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資生堂の知財戦略:技術経営と知的財産戦略に関する包括的ファクトブック(2025年版)

3行まとめ

売上高比率3.0%のR&D投資と「機能的価値」への転換

年間約270億円規模の投資を聖域化し、「Second Skin(人工皮膚)」や「Sun Dual Care」など、感性だけでなく科学的エビデンスに基づく高付加価値技術の実装へシフトしている。

特許ポートフォリオの選択と集中によるグローバル防衛

スキンケアなどの重点領域への特許出願比率を94%に高め、海外売上比率に対応した海外出願比率72%を維持することで、国際市場での競争優位と権利網を確立している。

デジタルとバイオの融合による高収益モデルの構築

統合ID「Beauty Key」やDNA検査等のデータ活用でLTV(顧客生涯価値)を最大化し、2025年以降のコア営業利益率15%達成に向けた構造改革を推進している。

この記事の内容

エグゼクティブサマリ

 

1. 知財・技術戦略が財務(売上・利益率)に与えている構造的インパクト

 

資生堂の技術経営戦略は、企業価値の根幹をなす「ブランドエクイティ」の強化と、構造改革を通じた「収益性の抜本的改善」という二つの目的を同時に達成するために設計されている。財務的観点から分析すると、過去5年間のR&D投資は売上高比率で2.5%から3.0%の範囲(年間約260億〜270億円規模)で推移しており、これは短期的な市場変動に左右されない「聖域」として経営陣により保護されていることが確認できる 1。特筆すべきは、この投資が従来の「感性価値(テクスチャーや香り)」の追求に加え、皮膚科学に基づく「機能的価値(効能効果)」の実証へとシフトしている点である。具体的には、「Second Skin(人工皮膚)」技術や「Sun Dual Care(光変換)」技術といった、従来の化粧品の枠組みを超える物理的・光学的アプローチの実装が、高単価・高付加価値製品ライン(SHISEIDO ビオパフォーマンスシリーズ等)の展開を可能にし、これらはコア営業利益率の向上(2025年以降の目標値15%への寄与)に向けた重要なドライバーとして機能している 2。さらに、デジタルトランスフォーメーション(DX)への投資は、単なる業務効率化にとどまらず、マーケティングROIの向上や在庫回転率の最適化(DSIの短縮)に直結しており、グローバルなコスト削減効果(2026年に250億円の利益創出効果見込み)を支える技術的基盤となっている 5。このように、資生堂の技術戦略は、トップライン(売上)の質的向上とボトムライン(利益)の構造的改善の両面において、財務パフォーマンスと密接に連動した「経営資源」として運用されている。

 

2. 注力している技術領域(自律化、電動化、デジタルサービス)の進捗と深化

 

現在、資生堂が最もリソースを集中させている技術領域は、「スキンビューティーの革新(Skin Beauty Innovation)」と「データ駆動型パーソナライゼーション(Data-Driven Personalization)」の融合領域である。スキンビューティー領域では、30年以上にわたるハーバード大学医学大学院皮膚科学研究所(CBRC)との共同研究を基盤に、皮膚内部の微細構造(毛細血管、神経、リンパ管)を可視化・制御する「Lifeblood Research™」を深化させている 6。特に、東レリサーチセンターと共同開発した「NanoSIMS(ナノシムス)」を用いた成分浸透可視化技術は、細胞内小器官レベルでの成分挙動の解析を可能にし、製品の効能実証における科学的エビデンスレベルを飛躍的に向上させた 9。一方、デジタルサービス領域においては、2022年にローンチした統合メンバーシップサービス「Beauty Key」が中核となり、顧客のDNA情報や肌測定データに基づくパーソナライズされた提案(Beauty DNA Program)を実装し、製品販売(モノ)から体験価値(コト)へのシフトを加速させている 10。製造・サプライチェーン領域では、プロジェクト「FOCUS」を通じてグローバルな基幹システム(SAP S/4HANA等)の統合を進めており、2025年までに全ての工場・R&D拠点への展開を完了させ、需要予測の精緻化と生産効率の最適化を図る計画が進行中である 12

 

3. 特許ポートフォリオの規模と質的転換:防衛から攻勢へ

 

