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SOMPOホールディングスの知財戦略:データドリブンな介護・防災エコシステムへの転換と「安心・安全・健康のテーマパーク」の具現化

3行まとめ

Palantir連携によるデータドリブンな事業変革

従来の「補償」から「予防・予兆」へのモデル転換を掲げ、Palantir社との提携拡大に5,000万ドルを投資。2026年度までに修正連結ROE 13〜15%の達成を目指しています。

介護事業の「リアルデータ」による圧倒的差別化

競合他社にはない国内トップシェアの介護事業(SOMPOケア)から得られる質・量ともに豊富な「リアルデータ」を活用し、独自の高精度なリスク予測モデルを構築しています。

数百億円規模のR&D投資と知財の「堀」の構築

生成AIやデータ解析基盤へ数百億円規模の投資を行う一方、ヘルスケア・リスク予測領域での特許出願を強化して事業を守る「堀(Moat)」とし、介護RDPの外販ビジネス化を推進しています。

エグゼクティブサマリ

1. 知財・技術戦略が財務(売上・利益率)に与えているインパクト

SOMPOホールディングス(以下、SOMPO)の知財および技術戦略は、従来の損害保険事業(P&C)の収益モデルを根本から変革し、財務パフォーマンスに直接的なインパクトを与え始めている。2025年度(20263月期)に向けた経営計画において、SOMPOは「安心・安全・健康のテーマパーク」という独自の事業ドメインを確立し、その実現手段として「リアルデータプラットフォーム(RDP)」の構築を推進している 1。具体的には、Palantir Technologies Inc.(以下、Palantir)との戦略的提携により導入されたデータ解析基盤「Foundry」が、介護事業(SOMPOケア)における業務効率化と損害保険事業における引受(アンダーライティング)精度の向上に寄与している 2Palantirとの契約拡大(5,000万ドル規模の追加投資)は、単なるITコストではなく、将来のキャッシュフローを生み出すための戦略的資産への投資として位置づけられている 2

財務的な成果として、SOMPO2026年度までに調整後連結ROEIFRSベース)を1315%に引き上げる目標を掲げており、その達成にはデジタル事業および介護事業からの利益貢献が不可欠な要素となっている 1。介護分野においては、センサーやAIを活用したオペレーション最適化により、職員の配置効率や入居者の健康管理精度が向上し、これが利益率の改善に直結している 3。また、損害保険領域では、AIを活用した不正検知や自然災害リスクの精緻な予測モデルが導入され、ロスレシオ(損害率)の低減と引受利益の安定化に寄与している 4。これらの技術的介入は、SOMPOの収益構造を、事故発生後の「補償」から、事故や病気を未然に防ぐ「予防・予兆」サービスへとシフトさせ、サービス収益(フィービジネス)の比率を高める原動力となっている。

2. 注力している技術領域(例:自律化、電動化、デジタルサービス)の進捗

SOMPOが現在、最もリソースを集中させている技術領域は、「介護・ヘルスケアのデジタルトランスフォーメーション(Nursing Care DX)」、「防災・減災レジリエンス(Disaster Resilience)」、および「モビリティデータ解析(Mobility Data Analytics)」の3点に集約される。これらは、SOMPOが保有する「リアルデータ」を競争力の源泉とする戦略の中核を成している。

介護・ヘルスケア領域では、子会社であるSOMPOケアが運営する「Future Care Lab in Japan」が技術実装のハブとして機能している 5。ここでは、国内外のスタートアップや大手電機メーカーと共同で、睡眠センサー、排泄予知デバイス、見守りロボットなどの実証実験が行われ、有効性が確認された技術は全国約1,000箇所の介護施設へ順次展開されている 6。特に、ベッド上の利用者の体動やバイタルサインを解析し、睡眠深度や離床の予兆を検知する技術は、夜間巡回の効率化と入居者のQOL向上を両立させる重要なソリューションとなっている 8

防災・減災領域では、米国スタートアップのOne Concern社およびウェザーニューズ社との提携を通じて、AIと気象ビッグデータを融合させた災害被害予測モデルの開発が進んでいる 9。この技術は、洪水や地震発生時の建物被害を区画(ブロック)単位で予測することを可能にし、自治体の防災計画策定や企業の事業継続計画(BCP)支援に活用されている。さらに、洋上風力発電向けのリスク評価サービス「ONE SOMPO WIND Service」では、ケーブル事故や気象リスクを定量化する独自のモデルが構築され、再生可能エネルギー分野への参入障壁を下げる役割を果たしている 11

モビリティ領域においては、テレマティクス技術を用いた運転挙動分析が進展している。ドライブレコーダーやスマートフォンから収集される走行データ(急加減速、ハンドル操作など)を解析し、事故リスクをスコアリングする技術は、個人向け自動車保険「Driving!」や法人向け安全運転支援サービス「SMILING ROAD」として商用化されている 12。また、自動運転技術開発のティアフォー(Tier IV)との資本業務提携を通じて、レベル4自動運転における事故責任の所在を特定するためのデータ解析技術や、自動運転専用保険の開発に向けたリスク評価モデルの構築が行われている 12

3. 特許ポートフォリオの規模と質的変化

SOMPOの特許ポートフォリオは、過去5年間で劇的な質的転換を遂げている。かつては保険商品や事務処理システムに関する出願が主であったが、近年は「データ解析」「リスク予測」「ヘルスケアモニタリング」に関連する技術特許が急増している。2025年時点での確認可能な特許データによると、SOMPOホールディングスおよびその子会社は、日本国内を中心に、米国やアジア主要国においても特許出願を行っている 13

