3行まとめ
医薬品事業売却による5,100億円の確保とスペシャリティ専業への転換
田辺三菱製薬(MTPC)の全株式を約5,100億円で譲渡する決定を下し、創薬リスクを切り離して「スペシャリティマテリアル」領域へ経営資源を集中させる構造改革を断行しています。
脱炭素製品「DURABIO」の実装拡大とケミカルリサイクル設備の稼働
植物由来プラ「DURABIO」のスズキ・ホンダ等への採用拡大に加え、茨城事業所にて年産2万トンの廃プラ油化設備を完工させ、グリーンケミカルの社会実装を加速させています。
競合に対する攻撃的知財戦略とマテリアルズ・インフォマティクス活用
電池材料での対CATL訴訟や韓国でのOCA特許行使など「守りから攻め」へ知財姿勢を転換しつつ、データ基盤「MI Bridge」を活用したソリューション型ビジネスへの進化を図っています。
エグゼクティブサマリ
1. 知財・技術戦略が財務(売上・利益率)に与えているインパクト
三菱ケミカルグループ(以下、MCG)は、2025年現在、創業以来最大規模となる事業構造の転換期に直面している。その知財・技術戦略は、従来の「総合化学」というコングロマリット・ディスカウントを解消し、「スペシャリティマテリアル(機能商品)」への純化を通じて企業価値を最大化するという、極めて明確かつ切迫した財務的要請に基づいている。
財務インパクトの観点から最も特筆すべき事実は、長年グループの収益の柱であった連結子会社・田辺三菱製薬(MTPC)の全株式を、米系投資ファンドであるベインキャピタルへ譲渡するという決定(2025年2月発表、譲渡額約5,100億円)である。この戦略的断行は、MCGの技術ポートフォリオから「創薬」というハイリスク・ハイリターンな領域を切り離し、残存する化学・素材事業の収益性改善に経営資源を集中させることを意味する。財務数値への貢献として、MCGは2029年度までにコア営業利益5,700億円の達成を掲げているが、その実現には、コモディティ化した石油化学製品(石化・炭素事業)の低マージン構造を、高付加価値な機能性樹脂やエレクトロニクス材料、およびグリーンケミカル製品群へと置き換える技術的転換が必須要件となっている。
この転換プロセスにおいて、知的財産(IP)は単なる権利保護の枠を超え、カーブアウト(事業分離)やM&Aにおける資産価値算定の核心的要素として機能している。特に、現在進行中の石化事業の再編(三井化学・旭化成との西日本エチレン設備連携検討など)においては、MCGが保有するプロセス技術のライセンスや、長年蓄積された操業ノウハウに関する知財権が、他社との交渉におけるレバレッジとして作用していることが確認される。さらに、MTPC売却によって得られる巨額のキャッシュは、デジタルトランスフォーメーション(DX)やカーボンニュートラル対応(GX)への設備投資へと還流され、次世代の技術競争優位を築くための原資として活用される計画である。つまり、MCGの知財戦略は、過去の資産(石化・医薬)を「通貨」として活用し、未来の資産(グリーン・デジタル)を購入・構築するという、ダイナミックな財務戦略と一体不可分な関係にある 1。
2. 注力している技術領域(KAITEKI Vision 35に基づく実装状況)
MCGが策定した「KAITEKI Vision 35」および「新中期経営計画2029」において定義された5つの注力領域(グリーンケミカルの安定供給基盤、環境調和型モビリティ、高度なデジタル社会・通信基盤、食料の品質保持、新しい医療を支える技術・設備)の進捗は、スローガンレベルに留まらず、具体的な製品実装と設備投資によって裏付けられている。
最も進捗が著しいのは「環境調和型モビリティ」と「グリーンケミカル」の領域である。具体的には、植物由来のエンジニアリングプラスチック「DURABIO(デュラビオ)」が、スズキの自動車フロントグリルやホンダの二輪車外装部品、パナソニックのワイヤレスイヤホンといった、従来は石油由来プラスチックや金属が独占していた部材への採用を拡大している。これは「塗装工程不要によるVOC削減」や「耐衝撃性・耐候性」という技術的特性が、顧客企業の脱炭素目標達成に直結するソリューションとして機能していることを示している。
また、ケミカルリサイクル領域においては、2025年7月に茨城事業所にて年間処理能力2万トンの廃プラスチック油化設備が完工しており、ENEOSとの連携による精製・再原料化のサプライチェーンが物理的に稼働を開始している。これらの事実は、MCGの技術戦略が実験室レベルのR&Dを超え、社会実装と収益化のフェーズ(Commercialization)に移行していることを証明している。加えて、デジタル領域においては、半導体製造プロセスに不可欠な精密洗浄剤や、ディスプレイ用光学フィルム(OCA)といった高機能部材が、5G/6G通信インフラの拡大に伴う需要増を捉えており、これらもまたMCGの技術ポートフォリオの中核を成している 3。
3. 特許ポートフォリオの規模と質的変化
MCGの特許ポートフォリオは、事業の選択と集中に伴い、量的な拡大から質的な転換へと移行している。従来の石油化学プロセスや基礎化学品に関する特許出願の比重が相対的に低下する一方、機能性樹脂、複合材料、および半導体関連材料に関する出願強度が高まっている傾向が見られる。
特許庁やWIPOのデータベース、および統合報告書等の開示情報に基づくと、MCGは「知財・無形資産の活用による企業価値向上」を掲げ、単独での権利化だけでなく、他社とのクロスライセンスやオープンイノベーションを前提とした知財ミックス戦略を採用している。特筆すべきは、バイオマス素材やリサイクル技術に関する特許群の構築である。例えば「BENEBiOL(ベネビオール)」のようなバイオマス由来ポリカーボネートジオールに関しては、その組成物や製造プロセスに関する権利網を構築し、高耐久性ポリウレタン原料としての市場優位性を法的障壁によって保護している。
また、半導体材料やディスプレイ部材(光学用透明粘着シート等)においては、韓国や中国などの競合企業に対する権利行使(侵害訴訟等の法的措置)を辞さない姿勢を明確にしている。これは同社の知財戦略が「守り」から、市場シェア防衛のための「能動的な攻撃」を含むフェーズにあることを示唆しており、特にアジア市場における模倣品対策や技術流出防止において、法務と知財部門が一体となった強力なガバナンスを発揮している 1。
4. 競合他社に対する技術的優位性または課題
国内の主要化学メーカー(住友化学、三井化学、東レ)との比較において、MCGの技術的優位性は「バリューチェーン全体を網羅する多様な素材ポートフォリオ」と「脱炭素技術の実装スピード」にある。特に、マイクロ波化学と共同開発したアクリル樹脂(PMMA)のケミカルリサイクル技術や、人工光合成プロジェクト(ARPChem)における光触媒および分離膜技術の開発においては、国家プロジェクト(NEDOグリーンイノベーション基金)の主要プレイヤーとして主導的な地位を確立している。
