のガバナンスに関連する組織体制として、執行役員の高見幸司氏がR&D部門、食品分析部、および事業開発部を管掌しており、研究開発活動と事業化プロセスを一元的に監督する体制が構築されている。 3
コーポレート・ガバナンスの枠組みにおいて、リスクマネジメントはサステナビリティにおけるガバナンスの柱と位置付けられており、「情報セキュリティ」「コンプライアンス」「災害BCP(事業継続計画)」が主な構成要素として列挙されている。具体的な方針として、「内部統制システム基本方針」「情報セキュリティ基本方針」「個人情報保護方針」「ソーシャルメディアポリシー」「ニッスイグループ人権方針」「ニッスイグループ税務方針」「プラスチック問題に対する方針」が各種方針一覧に掲載されている。また、投資家判断に影響を及ぼす事項は「事業等のリスク」として独立した項目で管理されている。知的財産権の侵害リスクや具体的な知財ガバナンスの運用詳細に関する記述は、提供された一次情報のテキスト内では確認できない(Not Disclosed)。 10
ブランド戦略および保護の観点からは、コーポレートアイデンティティのセクションにおいて「ミッション=ブランドプロミス」が定義され、顧客に対する約束が明文化されている。また、「ブランドシンボル・ブランドスローガン」として言語的・視覚的なメッセージ戦略が設定され、「創業の理念と価値創造の歴史」がブランドの基盤として位置付けられている。2024年10月27日からは、新ブランドメッセージ「GOOD FOODS for YOU!」のもと、新企業広告「食への思い篇」の全国放送が開始された。この広告では、卵を使用しない「たまごフリー」のフィッシュソーセージ等を取り上げ、ブランド価値の訴求が行われている。製品における品質問題やブランド毀損リスクに対応するための具体的な品質保証憲章の規定内容については一次情報で確認される。 3
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指標・要素 |
株式会社ニッスイの開示事実(自社データのみ) |
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保有漁獲枠・売上(特定地域) |
ニュージーランドの天然水産資源へのアクセス強化により、同国No.1となる。 |
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生産能力(南米サーモン) |
Pesquera Yadran S.A.(PY社)の完全子会社化により、生産規模を2.5倍に拡大予定。 |
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養殖技術実績 |
「黒瀬ぶり」で完全養殖を実現。特許庁長官賞の受賞。 |
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競合他社との特許件数比較 |
該当情報なし(Not Disclosed) |
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競合他社との研究開発費比較 |
該当情報なし(Not Disclosed) |
基準日である2026年2月19日時点において、株式会社ニッスイが発行した公式IR資料、有価証券報告書、およびニュースリリースのいずれの一次情報においても、同業の競合他社(水産・食品企業)と自社の定量的な技術指標を直接比較したデータは開示されていない(Not Disclosed)。特許保有件数、研究開発費の売上高比率、特許被引用回数などのベンチマークに用いられる一般的な指標に関して、他社数値を並置して分析した記録は存在しない。 1
自社の市場地位および競争優位性を示す開示事実としては、統合報告書2025において、ニュージーランドの天然水産資源へのアクセス強化の結果として、保有漁獲枠および売上の両面で同国No.1となった事実が記載されている。また、南米のサーモン養殖事業に関して、2026年1月16日の発表によりチリのPesquera Yadran S.A.(PY社)を完全子会社化し、既存のSalmones Antarctica S.A.(SA社)と合わせて生産規模を2.5倍に拡大させる計画が明示されている。SA社の販売先は日本向けが約60%であり、PY社はアメリカ向け30%、中国15%、ブラジル15%であることから、販売チャネルの地域的分散が図られている事実が開示されている。 1
技術面における独自性の主張として、「黒瀬ぶり」における完全養殖の実現があげられる。さらに、健康・栄養領域における「スケソウダラ速筋由来タンパク質」の研究については、農林水産大臣賞の受賞やヒト試験での速筋線維横断面積の増加確認など、公的評価と科学的データによる実証結果が記録されている。しかしながら、これらの事実に基づき競合他社の技術水準を劣後するものと評価するような記載は一切存在せず、自社の絶対的実績としての開示に留まっている。競合他社の一次情報を参照した相対的優劣の評価は、該当データが取得できないため不可能である(Not Disclosed)。 1
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マイルストーン・予定 |
年月 |
状況・更新探索結果(2026年2月19日時点) |
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株式会社北九州ニッスイ 新本社工場竣工 |
2026年12月 |
2024年度中間報告書に計画として記載。変更・中止の後続一次情報は確認できず(Not Disclosed)。 |
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ニホンウナギ人工種苗 事業提携の可能性追求 |
2027年度 |
2024年10月のニュースリリース等に計画として記載。変更・中止の後続一次情報は確認できず(Not Disclosed)。 |
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長期ビジョン「GOOD FOODS 2030」到達 |
2030年 |
統合報告書等に目標年度として記載。 |
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未確認情報(Not Disclosed)の対象 |
理由 |
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R&D投資額のセグメント別内訳および次期計画額 |
決算短信補足資料等において全社経費としての記載はあるが、研究開発費単体およびセグメント別の詳細な明細金額は開示されていない。 |
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直近5年間の特許出願・登録件数推移 |
公式IR資料およびWIPO等の提供情報において、全体統計としての年次別件数データが開示されていない。 |
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競合他社との定量的な知財力比較データ |
公式資料において他社数値を並置した比較が行われていない。 |
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南米サーモン養殖事業(PY社)の統合完了予定日 |
2026年1月16日の買収方針発表において、具体的な統合プロセスや法的完了のスケジュール日時は記載されていない。 |
株式会社ニッスイの一次情報から抽出された公式ロードマップには、施設建設および研究開発プロジェクトに関する将来の日程が記載されている。2024年度の報告書において、デジタル化、環境負荷低減を掲げた「ニッスイスマートファクトリー」のモデルとなる株式会社北九州ニッスイの新本社工場が、2026年12月に竣工予定であることが記載されている。また、株式会社新日本科学と2024年10月に開始されたニホンウナギの人工種苗大量生産技術開発に関する共同研究において、2027年度をめどにその後の事業提携の可能性を追求する計画が明記されている。これらの計画について、基準日である2026年2月19日時点において、稼働、運用開始、あるいは計画の終了、中止、延期を示す後続の一次情報は確認できない(Not Disclosed)。長期的な全社目標としては、「GOOD FOODS 2030」として2030年を到達点とするビジョンが定められている。 3
一方で、技術経営の定量的な評価に必要な情報の多くは未確認のままである。2025年度(2026年3月期)の第3四半期決算資料において、全社経費がマイナス77億円と記載されているが、このうち研究開発費が占める金額および次期以降の投資計画額に関する明細は一次情報に存在しない(Not Disclosed)。知的財産の統計データに関しても、個別の特許出願(WO 2004/040988など)や表彰実績(特許庁長官賞)の存在は確認できるものの、企業全体の直近5年間の特許出願件数推移やCPC/IPCごとの分類比率に関する総括的なデータは開示されていない(Not Disclosed)。さらに、2026年1月16日に完全子会社化が発表されたチリのPesquera Yadran S.A.(PY社)について、株式取得の実行日や事業の統合が完了する具体的な予定時期に関する記載は当該プレスリリース内には存在しない(Not Disclosed)。これらの事実について、一次情報に基づかない推測による補完は行わない。 2
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