特許分類(IPC/CPC)の分析からは、G06Q(ビジネスモデル・データ処理)、A61B(医療・診断)、G08G(交通制御)といったセクションへの出願集中が見て取れる 13。具体的には、介護施設における入居者の行動パターン分析に基づくケアプラン生成支援システムや、ウェアラブルデバイスを用いた健康状態の常時モニタリング技術などが含まれる。また、自動車保険領域では、テレマティクスデータを用いた「運転特性に基づく保険料算出システム(PHYD/PAYD)」や、事故発生時の状況をセンサーデータから再現する技術に関する特許が確認されている 14

これらの特許群は、単なる技術の権利化にとどまらず、SOMPOが構築する「リアルデータプラットフォーム(RDP)」のエコシステムを防衛するための戦略的な「堀(Moat)」として機能している。特に、異種データ(健康データと保険データ、気象データと建物データなど)を統合し、新たなリスク指標を導出するアルゴリズムに関する特許は、競合他社が容易に模倣できない独自の競争優位性を担保している。デジタル事業子会社であるSOMPO Light Vortexの設立以降、AIIoTに関連する出願が加速しており、知財戦略が事業開発と密接に連動していることが伺える 15

4. 競合他社に対する技術的優位性または課題

SOMPOの最大の技術的優位性は、国内トップシェアを誇る介護事業(SOMPOケア)から得られる「質・量ともに圧倒的なリアルデータ」を保有している点にある 16。競合である東京海上ホールディングスやMS&ADインシュアランスグループホールディングスもヘルスケア領域やデータ活用に注力しているが、自社グループ内に大規模な介護オペレーションを持ち、日々のケア記録やバイタルデータを直接取得・蓄積できる環境にあるのはSOMPOのみである 17。この独自のデータセットと、Palantirの強力なデータ統合・解析基盤(Foundry)を組み合わせることで、SOMPOは他社には不可能なレベルでの「超高齢社会におけるリスク予測」を実現するポテンシャルを有している。

一方で、課題も存在する。グローバルな損害保険市場における規模や、海外M&Aによる収益基盤の拡大という点では、東京海上ホールディングスが先行しており、SOMPOの海外事業比率や利益貢献度は相対的に低い水準にある 1。また、リアルデータプラットフォーム(RDP)の構築には、Palantirへのライセンス料を含め巨額のIT投資が必要であり、その投資対効果(ROI)を短期的に株主へ示すことが求められている。特に、介護データの標準化や、異なるシステム間でのデータ連携には技術的・運用的なハードルが存在し、これらをクリアして実質的な収益(外販ビジネスの成立など)につなげるまでのリードタイムがリスク要因となり得る。さらに、MS&ADGoogleとの提携やシリコンバレーでのCVC活動を通じて多様なインシュアテック企業と緩やかな連合を形成しているのに対し、SOMPOPalantirという特定の一社との結びつきが極めて強く、ベンダーロックインのリスクや技術的な柔軟性の確保についても留意が必要である 2

5. 今後のR&D投資計画と長期ロードマップ

SOMPOは2030年に向けた長期ビジョンにおいて、「安心・安全・健康のテーマパーク」の完成を掲げ、R&D投資およびデジタル戦略投資を継続的に拡大させる計画である。2024年度から開始された新中期経営計画(2024-2026年度)では、「Resilience(強靭さ)」の向上と「Connect(つなぐ・つながる)」を基本戦略とし、データ・デジタル戦略(Data & Digital Strategy)をグループ全体の共通基盤として位置づけている 19

具体的な投資計画としては、基幹システムの刷新やクラウド移行に加え、生成AILLM)の業務適用や、Palantir Foundryの活用領域拡大(海外事業への展開など)に数百億円規模の予算を配分する方針である 20。特に、生成AIについては、社内のナレッジ検索やコーディング支援といった業務効率化用途から、顧客対応(コールセンターの自動化、保険金請求プロセスの対話型インターフェース)や、ケアプランの自動作成支援といった「顧客価値創出」用途への応用を目指している。

長期ロードマップにおいては、介護RDPの確立と外販ビジネスの本格化が重要なマイルストーンとなる。SOMPOケアで蓄積したノウハウとデータをパッケージ化し、他の介護事業者や自治体へソリューションとして提供することで、プラットフォーマーとしての地位を確立することを目指す 3。また、SOMPO Light Vortexを通じた新規事業開発も加速させ、アジャイルな開発体制で市場ニーズに即応したデジタルサービス(アプリ、ウェアラブル連携など)を連続的にリリースしていく計画である 152030年には、保険、介護、ヘルスケア、防災といった各領域がデータでシームレスにつながり、顧客のライフステージ全体をサポートする統合的なサービスプラットフォームが完成することを見据えている。

戦略的背景とIR資料のアーカイブ

R&D投資の推移(Quantitative Log

SOMPOホールディングスにおける「研究開発」は、製造業における物理的な製品開発とは異なり、デジタル技術の実装、システム基盤の構築、および新規事業モデルの実証実験(PoC)という形をとる。したがって、財務諸表上の「研究開発費」だけでなく、システム開発投資やデジタル戦略予算を含めた包括的な視点で投資規模を捉える必要がある。