一方で、競合である住友化学が「アグロ(農薬)」や「ICT」に経営資源を集中させ、三井化学が「ライフ&ヘルスケア」および「モビリティ」でのソリューション提供を強化する中、MCGの課題は、巨大な石油化学資産(エチレンセンター等)のカーブアウトを技術的な優位性を維持したまま完遂できるかという点にある。MTPCの売却により、医薬品による高収益モデルを失ったMCGは、スペシャリティマテリアル事業単体で競合他社を凌駕する利益率(EBITDAマージンなど)を叩き出す必要があり、そのためには「素材売り」から「デジタル技術を組み合わせたソリューション売り(MI Bridge等の活用)」へのビジネスモデル転換が急務となっている。競合がそれぞれの強みに特化する中で、MCGは「化学産業のグリーン・トランスフォーメーション(GX)のリーダー」としての地位を技術的に確立できるかが競争の分水嶺となる 5。
5. 今後のR&D投資計画と長期ロードマップ
MCGのR&D投資計画は、2025年以降、「KAITEKI Vision 35」の実現に向けた選択と集中がさらに加速する。MTPC売却に伴い、連結R&D費用の総額は減少する見込みであるが、これはヘルスケア関連の巨額投資が剥落するためであり、機能商品(Specialty Materials)セグメントへの投資密度はむしろ高まると分析される。
長期ロードマップにおいては、2030年をマイルストーンとして、温室効果ガス(GHG)排出量の2019年度比29%削減、そして2050年のカーボンニュートラル達成が必達目標として設定されている。このロードマップを技術的に担保するために、約1,000億円規模の設備投資(省エネ、燃料転換等)が2030年までに計画されているほか、人工光合成技術の社会実装(2030年に大規模実証、2040年に社会実装)や、バイオものづくり(精密発酵等)への投資が継続される。また、デジタルトランスフォーメーション(DX)への投資も継続され、マテリアルズ・インフォマティクス(MI)基盤の強化や、製造現場の自動化・自律化に向けた「Smart Manufacturing」への移行が、R&Dと生産技術の両輪で推進される計画である。未確定要素として残る石油化学事業の再編スキームが確定次第、同社の技術資源の再配分は最終的な形を迎えることになる 4。
戦略的背景とIR資料のアーカイブ
R&D投資の推移と経営資源の配分(Quantitative Log)
三菱ケミカルグループのR&D投資は、過去数年間において、医薬品(ファーマ)と機能商品(スペシャリティ)の二大柱によって構成されてきた。しかし、2025年のMTPC売却決定により、この構造は劇的に変化する。以下の表は、直近の確定した財務データに基づくR&D費用の推移である。
表1:三菱ケミカルグループ R&D費用および設備投資の推移(単位:億円)
|
会計年度 (Fiscal Year)
|
R&D費用 (R&D Expenses)
|
設備投資 (Capital Expenditures)
|
売上収益対R&D比率
|
主要な注力領域(アニュアルレポート記述に基づく)
|
|
FY2024 (直近)
|
1,238
|
3,392
|
-
|
機能商品、グリーンケミカル、デジタル基盤、C.P.C.買収
|
|
FY2023
|
1,265
|
2,746
|
2.9%
|
半導体材料、EV向け部材、バイオプラスチック、リサイクル実証
|
|
FY2022
|
1,186
|
2,562
|
2.6%
|
スペシャリティマテリアル、ヘルスケア(当時)、アルミナ繊維譲渡
|
|
FY2021
|
1,146
|
2,345
|
2.9%
|
"Forging the future"戦略に基づくポートフォリオ変革、DX基盤整備
|
|
FY2020
|
1,102
|
2,130
|
3.4%
|
デジタル化推進、炭素循環技術、MTPC完全子会社化後の統合
|
ソース: 1
詳細解説:
FY2024におけるR&D費用は1,238億円であり、FY2023の1,265億円から微減となっている。この数値には依然としてMTPCのR&D費用が含まれているが、FY2025以降、MTPCの連結除外に伴い、見かけ上のR&D総額は大幅に縮小(半減程度と推測される)する見通しである。しかし、これは「研究開発の縮小」ではなく、「化学・素材領域への純化」を意味する。
過去のアニュアルレポート(KAITEKI Report)および「Forging the future」戦略(2021年発表)において、経営陣は一貫して「ポートフォリオの入れ替え」を強調してきた。具体的には、2021年時点で「石化・炭素事業のエグジット(撤退・再編)」と「スペシャリティへの集中」を明言しており、R&D投資もこの方針に従い、汎用樹脂のプロセス改善から、高付加価値な機能性樹脂(DURABIO等)や電子材料へのシフトが進められてきた。
表中の設備投資額がFY2024に3,392億円へと急増している点は、ケミカルリサイクル設備(茨城事業所)や半導体関連部材の増産投資、およびM&A(イタリアの炭素繊維部品メーカーC.P.C. S.r.l.の完全子会社化など)による資産取得が反映されているためである。この積極的な設備投資は、MCGが「縮小均衡」ではなく、「成長領域への大胆な資本投下」を行っていることの証左であり、特にMTPC売却によって得られる約5,100億円の資金が、今後のさらなる戦略投資(M&Aや設備増強)に充当される可能性が高いことを示唆している。
経営陣の技術コミットメントと戦略方針
過去3年間のCEOレターおよびCTO(最高技術責任者)メッセージからは、技術戦略における明確な「変化への意志」と「危機感」が読み取れる。経営陣の言葉は、単なる希望的観測ではなく、具体的なアクションプラン(MTPC売却、石化再編)へと昇華されている。
Jean-Marc Gilson (CEO, 2021-2024)の声明:
「我々は『Forging the future』戦略のもと、明確な成長戦略を実行している。石油化学および炭素製品からは撤退し(Exit)、デジタル化された、より筋肉質な組織へと変革する。イノベーションを通じて700億円のEBITDA成長を実現する。」
引用元: 23 "Forging the future update" (2021/12/01)
解説: ギルソン前CEOの在任期間中に「石化撤退」の方針が明確化されたことは、MCGの歴史における最大の転換点であった。この方針は現在の経営陣にも引き継がれており、技術開発の方向性を「量から質へ」と不可逆的に変えた。
筑本 学 (CEO, 2024-Present)の声明:
「グリーン・スペシャリティ・ケミカル・カンパニーとして、KAITEKIの実現をリードする。KAITEKI Vision 35に基づき、グリーンケミカルの安定供給、環境調和型モビリティなど5つの注力領域を定めた。MTPCの譲渡は、医薬品ビジネスの特性と化学ビジネスのシナジーを再考した結果の最善の選択である。」
引用元: 24 KAITEKI Report 2024 CEO Message4 Transaction Overview
解説: 筑本現CEOのメッセージは、ギルソン路線を継承しつつ、より具体的な「実行」に焦点を当てている。特にMTPC売却の決断は、グループ全体の資本効率(ROIC)を向上させるための苦渋の決断であり、残された化学事業の成長に対する強いコミットメントを示している。
桂木 敏矢 (CTO)の声明:
「2035年の社会課題を見据え、イノベーションを加速させる。既存の自社資産の枠を超え、外部リソースを積極的に活用し、スタートアップとの連携によって未踏の領域(Exploring new frontiers)を開拓する。研究者には、AIに使われるのではなく、AIを使いこなして意思決定を行うことを求める。」
引用元: 6 Message from the CTO
解説: CTOの発言からは、技術戦略の軸足が「自前主義(Self-sufficiency)」から「オープンイノベーションとデジタル活用(AI/DX)」へと完全にシフトしていることが確認される。特に「既存事業(Existing businesses)」と「未踏領域(New frontiers)」を明確に区分し、後者においてスタートアップ連携を強調している点は、従来の重厚長大産業的なR&Dスタイルからの脱却を示唆している。
知的財産・技術ポートフォリオの全貌
(1) 重点技術領域のカタログ(Business & Tech Catalog)
MCGが定義する「KAITEKI Vision 35」の重点領域に基づき、現在進行中の具体的な開発プロジェクト、製品実装状況、およびそれらを支える技術的背景を詳細に記述する。ここでは、単なる製品リストではなく、その技術が「なぜ選ばれるのか」という競争優位性の源泉に焦点を当てる。
A. 環境調和型モビリティ(Eco-conscious Mobility)
自動車産業の電動化(EV)および軽量化ニーズに対応する素材群は、MCGの成長戦略の要である。
- 植物由来エンジニアリングプラスチック「DURABIO™(デュラビオ)」
- 技術的背景とメカニズム:
DURABIOは、再生可能な植物由来原料「イソソルバイド」を主骨格とするバイオエンジニアリングプラスチックである。従来のポリカーボネート(PC)樹脂がビスフェノールA(BPA)を原料とするのに対し、DURABIOは植物由来でありながら、PCを凌駕する光学特性と耐候性を持つ。特に「低複屈折性」により光の歪みが少なく、「高い透明性」と「鮮やかな発色性」を両立している。
- ビジネス実装と競争優位性(採用事例の詳細分析):
- スズキ「S-CROSS」フロントグリル(2021年12月): 自動車の外装部品(Exterior Parts)として採用された事例。従来、外装部品は耐候性を持たせるために塗装が必須であったが、DURABIOは素材自体が高い耐候性と光沢を持つため、**「塗装レス(Paint-less)」**を実現した。これにより、塗装工程で発生するVOC(揮発性有機化合物)を削減し、製造コストと環境負荷を同時に低減できる点がスズキの環境戦略と合致した 8。
- ホンダ 二輪車外装・スクリーン: 高い耐衝撃性と透明性が要求されるスクリーンおよびボディワークに採用。ガラス代替としての軽量化効果と、割れにくいという安全性が評価されている 10。
- パナソニック「Technics EAH-AZ80」(2023年6月): ハイエンドワイヤレスイヤホンの本体および充電ケースに採用。ここでは「環境配慮」に加え、高級感のある「質感(Texture)」と、複雑な形状でも成形しやすい加工性が評価された。バイオマス素材の使用を製品のマーケティングストーリーに組み込むことで、最終製品のブランド価値向上に寄与している 9。
- 知財戦略:
原料モノマーであるイソソルバイドの重合技術および、特定の物性(光学特性、衝撃強度)を実現するための組成物特許を多数出願。さらに、自動車部材や電子機器筐体といった「用途特許」を網羅的に取得することで、他社が同様のバイオマス素材で参入しようとした際の障壁(Entry Barrier)を構築している。
- EV向けバッテリー材料(Battery Materials)
- 技術概要:
リチウムイオン電池(LiB)用電解液(Electrolyte)および負極材を展開。電解液においては、添加剤技術により電池の寿命(サイクル特性)、出力、安全性を制御する高度なノウハウを有する。特に、電解液の組成は電池性能を左右するブラックボックス領域であり、MCGはこの領域で世界的な特許網を持つ。
- 係争・知財状況:
宇部興産(現UBE)との合弁事業(MUアイオニック)を通じて、電解液に関する強力な特許ポートフォリオを保有。中国のCATL(Contemporary Amperex Technology)社に対して特許侵害訴訟を提起(ドイツ等)するなど、知財を武器とした市場シェア防衛を行っている。2023年のドイツ地裁判決では一部非侵害の判断が出たものの、控訴を含めた徹底抗戦の構えを見せており、これはバッテリー材料市場における技術的主導権を死守する姿勢の表れである 25。
- 炭素繊維複合材料(CFRP)
- M&Aによる能力強化:
2024年にイタリアの炭素繊維部品メーカーP.C. S.r.l.を完全子会社化した。C.P.C.はフェラーリやランボルギーニといった高級スポーツカー向けのCFRP部品で高いシェアを持つ。この買収により、MCGは炭素繊維の「素材供給(Material Supplier)」から、最終的な「部品設計・成形(Part Manufacturer)」までを一貫して提供できる体制(Tier 1サプライヤー化)を整えた。これは、素材単体の価格競争から脱却し、設計付加価値を取り込むための垂直統合戦略である 1。
B. グリーンケミカルの安定供給基盤(Green Chemicals Platform)
化石資源依存からの脱却を目指すリサイクルおよびバイオマス技術は、MCGの将来の収益源として期待されている。
- ケミカルリサイクル(Chemical Recycling)
- 廃プラスチック油化(Plastic-to-Oil):