資生堂の特許戦略は、単なる出願数の拡大から、事業貢献度の高い「戦略領域」への集中へと質的転換を図っている。2024年の統合報告書および関連データによれば、重点領域(スキンケア、サステナビリティ、美容機器等)における特許出願比率は94%に達しており、海外売上比率の高まり(70%超)に対応して、海外特許出願比率も72%という高水準を維持している 15。これは、グローバル市場における競争優位性の確保と、模倣品リスクに対する防衛網の構築を意図したものである。特許分類(CPC/IPC)の観点からは、従来の化学組成物(A61K)に加え、皮膚計測・診断アルゴリズムやデジタルデバイス(A61BG06Q)、さらには「Rare Diseases(希少疾患)」や「Health & Wellness」に関連する出願が増加傾向にある 16。この傾向は、資生堂が化粧品メーカーから「スキンウェルネス・カンパニー」へと事業ドメインを拡張し、医療に近い領域での権利化を進めていることを示唆している。また、IFSCC(国際化粧品技術者会)等の学術会議における受賞歴も多数保持しており、特に「メラノエイジング」や「たるみ」に関する基盤研究の知財化が顕著であり、アカデミアでの評価をマーケティング上の権威付け(Authority)として活用する知財ミックス戦略が展開されている 15

 

4. 競合他社に対する技術的優位性と残された課題

 

競合であるL'Oréal(ロレアル)が「Beauty Tech」を掲げ、AIAR(拡張現実)を用いたバーチャルメイク、家庭用調合デバイス(PersoHAPTA等)で先行し、10ペタバイトを超える圧倒的なデータ基盤を構築している中、資生堂は「日本発のサイエンス(Japanese Science)」と「感性(Kansei)」の融合を差別化要因として対抗している 17。特に、米Olivo Laboratoriesから取得した「Second Skin」技術(人工皮膚形成技術)は、物理的な皮膜による即時的な形状補正効果において他社に対する明確な技術的優位性を有しており、これを「ビオパフォーマンス」ブランドで製品化することに成功している 4。一方で、ロレアルが年間約13億ユーロ(約2,168億円規模)のR&D投資を行い、スタートアップ買収を加速させている規模感と比較すると、資生堂の投資規模(約270億円)は絶対額において約8分の1の規模にとどまる 20。このリソース差を埋めるため、資生堂は「オープンイノベーション」を加速させており、スタートアップとの共創プログラム「fibona」や、NTTとの触覚技術に関する共同研究など、外部リソースの活用に活路を見出している 21。課題としては、過去に投入したIoTスキンケアシステム「Optune」が2020年にサービス終了に至った経緯を踏まえ、ハードウェアとサブスクリプションを組み合わせたビジネスモデルの持続可能性と収益化の実証が、今後のデジタル戦略における重要なマイルストーンとなる 23

 

5. 今後のR&D投資計画と長期ロードマップ

 

中長期経営戦略「SHIFT 2025 and Beyond」において、資生堂はR&D投資を売上高比率3%の水準で継続することを明示しており、これはグローバル水準の競争力を維持するための必須ラインと位置付けられている 24。今後のロードマップとしては、2030年に向けて「Personal Beauty Wellness Company」への進化を掲げ、皮膚科学に「インナービューティー(血管、自律神経、腸内環境)」の知見を統合する方向性を示している 24。具体的には、2025年までにグローバルでのR&D拠点のデータ統合(FOCUSプロジェクトのR&D展開)を完了させ、開発リードタイムの短縮を図る計画である 14。また、サステナビリティ領域においては、2026年までのカーボンニュートラル達成および、容器包装のプラスチック循環技術への投資を強化しており、CHITOSE Groupとの提携による藻類(マイクロアルジェ)由来の新素材開発など、環境対応技術が今後の知財ポートフォリオの重要な柱となることが示唆されている 25。さらに、ダーマコスメ領域の強化として買収したDr. Dennis Gross Skincareの技術統合を進め、北米市場での収益基盤を盤石なものとする戦略が進行中である 26

 

戦略的背景とIR資料のアーカイブ

 

 

R&D投資の推移と経営資源配分の変遷(Quantitative Log

 

資生堂の過去5年間のR&D投資動向は、外部環境の激変(COVID-19パンデミック、インフレ、地政学的リスク)にもかかわらず、イノベーション創出に向けたコミットメントが一貫して維持されていることを示している。特に、売上高が変動する局面においても、対売上高比率で2.5%3.0%の水準を死守している点は、経営陣がR&Dをコストセンターではなく、将来のキャッシュフローを生み出すための「投資センター」として位置付けている証左である。