1: SOMPOホールディングス デジタル・システム関連投資および主要財務指標の推移(2021-2025年度)

 

年度 (Fiscal Year)

連結経常収益 (Ordinary Income)

修正連結利益 (Adjusted Consol. Profit)

デジタル・システム関連投資 / IT戦略予算 (Estimated / Specifics)

経営計画における重点テーマ (Strategic Focus)

引用

2021

4兆1,673億円

2,613億円

非開示 (数十億円規模のCVC投資含む)

「安心・安全・健康のテーマパーク」の具現化、Palantir提携強化

22

2022

4兆6,432億円

1,522億円

非開示 (Future Care Lab実証実験費用含む)

リアルデータプラットフォーム(RDP)の本格構築、介護DX

23

2023

4兆8,368億円

3,359億円

500億円 (Palantirパートナーシップ拡大$50M含む)

生成AI活用、SOMPO Light Vortexによる事業創出

2

2024

5兆0,655億円

3,343億円 (IFRS移行後基準)

数百億円規模 (システム刷新・AI導入)

新中計開始、Resilience向上、Foundryの全社展開

1

2025 (予)

5兆円超 (目標)

3,500億円超 (目標)

戦略投資枠として継続計上

RDPの収益化、海外事業へのデジタル実装拡大

1

詳細解説:

2023年度には、Palantirとのパートナーシップ拡大のために5,000万ドル(当時のレートで約75億円相当)の契約拡張を行っており、これはSOMPOの技術投資に対する本気度を示す象徴的な数字である 2。また、中期経営計画(2024-2026)においては、IT・デジタル投資が「非連続な成長」を実現するためのドライバーとして明確に定義されている。従来のシステム維持管理費(Run the Business)とは別に、変革のための投資(Change the Business)枠が確保されており、特にAI(大規模言語モデル)の業務適用や、損害保険システムのモダナイズに資金が重点配分されている。

競合のMS&ADインシュアランスグループホールディングスが、システム投資やDX関連費用として年間数百億円規模を投じている状況 24 と比較しても、SOMPOPalantirという特定のプラットフォームへの集中投資を行うことで、データ統合のスピードと質において差別化を図る戦略を採用している。また、SOMPO Light Vortexを通じたスタートアップへの出資や、ティアフォーなどの技術パートナーへの資本参加も、実質的な外部R&D投資として機能している。

経営陣の技術コミットメント

経営トップのメッセージからは、技術とデータを「保険事業の効率化ツール」としてだけでなく、「新たな顧客価値を生み出す源泉」として捉える強い意志が読み取れる。

グループCEO 奥村 幹夫氏のメッセージ(Integrated Annual Report 2025

SOMPOのパーパス実現のためには、強靭な企業体質(Resilience)の構築が不可欠です。SOMPO P&CSOMPO Wellbeingという2つの事業セグメントにおいて、『つなぐ・つながる(Connect)』を加速させます。SOMPOインターナショナルで培ったノウハウと、国内のリアルデータを結合し、事故や災害の『予兆』を捉え、予防するソリューションを提供します。Palantir Foundryは、グループ全体のあらゆるセクターで重要性を増しており、効率化と収益性の向上に寄与し続けています。」 1

このメッセージは、SOMPOが目指す「Resilience」が単なる財務的な強さだけでなく、データ活用による事業の強靭さを意味していることを示唆している。Palantir Foundryへの言及は、同社の技術が経営基盤の一部として不可欠な存在になっていることを裏付けている。

グループCDOChief Digital Officer)のメッセージ(Integrated Annual Report 2024/2025

「我々は、AILLM(大規模言語モデル)といった将来飛躍的に拡大するデジタル技術を取り込み、革新的でユニークなソリューションを創造します。2016年のデジタル戦略開始以来、単なる業務効率化を超え、新たな顧客体験価値を生み出すことに注力してきました。PalantirABEJAといった戦略的パートナーとの連携により、SOMPO独自の強みであるリアルデータを活用し、社会課題の解決に貢献します。」 21

CDOのメッセージにおいて特筆すべきは、「リアルデータ(Real Data)」への徹底したこだわりである。Web上の行動履歴などのバーチャルデータではなく、介護現場のセンサーデータ、自動車の走行データ、災害時の被災データなど、実社会の物理的な活動から生み出されるデータを資産と定義している点がSOMPOの最大の特徴である。「つなぐ・つながる」戦略は、これまで分断されていた損保、生保、介護の各事業データをPalantir Foundry上で統合し、クロスセルの機会や新しいリスク評価モデルを創出する具体的なアクションプランとして機能している。

知的財産・技術ポートフォリオの全貌

SOMPOホールディングスの技術ポートフォリオは、伝統的な保険商品を補完・代替するデジタルソリューション群によって構成されている。ここでは、その中核となる3つの領域について詳述する。