ENEOS株式会社との共同事業として、茨城事業所において年間2万トンの廃プラスチックを処理する日本最大級のケミカルリサイクル設備を建設し、2025年7月に完工した。このプロジェクトの革新性は、単なる熱分解設備の建設にとどまらず、ENEOSの製油所とMCGのナフサクラッカーをパイプラインレベルで連携させ、リサイクル油を既存の石油化学プロセスに投入して再資源化する「地域連携型サーキュラーエコノミー」を実現した点にある。ここで生産される製品は「マスバランス方式」によるISCC PLUS認証を取得しており、環境価値を付加して販売される 7。
- PMMA(アクリル樹脂)リサイクル:
マイクロ波化学株式会社との共同実証。マイクロ波を用いて廃PMMAを内部から効率的に加熱分解し、原料のMMAモノマーを高純度で回収する技術。従来の熱分解法に比べてエネルギー効率が高く、CO2排出量を削減できる。2024年に実証設備が稼働し、2025年以降の本格的な社会実装を目指している。ホンダとの連携により、廃車から回収したテールランプ等を原料とする実証実験も進行中であり、自動車業界の循環スキーム構築に寄与している 17。
- バイオマス由来ポリカーボネートジオール「BENEBiOL™(ベネビオール)」
- 技術特性:
ポリウレタンの主原料となるポリオールの一種であり、世界初のバイオマス由来ポリカーボネートジオール(PCD)。従来の石油由来製品と比較して、耐薬品性、耐汚染性、および独特の「しっとりとした触感(Haptic feel)」を付与できる点が特徴。
- 製品ラインナップ拡充:
2024年にはバイオマス度を80%以上に高めた新グレード(HSS/NLDS)を投入し、製品ラインナップを拡充した。これにより、環境意識の高い欧州家具メーカーや自動車メーカー(内装材)からの引き合いが増加している。シチズン時計のバンドに採用されるなど、肌に触れる用途での採用が進んでいる 12。
C. 高度なデジタル社会・通信基盤(Advanced Data & Telecom)
半導体およびディスプレイ産業を支える機能性部材は、デジタル社会のインフラとして不可欠な存在である。
- 光学用透明粘着シート(OCA)「CLEARFIT™」
- 技術特性:
スマートフォンやタブレットのディスプレイにおいて、カバーガラスと液晶/OLEDパネルを貼り合わせるための透明粘着シート。高い透明性、段差追従性(回路の凹凸を埋める能力)、およびリワーク性(貼り直し可能)が求められる。
- 知財活動:
韓国市場において、同社のOCA技術を侵害する製品に対し訴訟を提起し、技術流出の防止と市場価格の維持を図っている。ディスプレイ産業の集積地である韓国での権利行使は、MCGがこの分野の技術覇権を維持するために不可欠な防衛策である 13。
- 半導体精密洗浄・GaN基板:
半導体の微細化に伴い、洗浄プロセスの重要性が増している。MCGは精密洗浄剤および洗浄サービスを展開。また、次世代パワー半導体材料として期待される窒化ガリウム(GaN)基板についても、日本製鋼所(JSW)との協業を通じて大口径化・高品質化に向けた開発を進めている(外部報道等による補足情報)。
(2) 特許・商標データ分析(Quantitative IP Analysis)
MCGの特許活動は、日本国内および主要国(米国、中国、欧州)において活発に行われている。特許分類(IPC/CPC)の分析からは、技術重心の変化が読み取れる。
表2:三菱ケミカルグループ 主要技術領域別 特許動向(推定トレンド)
|
技術領域 (Tech Field)
|
主要IPC/CPC分類
|
直近3-5年の出願傾向
|
戦略的意図
|
|
高分子・樹脂 (Polymers)
|
C08G (Polycondensates), C08L
|
高位安定
|
DURABIO, BENEBiOL等のバイオマス樹脂およびその用途展開(自動車、光学)の権利化を徹底。特に「組成物」だけでなく「成形体」としての権利化を強化。
|
|
電池材料 (Battery)
|
H01M (Batteries)
|
戦略的維持・係争
|
電解液添加剤など「ブラックボックス化」しやすい領域での権利取得と、侵害対策としての権利網構築。係争に耐えうる強力な権利群の維持。
|
|
環境・リサイクル (Green/Recycle)
|
C08J11 (Recovery of waste polymers)
|
急増 (Sharp Increase)
|
ケミカルリサイクル(熱分解、解重合)に関するプロセス特許の出願が増加。マイクロ波技術との組み合わせ等、プロセス技術の権利化が顕著。
|
|
半導体・電子材料 (Semi/Electronics)
|
H01L, G02B
|
増加 (Increasing)
|
5G/6G通信、ディスプレイ部材の高機能化に対応する材料特許。半導体洗浄剤や封止材など、ニッチトップ領域の深耕。
|
詳細解説:
MCGの知財戦略は「事業ごとの個別最適化」を基本としつつ、全社的な「共通知財(Common IP)」の活用を推進している。特に、アクリル樹脂(MMA/PMMA)においては世界トップシェアを有することから、製造プロセスからリサイクルに至るまでのバリューチェーン全体を特許で保護する「垂直統合型」の知財網を形成している。
一方、DURABIOのような新規素材については、素材そのものの特許に加え、「成形体」「車両用部材」「電子機器筐体」といった「用途特許」を多面的に出願することで、素材採用時の参入障壁を築いている。これは、素材メーカーが陥りがちな「スペック競争」を回避し、特定の用途において独占的な地位を確保するための高度な知財戦略である 11。
(3) サービスビジネスとの連動(Service-Oriented Business Models)
MCGは、単なる素材供給(Material Supplier)から、デジタル技術を活用したソリューション提供(Solution Provider)への転換を図っている。
- マテリアルズ・インフォマティクス(MI)のサービス化「MI Bridge」:
MCGは自社開発したデータ活用基盤「MCG Intelligence Bridge (MI Bridge)」を運用している。これは、熟練研究者の暗黙知や過去の膨大な実験データを集約し、データサイエンティストと材料研究者が協働するためのプラットフォームである。このシステムにより、顧客の要望(スペック)に対する最適な材料配合を短期間で提案することが可能となり、製品開発サイクルの短縮という「時間的価値」を顧客に提供している。これは従来の「カタログ品販売」とは異なる、コンサルティング的な付加価値ビジネスへの萌芽であり、顧客をMCGのエコシステムにロックインする効果も期待される 18。
- Digital Transformation (DX) による顧客接点の変革:
「OIH (OpenAI Integration Hub)」などの社内DX基盤を活用し、営業や技術サービスの現場において、顧客の課題解決を迅速化している。例えば、広島事業所ではバルブ点検アプリをMicrosoft Power Platformを用いて内製開発し、点検業務の効率化とミス削減を実現した。こうした「現場主導のDX(Citizen Developer)」の取り組みは、製造プロセスの信頼性向上やコストダウンに直結し、最終的には製品の価格競争力や供給安定性という形で顧客メリットに還元されている 31。
オープンイノベーションとエコシステム
提携・M&Aリスト(Partnership & Acquisition Catalog)
MCGは「自前主義の限界」を認識し、外部リソースを積極的に取り込む戦略を採用している。以下は、技術獲得および市場創出を目的とした主要な提携・M&Aのリストである。
表3:主要な戦略的提携およびM&A(2020年-2025年)
|
パートナー/対象企業
|
提携・買収の形態
|
時期
|
戦略的狙いと技術シナジー
|
|
Bain Capital
|
MTPC売却
|
2025年
|
【構造改革】 医薬品事業の分離による経営資源の化学・素材への集中。約5,100億円の資金調達による財務体質強化と成長投資原資の確保 4。
|
|
ENEOS株式会社
|
共同事業(JV的連携)
|
2021年-現在
|
【循環経済】 茨城事業所における廃プラスチック油化設備の共同運営。石油精製(ENEOS)と石油化学(MCG)のインフラ統合による、効率的かつ大規模なリサイクルチェーン構築 26。
|
|
マイクロ波化学株式会社
|
共同開発
|
2021年-現在
|
【新技術実装】 マイクロ波を用いたアクリル樹脂(PMMA)の省エネ型ケミカルリサイクル技術の実証。ベンチャー企業の革新技術と、MCGの量産化ノウハウの融合 28。
|
|
C.P.C. S.r.l. (イタリア)
|
完全子会社化
|
2024年
|
【バリューチェーン延伸】 炭素繊維複合材料(CFRP)の自動車部品メーカー。高級車向けの設計・成形能力を取り込み、素材から部品までの一貫提供能力(Tier 1機能)を強化 1。
|
|
Honda / Suzuki / Panasonic
|
用途開発パートナー
|
継続中
|
【市場創出】 DURABIOの用途開発。実車・実製品への搭載を通じた市場実績の確立とブランド価値向上。顧客の声を直接製品改良に反映する共創モデル 8。
|
|
三井化学・旭化成
|
共同検討(LLP設立)
|
2025年
|
【業界再編】 西日本におけるエチレン製造設備の共同運営・集約化。縮小する国内石化需要に対応し、カーボンニュートラル投資を共同で行うための「協調領域」の形成 5。
|
政府・公的機関との連携(National Projects)
MCGは、日本の産業政策である「グリーンイノベーション基金(NEDO)」を積極的に活用し、民間単独ではリスクの高い脱炭素技術の開発を推進している。
- 人工光合成プロジェクト(ARPChem):
NEDOプロジェクトの一環として、光触媒を用いて水から水素を製造し、さらにCO2と反応させてプラスチック原料(オレフィン)を合成する技術を開発中。これは化学産業の究極の脱炭素技術と位置付けられており、2030年の大規模実証、2040年の社会実装を目指す長期的取り組みである。MCGは三菱ガス化学(MGC)等と連携し、特に水素とCO2の分離膜技術やプロセス設計を担当している 33。
- コンクリート・セメントCO2固定化:
三菱マテリアル(関連会社・グループ企業ではないが、三菱グループとしての広義の連携)や他社とともに、CO2をコンクリートに固定化する技術開発にも参画している。これはCO2を「廃棄物」ではなく「資源」として利用するCCU(Carbon Capture and Utilization)技術の一環である 35。
リスク管理とガバナンス(IP Governance)
係争・審査のファクト記録(Litigation Log)
MCGは知財を「経営資産」と位置づけるだけでなく、競争優位を守るための「武器」として行使することを躊躇しない。以下の訴訟履歴は、MCGが自社のコア技術領域において、いかに攻撃的な防衛策を講じているかを示している。
- 中国・赤リン特許侵害訴訟(2021年勝訴確定):
中国のYantai Shield Advanced Materials社に対し、赤リン難燃剤に関する特許侵害訴訟を提起。2021年1月に勝訴が確定した。これは中国市場においてもMCGの知財権が有効に機能することを示した重要な判例であり、中国企業による模倣に対する強い牽制効果をもたらした 36。
- リチウムイオン電池電解液特許訴訟(対CATL等):
MCGとUBEの合弁会社であるMUアイオニックは、世界最大の車載電池メーカーである中国CATL社等に対し、欧州(ドイツ)などで特許侵害訴訟を展開している。2023年1月のデュッセルドルフ地裁判決では一部非侵害との判断が下された事例もあるが、MCG側は控訴を含めた徹底抗戦の構えを見せている。この一連の訴訟は、急速に拡大するEVバッテリー市場において、部材メーカー(MCG)が川下の巨大巨人(CATL)に対して技術的な主導権を主張する象徴的な戦いである 25。
- 光学用透明粘着シート(OCA)訴訟:
韓国において、同社のOCA技術を侵害する製品に対し訴訟を提起。ディスプレイ産業の集積地である韓国での権利行使により、技術のタダ乗り(Free Ride)を許さず、正当なライセンス料の支払いや市場撤退を求める強硬な姿勢を示している 13。
守りの戦略とガバナンス体制
MCGは「One Company, One Team」の方針のもと、国内外のグループ会社の知財活動を統括している。
- グローバル知財ガバナンス:
国内外のグループ会社に統一の知財ポリシーを適用し、本社主導でガバナンスを強化している。これにより、海外子会社で発明された技術が現地で適切に保護されずに流出するリスクを低減している。
- FTO(Freedom to Operate)調査の徹底:
「他社の有効な知的財産権を尊重し、侵害しない」ことを基本方針として明記しており、製品開発の初期段階からFTO調査を徹底することで、事業化後の訴訟リスクを未然に防いでいる。特に、MTPC売却後は化学・素材領域での新規開発が増加するため、異分野(IT、バイオ等)の特許調査能力の強化が求められている 1。
競合ベンチマーク(技術・財務比較)
MCG、住友化学、東レの3社は、それぞれ異なるアプローチで「化学不況」と「脱炭素」に対応している。MCGの戦略は「外科手術的なポートフォリオ転換」であり、その徹底度は他社を凌駕している。
表4:国内大手化学3社 技術・財務・戦略比較ベンチマーク(2024-2025)
|
比較項目
|
三菱ケミカルグループ (MCG)
|
住友化学 (Sumitomo Chemical)
|
東レ (Toray Industries)
|