以下の表は、各年度の有価証券報告書およびIR資料に基づき、R&D投資額とその背景にある戦略的意図を整理したものである。

1:資生堂 R&D投資額および対売上高比率の推移と戦略的背景(2020-2024

 

会計年度 (Fiscal Year)

R&D投資額 (Millions of Yen)

対売上高比率 (% of Net Sales)

当該年度の主要な経営アクションとR&Dの焦点

2020

27,000

2.9%

危機下の投資維持: コロナ禍による売上急減(特にインバウンド消失)の中、DXプロジェクト「FOCUS」への投資を開始。米Drunk Elephantの買収統合プロセスと並行し、スキンビューティー領域への集中を鮮明化 1

2021

25,814

2.5%

事業ポートフォリオの再編: パーソナルケア事業(TSUBAKI, SENKA等)のCVCへの譲渡に伴い、R&D対象が高価格帯品にシフト。中期戦略「WIN 2023」の始動に伴い、デジタルトランスフォーメーションへの資源配分が増加 1

2022

26,678

2.5%

デジタル基盤の確立: 統合メンバーシップ「Beauty Key」のローンチ。マイクロバイオーム領域のGallinée(ガリネ)買収により、皮膚科学の新たなフロンティアを開拓 27

2023

27,200

2.7%

攻めのR&Dへの転換: 中期戦略「SHIFT 2025 and Beyond」開始。Dr. Dennis Gross Skincareの買収を発表し、ダーマコスメ領域での技術獲得を加速。R&D比率3%への回帰を目標に設定 2

2024 ()

Not Disclosed

目標 3.0%

構造改革の完遂と成長軌道:Action Plan 2025-2026」の下、グローバルHQでの早期退職制度などコスト削減を進める一方、R&D投資は「聖域」として3%目標を堅持。Lifeblood技術の深化と、サステナビリティ技術(MATSURIプロジェクト)への投資を実行 5

詳細解説:数値の背景にある戦略的意図

2020年から2022年にかけて観察されるR&D比率の微減(2.9%から2.5%へ)は、決して研究開発活動の縮小を意味するものではない。これは、低価格帯で大量生産型のパーソナルケア事業(シャンプーやボディソープ等)を外部へ切り出したことによる売上構造の変化(分母の質の変化)と、マーケティングおよびDX関連(FOCUSプロジェクト、Beauty Key開発)への一時的なリソースシフトが影響している。CFOメッセージにおいても、「ブランド育成・R&D費」はコスト削減(Cost Reduction)の対象ではなく、成長のための「戦略投資(Strategic Investment)」として明確に分類されており、特にデジタル領域への投資がSG&A(販売費及び一般管理費)の中で増加していることが確認できる 22023年以降は、再びR&D比率を3%に引き上げる方針を掲げており、特に「Skin Beauty」領域における基礎研究と、デジタルデバイス開発への配分を強化している。これは、競合他社(特にロレアル)との技術開発競争において、質的な差別化を図るための必須の投資水準であると経営陣は認識している。

 

経営陣の技術コミットメントとビジョン

 

経営層(CEOCSOCTO)の発言からは、技術を単なる製品機能としてではなく、ブランドエクイティ(資産)の根幹として位置付け、企業文化そのものを「サイエンス・ドリブン」に変革しようとする強い意志が読み取れる。

ブロック引用:CEOメッセージ(Integrated Report 2024

"Shiseido is dedicated to completing structural reforms through the 'Action Plan 2025-2026,' creating a resilient business model while staying true to our core values to achieve sustainable growth. Our mission, BEAUTY INNOVATIONS FOR A BETTER WORLD, drives us to enrich society and nurture the human spirit through the power of beauty." 32

ブロック引用:R&D戦略とSHIFT 2025IR Strategy

"Under SHIFT 2025 and Beyond, Shiseido will provide a personalized experience for each of our consumers and become the world's No. 1 in skin beauty. To that end, we will aggressively invest in our brands, innovations, and people to enhance our value creation." 33

分析:

藤原社長(CEO)および経営陣は、構造改革(Structural Reforms)と並行して「イノベーションへの積極投資(Aggressively invest in innovations)」を明言している。特に「World's No. 1 in skin beauty」という具体的かつ定量的な目標(No.1)を掲げている点は、全社戦略における技術部門の責任範囲を明確に規定しており、R&D部門には「市場シェアを獲得できる製品開発」への強い圧力がかかっていると推察される。また、「Action Plan 2025-2026」においては、グローバルでのコスト削減効果として2026年に250億円の利益創出を見込んでおり、この原資の一部がR&Dへ再投資される循環構造(virtuous cycle)の構築を目指している 5

 

知的財産・技術ポートフォリオの全貌:カタログ化された詳細分析

 

本セクションでは、資生堂が保有する中核技術を、そのメカニズム、開発経緯、およびビジネスへの貢献度の観点から詳細にカタログ化する。

 

(1) 重点技術領域のカタログ

 

資生堂は「スキンビューティー」を核とし、以下の3つの主要技術領域にリソースを集中させている。これらは単独の製品技術ではなく、複数のブランドを横断するプラットフォーム技術として展開されている。

 

A. Second Skin Technology(人工皮膚形成技術)

 

技術概要:

2018年に米国マサチューセッツ州のベンチャー企業Olivo Laboratoriesを買収して獲得した技術を基盤とする。ポリマーベースのクリームを肌に塗布することで、皮膚上に極薄の「第二の皮膚(人工皮膜)」を形成し、物理的にシワやたるみを補正・隠蔽する技術である 4

メカニズムと進化:

  • 基本原理:Second Skin」技術は、2つのステップで機能する。まず、ポリマーエマルジョンを肌に塗布し、その上から架橋剤(触媒)を重ねることで、肌上で即座に重合反応を起こし、柔軟かつ強靭な皮膜を形成する。この皮膜は酸素や二酸化炭素を透過させる高い生体親和性を持ちながら、皮膚の凹凸を物理的に平滑化し、かつ適度な収縮力によってたるんだ皮膚を引き上げる効果を持つ。
  • 技術的進化(2024-2025: 当初は「目の下のたるみ(Undereye bags)」の即時的な物理補正(メイクアップ効果)を主眼としていたが、最新の研究では「新しい基剤(New base agent)」を開発した。この新基剤を用いた製剤を2週間継続使用することで、単なる隠蔽効果だけでなく、実際の「たるみの体積(Volume of under-eye bags)」が改善されるという持続的なスキンケア効果(真皮層への物理的刺激によるリモデリング効果)が実証された 4。これは、メイクアップ製品からスキンケア製品へのカテゴリー拡張を意味する重要なブレイクスルーである。

ビジネス実装と製品展開:

  • SHISEIDO ビオパフォーマンス セカンドスキン: 本技術を搭載したフラッグシップ製品。高価格帯(約3万円前後)で展開され、美容医療(ヒアルロン酸注射等)に抵抗感を持つ層への代替ソリューションとしてポジショニングされている。
  • Skin Accessory (fibonaプロジェクト): オープンイノベーションプログラム「fibona」から生まれた新規事業として、この技術を応用した「Skin Accessory」プロジェクトが進行中である。Makuakeでのテスト販売などを通じて、従来の化粧品の枠を超えた「肌に貼るアクセサリー」としての可能性を探索している 35

 

B. Sun Dual Care™ Technology(光変換技術)

 

技術概要:

従来のサンスクリーンが紫外線を「遮断(Block)」することに主眼を置いていたのに対し、本技術は紫外線を遮断しつつ、その一部を肌に有益な「美容光(Beauty Light)」へと変換する革新的技術である。これは「太陽光と共生する」という新しいサンケアの概念を提示するものである 36

メカニズムと詳細:

  • スピルリナエナジーエッセンス: キーとなる成分は、藻類由来の「スピルリナエナジーエッセンス(Spirulina Energy Essence)」である。この成分は、肌にダメージを与える紫外線(UV)を吸収すると同時に、そのエネルギーを可視光線領域の特定の波長(具体的には、肌の真皮層に到達し、コラーゲン産生や細胞活性化を促すとされる緑色~赤色の光)に変換して再放出する特性を持つ 36
  • ヒアルロン酸との複合: 単なる光変換だけでなく、ヒアルロン酸を配合することで、紫外線による乾燥ダメージを防ぎながら潤いを保持する機能を併せ持つ。

ビジネス貢献:

  • 製品化: グローバルブランド「SHISEIDO」の主力サンケア製品「アーバン トリプル ビューティ サンケア(Urban Environment Oil-Free Sunscreen SPF 42など)」に搭載されている。
  • 市場優位性: 「日焼け止めは肌に負担がかかる、キシキシする」という消費者の従来のペインポイントを解消し、「塗ることで肌が美しくなる」という新たな価値提案を行うことで、コモディティ化しやすいサンケア市場において高単価・高付加価値ポジションを確立している 38

 

C. Lifeblood Research™ / The Lifeblood™(血管・血流研究)

 

技術概要:

「美の基盤は血流にある」という東洋医学的発想と、西洋の先端皮膚科学を融合させた資生堂独自の研究領域。毛細血管の健康状態が肌の弾力、色調、バリア機能に直結することを解明し、血流改善を通じて肌質を根本から高めるアプローチである 6

研究の深耕と可視化技術:

  • ImuGenerationRED Technology™: 独自の成分複合体により、肌の内部防御機能(免疫機能)と血流循環を同時に強化する技術。
  • NanoSIMSによる可視化: 東レリサーチセンターとの3年間にわたる共同研究により、超高解像度元素イメージング技術「NanoSIMS(ナノシムス)」を用いた皮膚分析技術を開発した。これにより、化粧品成分が角層を通過し、細胞核などの特定のオルガネラにどのように到達するかをナノメートルオーダーで可視化することに成功した 9。これは、従来「ブラックボックス」であった成分の浸透プロセスを科学的に証明するものであり、製品効能の信頼性を飛躍的に高めるものである。
  • 双生児研究: 同一遺伝子を持つ一卵性双生児を対象とした大規模な比較研究を実施。その結果、遺伝的要因以上に「後天的なライフスタイル(睡眠、食事、ストレス)」が毛細血管の状態に影響を与え、それが肌の老化(たるみ、シワ)に直結していることを解明した 39

ビジネス実装:

  • アルティミューン (ULTIMUNE): 資生堂の象徴的製品である美容液「アルティミューン」のリニューアルにおいて、この「The Lifeblood™」コンセプトと技術が全面採用されている。世界中で数秒に1本売れるとされるこのベストセラー製品の競争力は、この継続的な基礎研究のアップデートによって支えられている 40

 

(2) 特許・商標データ分析:量から質への戦略転換

 

資生堂の知財戦略は、特許の「数」を追うフェーズから、事業戦略と完全に同期した「質」と「領域」を重視するフェーズへと移行している。

2:資生堂 知的財産・特許指標と戦略的含意(2024年報告ベース)

 

指標 (Metric)

実績値 (Value)

目標/ベンチマーク

データの戦略的解釈と含意

重点領域特許出願比率

94%

50%以上

徹底した選択と集中: スキンケア、サステナビリティ(環境技術)、美容機器などの「勝てる領域」へのリソース集中度が極めて高い。非戦略領域(コモディティ化したメイクアップ技術等)への出願を抑制し、維持管理コストを最適化している 15

海外特許出願比率

72%

70%以上

グローバル市場との同期: 資生堂の海外売上比率(約70%)とほぼ一致する比率で海外出願を行っている。特に中国・北米・欧州における権利網構築を重視し、市場拡大に伴う知財リスクを先回りしてヘッジしている 15

主要特許出願先

JP (約40%), CN (20%), US (5%), WIPO

-

中国市場の重視: 日本(JP)に次いで中国(CN)での出願・登録比率が高い(約20%)。これは中国市場における模倣品対策および現地メーカー(Proya等)の台頭に対する防衛策としての意味合いが強い 16

主要特許テーマ

Rare Diseases, Health & Wellness, Meat & Seafood Alternatives

-

ドメインの拡張: 従来の「Cosmetics & Toiletries」に加え、「Rare Diseases(希少疾患)」や「Health & Wellness」といった分類での出願が増加している。これは、皮膚科学の知見を医療・ヘルスケア領域へ応用しようとする長期的意図を示唆している 16

特許活動トレンド

2024年Q1 前四半期比 +78%

-

活動の加速: 2024年に入り特許出願数が急増しており、特に上記の重点領域における技術開発が佳境に入っていることを示している 16

 

(3) サービスビジネスとの連動:デジタルとフィジカルの融合

 

資生堂は「モノ(化粧品)」の販売に加え、「コト(診断・体験)」を通じたLTV(顧客生涯価値)最大化を図るため、デジタル技術を活用したサービスビジネスモデルを構築している。

 

Beauty Key(統合メンバーシップサービス)