(1) 重点技術領域のカタログ

A. リアルデータプラットフォーム(RDP)とAI解析:Palantir Foundryの実装

  • 技術概要:
    SOMPOのデジタル戦略の背骨となるのが、Palantir Technologiesとの提携により構築された「リアルデータプラットフォーム(RDP)」である。このプラットフォームは、グループ内に散在する膨大なデータ(契約者情報、事故データ、介護記録、健康診断結果など)を、セキュリティとプライバシーを確保した状態で統合・解析するための基盤である。中核エンジンとして採用されているPalantirの「Foundry」は、異種データ間の相関関係を可視化し、非技術者でも高度なデータ分析を行える環境を提供する 2
  • 具体的な開発プロジェクトと実装状況:
    • アンダーライティング高度化(AI Underwriting:
      AIを用いてリスク評価を自動化し、引受判断の精度とスピードを向上させるプロジェクト。SOMPOインターナショナルで先行導入され、日本国内の損害保険事業へも展開されている。過去の膨大な事故データと契約属性データを学習したAIモデルが、引受リスクを瞬時にスコアリングし、アンダーライターの意思決定を支援する。これにより、年間数千万ドル規模の収益改善効果が見込まれている 1
    • 大規模災害対応システム(Disaster Response:
      Palantirの技術を活用し、災害発生時の保険金支払いプロセスを迅速化するシステム。2024年の能登半島地震においては、被災地域の契約者特定や被害状況の把握にPalantir Foundryが活用され、迅速な保険金支払いに貢献した実績がある 21
  • 関連特許・技術要素:
    データ統合アーキテクチャ、プライバシー保護技術(秘密計算、匿名加工)、異種データ間のエンティティ解決(名寄せ)技術、オントロジー(データ定義)構築技術。

B. 介護・ヘルスケア(Nursing Care & Health):テクノロジーによる「未来の介護」

  • 技術概要:
    高齢者の生活データ(睡眠、食事、排泄、バイタルサイン)をセンシングし、健康状態の予測やケアプランの最適化を行う技術群。SOMPOケアが保有する約1,000の事業所と数万人の利用者データが基盤となっている。
  • 具体的な開発プロジェクトと実装状況:
    • Future Care Lab in Japan:
      2019年に設立された、介護テクノロジーの実証実験専用ラボ。センサー、ロボット、AIなどの先端技術を、実際の介護現場に近い環境でテストし、安全性と有効性を検証する。これまでに350種類以上のテクノロジーを評価し、そのうち10種類以上が現場へ導入されている 7
    • 睡眠・離床センサーと予知システム:
      ベッドマットレスの下や室内に設置されたセンサーが、利用者の微細な体動や呼吸を検知する。これにより、睡眠の深さ(入眠・覚醒)や離床の予兆をリアルタイムで把握し、介護職員の端末へ通知する。従来、定時巡回で行っていた安否確認を、センサーデータに基づく「必要なタイミングでの訪室」に切り替えることで、職員の負担軽減と利用者の睡眠阻害防止を実現している。この技術に関しては、パラマウントベッド等のパートナー企業と連携しつつ、運用ノウハウを含む特許出願が行われている可能性がある 8
    • TytoCare(タイトケア):
      イスラエルのTytoCare社と提携し、遠隔で聴診、検温、耳・喉の検査が可能なハンドヘルドデバイスを導入。在宅医療や介護施設において、医師が遠隔地にいながら患者の身体情報をリアルタイムで取得し、診断を支援する。SOMPO Light Vortexを通じて国内販売も行われている 25
  • 関連特許:
    睡眠状態判定システム(A61B 5/00関連)、排泄予知システム、介護記録の自動生成技術、ケアプラン推奨アルゴリズム。

C. モビリティ・テレマティクス(Mobility & Telematics):事故「後」から「前」へ

  • 技術概要:
    車載器(ドライブレコーダー、カーナビ)やスマートフォンから取得した走行データ(急ブレーキ、急ハンドル、速度、位置情報など)を解析し、ドライバーの事故リスクを個別にスコアリングする技術。
  • 具体的な開発プロジェクトと実装状況:
    • Driving! (ドライビング!):
      通信機能付きドライブレコーダーを活用した安全運転支援サービス。事故発生時の自動通報機能に加え、日常の運転挙動を解析し、「安全運転診断レポート」としてフィードバックを提供する。安全運転を継続したドライバーに対しては保険料割引などのインセンティブを付与する仕組みも導入されている 12
    • 自動運転レベル4向けインシュアテック:
      自動運転OSAutoware」を開発するティアフォー(Tier IV)との資本業務提携を通じ、自動運転車専用の保険商品およびリスク管理システムの開発を行っている。自動運転システムが生成するログデータを解析し、事故発生時に「システム側の不具合」か「外部環境要因」か「ヒューマンエラー(手動運転時)」かを特定する責任分界点判定技術の開発が進められている 12
  • 関連特許:
    運転挙動評価システム(G08G 1/00関連)、事故状況再現システム、自動運転車向け保険料算出ロジック、MaaS向け配車最適化技術。

(2) 特許・商標データ分析

SOMPOホールディングスの特許戦略は、量的な拡大競争よりも、デジタル事業モデルを守るための「質的な権利化」に重点を置いている。特許データベース(WIPO/JPO/USPTO)の調査に基づくと、SOMPOの知財活動には明確なトレンドの変化が見られる。

2: SOMPOホールディングス 主要技術分野別 特許ポートフォリオ概況(2025年時点推定)

主要分類 (IPC/CPC)

技術領域 (Description)

推定保有件数

代表的な出願内容と戦略的意図

G06Q 40/08

保険 (Insurance)

多数

テレマティクスデータに基づく保険料算定(PHYD)、自動運転車のリスク評価モデル、ブロックチェーンを用いた保険契約管理。従来の保険商品のデジタル化を保護。

G06Q 50/22

医療・介護 (Healthcare)