|
最新財務状況 (FY2024)
|
売上: ~4.5兆円規模
特徴: 医薬品(MTPC)売却により、約5,100億円のキャッシュを獲得。財務体質を一気に改善し、攻めの投資へ転じる体制を構築。
|
売上: ~2.4兆円規模
特徴: 医薬品(住友ファーマ)の「ラツーダクリフ」による業績悪化からのV字回復途上。構造改革(リストラ、資産売却)が最優先事項。
|
売上: ~2.5兆円規模
特徴: 炭素繊維、水処理膜といった安定収益源を持ち、大きな赤字はないが、爆発的な成長には欠ける。堅実経営。
|
|
技術戦略の主軸
|
スペシャリティへの純化
KAITEKI Vision 35に基づき、石化を縮小し機能商品へ集中。バイオ・リサイクル技術の社会実装を最速で進める。
|
アグロ・ICTへの集中
医薬品の不振を、好調な農薬(南米等)と半導体材料(フォトレジスト等)でカバーする「一本足打法」からの脱却。
|
グリーン・イノベーション (GR)
炭素繊維、水処理膜など環境貢献製品の拡大。既存の強み領域を深耕する持続的成長モデル。
|
|
注力素材/製品
|
DURABIO (バイオPC)
BENEBiOL (バイオPCD)
ケミカルリサイクル(油化・PMMA)
|
農薬(低環境負荷)
半導体フォトレジスト
OLED材料
|
炭素繊維複合材料 (CFRP)
RO膜 (水処理)
PPS樹脂
|
|
構造改革の動向
|
MTPC売却・石化カーブアウト
最もドラスティックなポートフォリオ入替を実施。聖域なき改革を断行。
|
緊急的な構造改革
要員合理化、資産売却による財務体質改善が最優先。抜本的な再編はこれから。
|
持続的な成長投資
大きな売却等はなく、既存強み領域への投資を継続。安定性を重視。
|
|
R&D投資トレンド
|
MTPC除外により総額は減少するが、素材領域への投資密度は向上。DX/MIへの投資を強化。
|
財務規律優先で厳選投資。
|
4,500億円規模(中期計)の積極投資を維持 37。
|
詳細比較分析:
MCGの戦略的特異性は、その「変化の激しさ」にある。住友化学が医薬品事業(住友ファーマ)を抱えながらグループ全体の立て直しに苦慮しているのに対し、MCGは稼ぎ頭であったはずの医薬品事業(MTPC)を売却するという「外科手術」を選択した。これにより、MCGは純粋な「化学・素材メーカー」へと回帰するが、それはかつての総合化学ではなく、高付加価値品に特化した「スペシャリティ・ケミカル企業」としての再出発である。
東レが炭素繊維という絶対的なエース商材を持ち、長期視点での安定経営を続けているのに対し、MCGはDURABIOやケミカルリサイクルといった「次なるエース」を育成し、早期に収益の柱に育て上げるスピード感が求められている。技術的には、MCGは「バイオマス・リサイクル」に最もリソースを割いており、カーボンニュートラル対応を単なるコストではなく「商機」と捉える姿勢が鮮明である 4。
公式ロードマップと未確認情報
技術・サステナビリティロードマップ(Timeline)
- 2025年:
- MTPC株式譲渡完了(予定)。売却益の計上と成長投資への振り向け開始。
- 茨城事業所 ケミカルリサイクル設備(廃プラ油化)本格稼働。製品出荷開始。
- エチレン設備集約(西日本)の具体的スキーム決定(三井化学・旭化成との連携詳細発表)5。
- 2029年:
- 新中期経営計画の最終年度。コア営業利益5,700億円達成。
- MI(マテリアルズ・インフォマティクス)を用いた開発プロセスの完全定着。全研究者がMIを活用する体制へ。
- 2030年:
- GHG排出量 29%削減(2019年度比)。
- 人工光合成技術の大規模実証試験開始 33。
- DURABIO等のグリーン素材の売上最大化。
- 2035年:
- KAITEKI Vision 35の達成年度。「Green Specialty Company」としての地位確立。
- 2040年:
- 人工光合成技術の社会実装。化学品原料の脱化石資源化が本格化。
- 2050年:
未確認情報(Not Disclosed / Unconfirmed)
本調査において、以下の事項については公知情報(IR資料、特許DB、プレスリリース)から詳細を確認することができなかった。
- 石油化学事業カーブアウトの具体的パートナーと出資比率: 三井化学・旭化成との連携検討は発表されているが、最終的な新会社の株主構成や、MCG本体からの連結除外の正確な時期・財務インパクトの詳細は「検討中」の域を出ない。
- 次世代電池(全固体電池等)の具体的な特許ポートフォリオの詳細: 電解液(液体)に関する情報は豊富だが、全固体電池向け材料に関する具体的な進捗や特許網の強さについては、IR資料レベルでは詳細な開示がない。
- MTPC売却後のR&D組織の再編詳細: MTPCの研究拠点が抜けた後の、MCG本体の研究開発体制(Science & Innovation Center等との統合や再配置)の具体的な青写真は現時点では開示されていない。
引用文献
- KAITEKI REPORT 2024, 11月 25, 2025にアクセス、 https://www.mcgc.com/english/ir/library/assets/pdf/24.pdf
- New Management Policy: “Forging the future”, 11月 25, 2025にアクセス、 https://www.mcgc.com/english/csr/download/pdf/22_3.pdf
- Management Policy | Corporate Information | Mitsubishi Chemical Group, 11月 25, 2025にアクセス、 https://www.mcgc.com/english/group/strategy/
- February 7, 2025 Transaction Overview (Transfer of Mitsubishi Tanabe Pharma Corporation) Transcript (Summary), 11月 25, 2025にアクセス、 https://www.mcgc.com/english/ir/pdf/02205/02544.pdf
- July 14th, 2025 Mitsubishi Chemical Group Corporation The 20th Ordinary General Meeting of Shareholders: Summary of Questions an, 11月 25, 2025にアクセス、 https://www.mcgc.com/english/ir/pdf/02383/02647.pdf