 

サービス概要:

2022年9月にローンチされたスマートフォンアプリ。これまでブランドごと(SHISEIDO, Clé de Peau Beauté, ELIXIR等)、チャネルごと(百貨店、ドラッグストア、EC)に分断されていた顧客IDと購買データを一元化し、個々の顧客に最適化された美容情報を提供するプラットフォームである 10

技術的特徴:

  • Beauty DNA Program: 唾液採取によるDNA検査キットと連動。27項目の遺伝的傾向(シワのできやすさ、シミのリスク、ビタミンの代謝能力など)を解析し、AIアルゴリズムを用いて、その人の遺伝的特性に合致したケア方法や製品を推奨する。価格は約12,000円程度で提供されており、検査結果に基づくパーソナライズされたアドバイスにより、顧客の納得感を高め、高機能製品へのアップセルを促進する 11
  • データ活用: 蓄積された購買データ、肌データ、DNAデータは、マーケティングオートメーションに活用されるだけでなく、新製品開発(R&D)へのフィードバックループとしても機能している。

 

Skin Visualizer(非接触肌測定機)

 

デバイス概要:

店頭に設置される、メイクを落とさずに肌状態を測定できる非接触型デバイス。

技術的特徴:

  • Ultimate Triangle (アルティメット・トライアングル): 肌の内部における「美のめぐり(Beauty Circulation)」を可視化する独自アルゴリズムを搭載。「放射線(Radiance)」「なめらかさ(Smoothness)」「ハリ(Resilience)」の3要素を三角形のグラフで数値化し、総合スコアを算出する 42
  • 非接触測定技術: 特殊な光学的測定技術により、肌に直接触れることなく、またメイクアップの上からでも真皮層の状態を推定することを可能にしている。これは、コロナ禍における衛生意識の高まりにも合致し、店頭でのカウンセリング体験を革新した。

 

Beauty AR Navigation(AR美容法ナビゲーション)

 

アプリ概要:

スマートフォンやタブレット上で、ユーザーの顔や手の動きをAIが認識し、正しいスキンケアの手順(手の動かし方、力加減、速度)をリアルタイムでガイドするアプリケーション。

技術的特徴:

  • 動作認識AI: 独自の感性科学とAIによるモーションキャプチャ・認識技術を組み合わせている。ユーザーの実際の動きと、プロの美容部員(ビューティーコンサルタント)の理想的な動きを比較し、定量的に評価・採点する機能を有する 44。これにより、自宅にいながらプロレベルのケア技術を習得させることを目指している。

 

オープンイノベーションとエコシステム

 

資生堂は自前主義(NIH: Not Invented Here)を脱却し、外部技術を積極的に取り込む「オープンイノベーション」戦略を加速させている。

 

提携・M&Aリスト:戦略的意図の解読

 

3:主要なM&A・提携案件とその戦略的狙い(2020-2024

 

対象企業/パートナー

形態

時期

詳細および戦略的狙い

Dr. Dennis Gross Skincare

買収 (M&A)

2023年12

ダーマコスメ領域の獲得: 米国の皮膚科医デニス・グロス博士が設立したプレステージブランド。主力製品「Alpha Beta Daily Peels」などのケミカルピーリング技術を獲得。北米市場における収益性向上と、科学的根拠に基づく「クリニカルスキンケア」ポートフォリオの強化が狙い 26

Gallinée (ガリネ)

買収 (M&A)

2022年9

マイクロバイオーム(菌叢)への布石: 皮膚常在菌(マイクロバイオーム)に特化したスキンケアブランド。創業者のMarie Drago博士をチーフ・クリエイティブ・オフィサーとして迎え入れ、資生堂の免疫研究とのシナジー創出と、「菌活」トレンドへの対応を図る 30

CHITOSE Group

出資・提携

2023年7

サステナブル原料開発: 藻類(マイクロアルジェ)培養技術を持つバイオベンチャー。同社が主導するプロジェクト「MATSURI」へ10億円を出資。藻類由来の化粧品原料や容器素材の開発を通じ、環境負荷低減と循環型ビジネスモデルの構築を目指す 25

NTT

共同研究

2024年9

五感通信技術: 「遠隔での触覚体験」技術の共同開発。視覚・聴覚を通じて脳に錯覚を起こさせ、化粧品のテクスチャー(触り心地)を疑似体験させる技術(Cross-modal perception)。ECサイト上での「試用体験」の欠如を補い、デジタル購買体験を革新する狙い 21