増加傾向

介護プラン作成支援、入居者見守りシステム、認知症予兆検知、健康データ(歩数、睡眠等)に基づく生命保険商品設計(Insurhealth)。RDPの中核となる知財群。

A61B 5/00

診断・測定 (Diagnosis)

一部保有

生体信号(心拍、呼吸)のモニタリング解析、睡眠深度の判定アルゴリズム、遠隔診断支援デバイスとのデータ連携技術。ハードウェアパートナーとの協業領域。

G08G 1/00

交通制御 (Traffic)

戦略的保有

事故多発地点の特定、安全運転ルートの推奨、MaaSMobility as a Service)における配車最適化、自動運転車両の運行管理支援。

詳細解説:

SOMPOホールディングスの特許出願(公開ベース)は、デジタル戦略が本格化した2016年頃から顕著に増加している 13。特筆すべきは、日本国内だけでなく、米国(USPTO)やシンガポールなどへの国際出願も行われている点である。これは、SOMPOインターナショナルやシリコンバレーの「SOMPO Digital Lab」を通じたグローバルなR&D活動の成果である。

特に引用数が多い特許として、リスク管理やデータ処理に関連する「US20100082533A1」などが挙げられる 13。他社からの被引用数が多いことは、その特許が当該技術分野における基盤的な技術を含んでおり、先行優位性を持っていることを示唆している。

また、SOMPOケアに関連する技術として、ベッドセンサーを用いた「離床予知」や「睡眠解析」に関する技術は、単なるセンシング機器の特許ではなく、そこから得られるデータを「介護オペレーション(職員の配置、巡回タイミング)」にどう反映させるかという「ビジネスプロセス特許」としての側面が強く、模倣困難性を高める役割を果たしている。

(3) サービスビジネスとの連動

SOMPOの知財は、保険料収入以外の「サービス収益(Fee Income)」を生み出すためのエンジンとして機能している。知財がビジネスモデルにどのように組み込まれているかを解説する。

  • SOMPOケアにおける「外販モデル」の構築:
    Future Care Lab」で検証・実用化された介護テクノロジーや、データに基づく科学的介護のオペレーションモデルは、SOMPOケアの直営施設(約1,000拠点)での利用にとどまらない。SOMPOは、これらのノウハウやシステムを「介護RDPソリューション」としてパッケージ化し、他の介護事業者へ提供(外販)するビジネスを展開している。例えば、子会社であるNDソフトウェアが開発する介護業務支援ソフトや、給食サービスの提供は、プラットフォームビジネスの一環として収益化されている 3。これにより、SOMPOは「介護オペレーター」から「介護プラットフォーマー」への転換を図っている。
  • 防災・減災ソリューションのマネタイズ:
    One SOMPO WIND Service」の事例では、洋上風力発電事業者に対し、建設から運営までの包括的な保険を提供するだけでなく、リスクアセスメント(海底ケーブル事故リスク、強風リスク、雷撃リスクなど)自体を有償のコンサルティングサービスとして提供している可能性がある。ここで使用されるリスク評価モデルは、過去の事故データや気象データを統合したSOMPO独自の知的資産であり、保険引受の前提条件となるだけでなく、顧客企業の事業安定化(ダウンタイム削減)に貢献する高付加価値サービスとして機能している 11。また、One Concernと共同開発したAI災害予測システムは、自治体の防災計画策定支援ツールとして展開されており、公共セクターからの収益機会を創出している 10
  • ヘルスケアサービス「Insurhealth(インシュアヘルス)」:
    SOMPOひまわり生命が展開する「Insurhealth」は、従来の「万が一の時の保険」に「毎日の健康応援」機能を組み合わせた商品である。ウェアラブル端末から取得した健康データ(歩数、睡眠、血圧など)を解析し、健康状態が改善した場合に保険料をキャッシュバックしたり、健康アドバイスを提供したりするサービスである。この背後には、健康データと疾病リスクの相関を分析するアルゴリズムや、ユーザーの行動変容を促すためのアプリUI/UXに関する知財が存在しており、保険契約の継続率向上と健康増進による保険金支払い削減の双方に寄与している 26

オープンイノベーションとエコシステム

SOMPOホールディングスのR&D戦略の特徴は、自前主義(自社開発)にこだわらず、世界中の最先端技術を持つ企業と積極的に提携・資本参加を行う「オープンイノベーション」にある。

提携・M&Aリスト:技術獲得と戦略的意図

以下の表は、SOMPOが技術獲得およびエコシステム構築を目的として実施した主要な提携・M&A案件のリストである。

3: 主要な戦略的提携・M&Aパートナーシップ(技術・知財関連)

 

パートナー企業 / 組織

提携・出資時期

領域 (Domain)

戦略的狙いと技術的シナジー (Strategic Intent & Synergy)

Palantir Technologies

2019年 (JV設立)

ビッグデータ解析

「リアルデータプラットフォーム(RDP)」の中核基盤構築。 SOMPOケアのデータ統合、損保ジャパンのDX推進。日本国内におけるPalantir製品の独占的販売権(一部)と共同事業展開を行うための合弁会社「Palantir Technologies Japan」を設立 2

ABEJA

2021年 (資本業務提携)

AI・ディープラーニング

AI実装力の強化。 SOMPOの保有するリアルデータをABEJAAIモデル開発力で解析し、介護やヘルスケア領域でのソリューションを共同開発する。SOMPO Light Vortexとの連携も深い 15