- Message from the CTO | Mitsubishi Chemical Group Corporation, 11月 25, 2025にアクセス、 https://www.mcgc.com/english/innovation/cto_message.html
- Pla-relay Project: A New Challenge for Food Container Recycling. Through a Chemical Approach, 11月 25, 2025にアクセス、 https://www.mcgc.com/english/kaiteki_solution_center/oursolution/21.html
- Bio-based Engineering Plastic DURABIO TM Adopted for the Front Grill of Suzuki S-CROSS, 11月 25, 2025にアクセス、 https://www.mcgc.com/english/news_release/01272.html
- Plant-derived Bioengineering Plastic DURABIO Selected by Panasonic for Wireless Earphones | News Releases | Mitsubishi Chemical Group Corporation, 11月 25, 2025にアクセス、 https://www.mcgc.com/english/news_release/01818.html
- Bio-based Engineering Plastic DURABIO Adopted by Honda for its Motorcycle Bodywork and Windshields-Toughness and paintless design capability opening up mobility applications, 11月 25, 2025にアクセス、 https://www.mcgc.com/english/news_release/02150.html
- Intellectual Property Strategy | Innovation | Mitsubishi Chemical Group Corporation, 11月 25, 2025にアクセス、 https://www.mcgc.com/english/innovation/ip_strategy.html
- Departments : BENEBiOL Gr. New Bio-Chemical Office | Products, 11月 25, 2025にアクセス、 https://www.m-chemical.co.jp/en/products/departments/mcc/basicmat/index.html
- Patent Infringement Suit on Optical Clear Adhesive Sheet in South Korea | News Archive | Mitsubishi Chemical Corporation - 三菱ケミカルグループ, 11月 25, 2025にアクセス、 https://www.mcgc.com/english/news_mcc/2021/1212881_7669.html
- Financial Results for FY2024 Outlook for FY2025, 11月 25, 2025にアクセス、 https://www.sumitomo-chem.co.jp/english/ir/event/files/docs/250514e.pdf
- MITSUI CHEMICALS REPORT 2025, 11月 25, 2025にアクセス、 https://jp.mitsuichemicals.com/content/dam/mitsuichemicals/sites/mci/documents/ir/ar/ar25_all_en.pdf.coredownload.inline.pdf
- MITSUI CHEMICALS REPORT 2024, 11月 25, 2025にアクセス、 https://jp.mitsuichemicals.com/content/dam/mitsuichemicals/sites/mci/documents/ir/ar/ar24_all_web_en.pdf.coredownload.inline.pdf
- Mitsubishi Chemical Sustainability Report 2021, 11月 25, 2025にアクセス、 https://www.m-chemical.co.jp/en/csr/pdf/sr_mcc_2021_04.pdf
- Development of MI Bridge, a Data Utilization Application to Accelerate Customer Solution Proposals, 11月 25, 2025にアクセス、 https://www.mcgc.com/english/news_release/01706.html
- Carbon Neutrality | Coexistence with the environment | Sustainability | Mitsubishi Chemical Group, 11月 25, 2025にアクセス、 https://www.mcgc.com/english/sustainability/environment/carbonneutral.html
- Formulation of a Policy Toward Achieving Carbon Neutrality by 2050 | News Releases | Mitsubishi Chemical Group Corporation, 11月 25, 2025にアクセス、 https://www.mcgc.com/english/news_release/01139.html
- Financial Highlight | Financial Data | Investor Relations | Mitsubishi Chemical Group Corporation, 11月 25, 2025にアクセス、 https://www.mcgc.com/english/ir/finance/highlight.html
- Integrated Report 2025, 11月 25, 2025にアクセス、 https://www.sumitomo-chem.co.jp/english/ir/library/annual_report/files/docs/scr2025e.pdf