Tier IV (ティアフォー)

2019年 (資本業務提携)

自動運転OS (Autoware)

自動運転レベル4の実用化を見据えたインシュアテック開発。 自動運転システムのリスク評価、事故時の責任分界点特定技術の共同研究。自動運転車専用保険の開発 12

One Concern

2019年 (資本業務提携)

AI災害予測

デジタルツイン技術を用いた洪水・地震被害予測システムの開発。 自治体向け防災減災システムの提供と、保険引受リスクの精緻化。レジリエンス(強靭性)ビジネスの核 10

TytoCare

2020年頃 (提携・導入)

遠隔医療デバイス

在宅医療・介護連携の強化。 イスラエル発の遠隔診断デバイスをSOMPO Light Vortexを通じて国内販売し、SOMPOケア施設への導入を進める 25

Nousouken (農業総合研究所)

2025年 (TOBによる子会社化)

農業プラットフォーム

農業流通データの取得とAgriSompo(農業保険)とのシナジー創出。 農業生産者の経営安定化支援と、農業データプラットフォームの構築 29

解説:

SOMPOの提携戦略の特徴は、単なるマイナー出資(純投資)にとどまらず、日本国内での合弁会社(JV)設立や、製品の独占的展開を行う点にある。特にPalantirとの提携は、「Palantir Technologies Japan」というJVを設立し、SOMPO自身がPalantirの技術を活用する「ファーストユーザー(First User)」となると同時に、日本市場への販売チャネルとなる「ディストリビューター(Distributor)」の役割も担うという、極めて深いコミットメントを示している。

また、2025年の農業総合研究所へのTOB(公開買付け)は、農業分野におけるリアルデータ(流通、価格、生産データ)取得への意欲を明確に示しており、グローバル展開する「AgriSompo」プラットフォームとの連携を見据えた戦略的布石と考えられる 29。これにより、SOMPOは「食と農」の領域においてもデータドリブンなリスクマネジメントサービスを展開する基盤を得たことになる。

政府・公的機関との連携

SOMPOは、民間企業との提携だけでなく、政府や公的機関とも連携し、社会課題解決型のプロジェクト(国プロ)に参画している。

  • 産業技術総合研究所(AIST:
    2021年頃から連携を強化し、介護現場におけるAI・ロボットの安全性評価や標準化に関する共同研究を行っている可能性がある。SOMPOケアの「Future Care Lab」での実証実験において、公的な評価基準の策定に関与し、介護テクノロジーの社会実装を加速させる狙いがある 10
  • 自治体との防災連携:
    One Concernやウェザーニューズとの共同開発システムを活用し、熊本市などの自治体と連携して災害時の被害予測実証を行っている。これは、従来の「保険金支払い」の前段階である「防災・減災」を自治体向けのサービスとして提供するモデルであり、SOMPOが目指す「レジリエンス・プロバイダー」としての役割を具現化するものである 10

リスク管理とガバナンス(IP Governance

係争・審査のファクト記録

現時点での公開情報(IR資料、特許データベース、ニュースリリース)において、SOMPOホールディングスが当事者となっている重大な知財訴訟(特許侵害訴訟など)の記録は確認されていない。

しかし、SOMPO Light Vortexなどのデジタル事業子会社が扱う新規技術領域(AI、ヘルスケアデバイス、IoT)は、他社の特許網と接触するリスクが高いため、慎重なクリアランス調査(FTO調査)が行われていると推測される。特に、米国市場で展開するSOMPOインターナショナルやシリコンバレー拠点においては、現地の特許トロール(NPE)や競合他社からの訴訟リスクに対する警戒が必要である。

一方、提携先のOne Concernに関しては、一般的なスタートアップ企業が直面する経営上の課題や市場環境の変化によるリスクが存在するが、SOMPOとの提携は「戦略的パートナーシップ」として継続している文脈で語られており、具体的な法的紛争の事実は確認されていない 31

守りの戦略:AI倫理とデータガバナンス

SOMPOは、大量のセンシティブデータ(個人の健康情報、位置情報、行動履歴など)を扱うため、厳格なガバナンス体制を敷いている。

  • AI倫理とデータプライバシー:
    グループ全体で「SOMPOグループ プライバシー・ポリシー」を定めており、個人情報の保護を徹底している。特にAI活用においては、差別や偏見を排除し、透明性を確保するためのガイドライン策定を進めていると見られる。導入されているPalantirFoundryは、データのアクセス制御(Access Control List: ACL)や監査ログ機能が強力であり、誰がいつどのデータにアクセスし、どのような解析を行ったかを完全に追跡できるため、技術的なガバナンス基盤としても機能している。データ統合においても、個人を特定できない形での匿名化処理や、目的外利用の禁止がシステムレベルで制御されている 21
  • サイバーセキュリティ:
    SOMPO Digital Lab」や各事業会社におけるデジタルサービス開発において、セキュリティ・バイ・デザイン(Security by Design)の考え方を導入している。特に、コネクティッドカーやIoTデバイス(介護センサー)からのデータ吸い上げにおける通信経路の暗号化や、クラウド環境(AWS, Azure等)のセキュリティ設定監査が実施されている。SOMPOリスクマネジメント社がグループ内外に対してサイバーセキュリティコンサルティングを提供しており、そのノウハウ(攻撃トレンドの把握、脆弱性診断など)がグループ内部の防衛にも適用されている 11

競合ベンチマーク(技術・財務比較)

SOMPOホールディングス、東京海上ホールディングス、MS&ADインシュアランスグループホールディングスの国内3メガ損保は、それぞれ異なる技術戦略を採用しており、その違いは「データの種類」と「パートナーシップ戦略」に表れている。

4: 3メガ損保 技術・デジタル戦略比較ベンチマーク(2024-2025年時点)

比較項目

SOMPOホールディングス

東京海上ホールディングス

MS&ADインシュアランスグループ

技術戦略の核心 (Core Strategy)

リアルデータプラットフォーム (RDP)

グローバル・デジタル・シナジー

CSV×DX (共有価値の創造)

最重要パートナー

Palantir (データ基盤独占的提携), One Concern

特定の一社に依存せず、多角的な提携戦略

Google, 多数のInsurTechと連携 (MS&AD Ventures)

注力領域 (Focus Area)

介護 (Nursing Care), 防災, ヘルスケア

海外保険事業のデジタル化, サイバーリスク

リスクソリューション, 自然資本・生物多様性

R&D/デジタル投資規模

数百億円規模 (Palantir関連への集中投資)

年間数百億~1000億円規模 (IT予算全体)

年間数百億円規模 (システム刷新含む)

差別化要因 (Differentiator)

保険以外の「実業(介護)」を持つことによるリアルデータの独自性

圧倒的な海外収益基盤と、それを支えるグローバル統合経営基盤。

データ分析による「事故低減」や「地域課題解決」へのコミットメント。

知財トレンド

ビジネスモデル特許(介護・ヘルスケア連携)に強み。

海外特許出願も積極的。

交通安全、自然災害リスク評価に関連する特許。

詳細解説:

  • SOMPO:
    「介護」という巨大な実業を持っている点が他2社との決定的な違いである。東京海上やMS&ADもヘルスケア領域には取り組んでいるが、自社で数万人規模の入居者を抱え、日々のバイタルデータやケア記録を直接取得できる環境にあるのはSOMPOのみである。この「リアルデータ」とPalantirの解析力を組み合わせたエコシステムが、SOMPOの最大の武器であり、他社が容易に模倣できない参入障壁となっている。
  • 東京海上:
    グローバル展開において先行しており、海外グループ会社間のベストプラクティス共有や、大規模なIT統合に強みを持つ。技術戦略としては、特定のプラットフォームに依存するよりも、各国の市場特性に合わせた最適なソリューションを採用する傾向があり、柔軟性が高い。サイバー保険や特殊リスクにおけるグローバルな知見が強みである。
  • MS&AD:
    シリコンバレーのCVCMS&AD Ventures)を通じたスタートアップ投資が活発で、多数のインシュアテック企業と緩やかな連合を形成している。Googleとの提携など、テックジャイアントとの連携も進めている。CSVCreating Shared Value)を掲げ、社会課題解決型のソリューション開発に注力しており、自然資本や生物多様性といった新たなリスク領域での取り組みも目立つ。

公式ロードマップと未確認情報

技術・サステナビリティロードマップ(2024-2030

SOMPOホールディングスが公表している中期経営計画および長期ビジョンに基づき、今後の技術ロードマップを整理する。

  • 2024-2026年度(現中期経営計画期間):
    • Palantir Foundryの全社展開: 損保ジャパン、SOMPOケアに加え、海外保険事業(Sompo International)への展開を加速し、グローバルでのデータ統合を進める。
    • 介護RDPの確立と外販: 介護データの標準化を進め、介護業務支援システムやデータ解析ソリューションの外販ビジネスを収益化する。
    • 生成AIの実装: 社内業務効率化(検索、要約、翻訳)から、顧客対応(コールセンター、事故対応チャットボット)への適用を拡大し、CX(顧客体験)を向上させる。
  • 2027-2030年度(長期ビジョン実現フェーズ):
    • 「テーマパーク」の完成: 保険、介護、ヘルスケア、防災がデータでシームレスにつながり、顧客のライフステージ全体をサポートする統合プラットフォームを確立する。
    • データドリブンな予防型保険への転換: 事故が起きてから支払う保険から、事故を防ぐ・被害を最小化するサービス(プリベンション)への完全移行を目指す。リアルタイムデータに基づく動的なリスク評価と保険料設定が一般的になる。

未確認情報(Missing Information)と今後の調査課題

本調査において、以下の事項については具体的なファクトがIR資料や公開情報から十分に確認できなかったため、継続的なモニタリングが必要である。

  1. SOMPO Light Vortexの具体的収益貢献:
    デジタル事業の「売上」や「利益」がセグメント情報として独立開示されておらず、その他事業に含まれているため、単体での採算性や成長率が不明確である。
  2. One Concernとの提携の現在地:
    2021年の大型出資以降、具体的なシステム導入実績や新たな契約更新に関するプレスリリースが限定的である。AI予測モデルの精度や自治体への普及状況について、最新の情報を確認する必要がある。
  3. 海外特許の詳細な活用状況:
    出願数は確認できるが、実際に海外の保険商品やサービスにどの程度ライセンス・実装されているか、あるいは他社への牽制として機能しているかの具体的な事例が少ない。
  4. AI倫理ガイドラインの全文:
    基本方針の存在は確認できるが、具体的な運用基準(ブラックボックス化するAIの説明責任をどう果たすか、バイアス対策の技術的詳細など)の詳細ドキュメントは非公開である可能性がある。