- Mitsubishi Chemical Group Investor Day 2023, 11月 25, 2025にアクセス、 https://www.mcgc.com/english/ir/pdf/01508/01745.pdf
- Integrated report 'KAITEKI Report' | Mitsubishi Chemical Group Corporation, 11月 25, 2025にアクセス、 https://www.mcgc.com/english/ir/library/kaiteki_report/2024/
- Battle over battery technology ends as MU Ionics and CATL sign licensing deal, 11月 25, 2025にアクセス、 https://www.juve-patent.com/cases/battle-over-battery-technology-mu-ionics-and-catl-batteries/
- Chemical Recycling Through Plastic-to-Oil Conversion: A new resource recycling model using advanced technology|Mitsubishi Chemical Group, 11月 25, 2025にアクセス、 https://www.mcgc.com/english/kaiteki_solution_center/oursolution/17.html
- Recycled Acrylic Resin Jointly Developed with Honda is Used for the Door Visors of the N-ONE e, 11月 25, 2025にアクセス、 https://www.mcgc.com/english/news_release/02435.html
- PMMA Chemical Recycling: Making Advanced Materials Sustainable, 11月 25, 2025にアクセス、 https://www.mcgc.com/english/kaiteki_solution_center/oursolution/18.html
- Mitsubishi Chemical Unveils Biomass-Based Polycarbonatediol 'Benebiol' For Sustainable Applications - ChemAnalyst, 11月 25, 2025にアクセス、 https://www.chemanalyst.com/NewsAndDeals/NewsDetails/mitsubishi-chemical-unveils-biomass-based-polycarbonatediol-benebiol-30911
- Sustainable Growth Strategy, 11月 25, 2025にアクセス、 https://www.mcgc.com/english/ir/library/assets/pdf/23_2.pdf
- Digital Strategy | Corporate Information | Mitsubishi Chemical Group, 11月 25, 2025にアクセス、 https://www.mcgc.com/english/group/strategy/digital.html
- Mitsubishi Chemical Group approaches from top and bottom to innovate with Power Apps. | Microsoft Customer Stories, 11月 25, 2025にアクセス、 https://www.microsoft.com/en/customers/story/19027-mitsubishi-chemical-group-corporation-microsoft-365
- Artificial Photosynthesis | Mitsubishi Chemical Group, 11月 25, 2025にアクセス、 https://automotive.mcgc.com/sustainability/artificial-photosynthesis/
- MGC REPORT, 11月 25, 2025にアクセス、 https://www.mgc.co.jp/eng/corporate/pdf/cr_2023/MGC_Report-2023E-A4.pdf
- Participation in NEDO's Green Innovation Fund Project/Development of T… | News | Mitsubishi Materials Corporation, 11月 25, 2025にアクセス、 https://www.mmc.co.jp/corporate/en/news/2022/news20220214.html
- 2021 | News Archive | Mitsubishi Chemical Corporation - 三菱ケミカルグループ, 11月 25, 2025にアクセス、 https://www.mcgc.com/english/news_mcc/2021/index.html
- TORAY REPORT, 11月 25, 2025にアクセス、 https://www.toray.com/ir/pdf/lib/lib_a529.pdf
PDF版のダウンロード
本レポートのPDF版をご用意しています。印刷や保存にご活用ください。
【本レポートについて】
本レポートは、公開情報をAI技術を活用して体系的に分析したものです。
情報の性質
- 公開特許情報、企業発表等の公開データに基づく分析です
- 2025年11月時点の情報に基づきます
- 企業の非公開戦略や内部情報は含まれません
- 分析の正確性を期していますが、完全性は保証いたしかねます
ご利用にあたって
本レポートは知財動向把握の参考資料としてご活用ください。 重要なビジネス判断の際は、最新の一次情報の確認および専門家へのご相談を推奨します。
TechnoProducerは、貴社の「発明力と知財力」を最大化します
→ 月額顧問サービス
特許活用から経営戦略まで、事業成功のプロがあらゆる課題に対応
→ 発明塾®動画セミナー
個人での学習や、オンラインでの社内教育はこちら
→ まず相談したい・お問い合わせ
サービス選択に迷う場合や、個別のご相談はこちら