 

引用文献

  1. Sompo Holdings - Integrated Annual Report 2025, 1月 18, 2026にアクセス、 https://www.sompo-hd.com/-/media/hd/en/files/doc/pdf/annualreports/2025/annualreport2025_1.pdf?la=en
  2. Palantir and SOMPO Expand Partnership in Multi-Year Agreement, 1月 18, 2026にアクセス、 https://investors.palantir.com/news-details/2025/Palantir-and-SOMPO-Expand-Partnership-in-Multi-Year-Agreement/
  3. Overview of business strategy in the Mid-Term Management Plan | Sompo Holdings, 1月 18, 2026にアクセス、 https://www.sompo-hd.com/en/ir/data/annual/online2025/business/wellbeing/nursingcare/strategy/
  4. Overview of business strategy in the Mid-Term Management Plan | Sompo Holdings, 1月 18, 2026にアクセス、 https://www.sompo-hd.com/en/ir/data/annual/online2025/business/pandc/japan/strategy/?device=pc
  5. Focusing on the “present” of all people involved in caregiving, we will create a better “future” of caregiving. ー Future Care Lab in Japan × BRV - SustainabilityTRYT Group(TRYT Inc.), 1 18, 2026にアクセス、 https://tryt-group.co.jp/en/sustainability/news/focusing-on-the-present-of-all-people-involved-in-caregiving-we-will-create-a-better-future-of-caregiving-%E3%83%BC-future-care-lab-in-japan-x-brv/
  6. Nursing Care & Seniors Business | Sompo Holdings, 1月 18, 2026にアクセス、 https://www2.sompo-hd.com/en/ir/data/annual/online2022/senior/
  7. Nursing Care & Seniors Business | Sompo Holdings, 1月 18, 2026にアクセス、 https://www.sompo-hd.com/en/ir/data/annual/online2021/senior/?device=pc
  8. July | 2023 | Telehealth and Telecare Aware, 1月 18, 2026にアクセス、 https://telecareaware.com/2023/07/
  9. Offering Insurance for Agricultural Sector and Initiatives for Climate Change Adaptation, 1月 18, 2026にアクセス、 https://www.sompo-hd.com/en/csr/action/community/content4/?device=pc
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  11. SOMPO Climate Action | Sompo Holdings, 1月 18, 2026にアクセス、 https://www.sompo-hd.com/en/csr/materiality/topic1/
  12. Products and Services for a Safe and Secure Mobility Society | Sompo Holdings, 1月 18, 2026にアクセス、 https://www.sompo-hd.com/en/csr/action/customer/content1/?device=pc
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  14. US10832327B1 - Methods of providing insurance savings based upon telematics and driving behavior identification - Google Patents, 1月 18, 2026にアクセス、 https://patents.google.com/patent/US10832327B1/en
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  18. MS&AD Insurance Group Holdings 1st Information Meeting of FY2022 (Held on May 25, 2022) Q&A Session Summary, 1月 18, 2026にアクセス、 https://www.ms-ad-hd.com/en/ir/ir_event/event/event2022/main/01111117/teaserItems1/00/linkList/02/link/220525_IM_qa_2022.pdf
  19. Overview of the New Mid-Term Management Plan (FY2024-2026), 1月 18, 2026にアクセス、 https://www2.sompo-hd.com/en/ir/data/annual/online2024/new-midterm_overview.pdf
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  25. Realizing a healthier society through connected healthcare | Stories by the Sompo Group, 1月 18, 2026にアクセス、 https://stories.sompo-hd.com/en/business-innovation/sompo-light-vortex_tytocare/
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  27. Intellectual capital | Sompo Holdings, 1月 18, 2026にアクセス、 https://www.sompo-hd.com/en/ir/data/annual/online2021/intellectual/
  28. One Concern - 2025 Company Profile, Team, Funding & Competitors - Tracxn, 1月 18, 2026にアクセス、 https://tracxn.com/d/companies/one-concern/__unS7XhX6GYSz6pFrR61mowREvDeBpG5cnUao7eJlpGw
  29. 2025 | Sompo Holdings, 1月 18, 2026にアクセス、 https://www.sompo-hd.com/en/ir/news/2025/
  30. SOMPO Light Vortex Inc. – Acquisition of Nousouken Corporation via TOB Work, 1月 18, 2026にアクセス、 https://www.nishimura.com/en/experience/work/118241
  31. Climate Change 2023 - SOMPOホールディングス, 1 18, 2026にアクセス、 https://www.sompo-hd.com/-/media/hd/files/csr/materiality/topic2/CDP%20Climate%20Change%202023.pdf?la=en
  32. Compliance System | Sompo Holdings, 1月 18, 2026にアクセス、 https://www.sompo-hd.com/en/company/compliance/approach/
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  34. Palantir Expands Japan Presence with SOMPO Deal - Precedence Research, 1月 18, 2026にアクセス、 https://www.precedenceresearch.com/news/palantir-sompo-japan-expansion
  35. Climate Action | Sompo Holdings, 1月 18, 2026にアクセス、 https://www2.sompo-hd.com/en/ir/data/annual/online2023/climate/
  36. Tokio Marine Holdings Integrated Annual Report 2025, 1月 18, 2026にアクセス、 https://www.tokiomarinehd.com/en/ir/download/o1ckc9000001zive-att/Part1_E.pdf

 

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