CBRC (Cutaneous Biology Research Center)

提携 (長期)

1989年〜継続

基礎研究の総本山: ハーバード大学医学大学院およびマサチューセッツ総合病院との30年以上にわたる共同研究拠点。皮膚幹細胞、光老化、神経科学などの基礎研究における世界的な知見獲得の源泉であり、資生堂の科学的権威(Authority)を裏付ける最重要パートナーシップ 8

 

fibona (フィボナ): 共創のハブ

 

横浜みなとみらいの「S/PARK(資生堂グローバルイノベーションセンター)」を拠点としたオープンイノベーションプログラム。

  • 活動内容: スタートアップ企業との共創(Co-creation with Startups)、生活者との共創(Co-creation with Consumers)などを推進。
  • 実績:no new folk studio(スマートフットウェア)」や「YUKASHIKADO(栄養検査)」といった異業種スタートアップとの連携を実施。「Medical Beauty」や「Beauty Wellness」をテーマに掲げ、化粧品の枠を超えたソリューション開発を行っている 22

 

プロジェクトの生存確認と撤退の学習:OptuneWASO

 

技術経営においては、成功事例だけでなく、撤退・中止したプロジェクトからの学習も重要な資産となる。

 

1. Optune(オプチューン)のサービス終了

 

プロジェクト概要:

2018年にベータ版、20197月に本格ローンチされたIoTスキンケアシステム。専用アプリで肌を測定し、その日の肌状態や天候に合わせて、専用マシン(ディスペンサー)が最適な美容液と乳液の配合を抽出するサブスクリプションサービス(月額1万円)であった 23

現状:

2020年6月にサービス終了。 わずか1年強での撤退となった 23

分析と学習:

早すぎた撤退の要因としては、専用ハードウェアの普及障壁(場所を取る、メンテナンスの手間)、月額1万円という価格設定のハードル、そしてコロナ禍によるサプライチェーンや消費行動の変化が考えられる。しかし、ここで培われた「肌測定アルゴリズム」や「パーソナライゼーションのロジック」は、現在の「Beauty Key」や「Skin Visualizer」といったソフトウェアベースのサービスに継承・活用されており、形を変えて生き続けている。ハードウェアへの固執を捨て、ソフトウェアとデータによる価値提供へシフトした転換点と言える。

 

2. WASO(ワソウ)の国内撤退

 

プロジェクト概要:

若年層(Z世代)をターゲットとしたスキンケアブランド。素材の良さを生かした「和食」コンセプトとサステナビリティを前面に打ち出していた。

現状:

2020年末をもって日本国内の店舗・ECでの販売を終了。 ただし、グローバル市場(欧州、米国、アジアの一部)では販売を継続しており、ブランド自体が消滅したわけではない 52

分析:

国内市場におけるターゲット層(若年層)の購買行動や競合環境(韓国コスメやプチプラブランドの台頭)とのミスマッチが要因と推測される。一方で、グローバルでは「Clean Beauty」や「Sustainability」への関心が高い地域で一定の支持を得ており、地域ごとのポートフォリオ最適化の一環と見ることができる。

 

リスク管理とガバナンス(IP Governance

 

 

サイバーセキュリティとデータプライバシー

 

デジタル化の進展に伴い、顧客データ(特に顔画像、DNA情報、肌データといったセンシティブな個人情報)の保護は経営の最優先事項となっている。

  • 体制:Shiseido Group Information Security Policy」を策定し、グローバルCISO(最高情報セキュリティ責任者)の下、リージョナルCISOを配置する体制を敷いている。
  • 評価: 外部評価機関BitSightによるセキュリティ格付けでは、20256月時点で「740点(Advancedレベル)」を獲得しており、これは業界平均を上回る高水準である 55ISO 27001NIST Cybersecurity Frameworkを参照した堅牢な管理体制を構築している 56

 

知的財産権の保護と係争状況

 

  • 係争: 現時点のリサーチ(2024年〜2025年の公開情報)において、資生堂の経営に重大な影響を与えるような、進行中の大規模な知財侵害訴訟や係争案件は確認されていない(No Major Litigation Found)。
  • 防衛: 研究開発(R&D)とマーケティングの初期段階から知財部門が関与する「IPランドスケープ」活動を徹底し、他社権利の侵害防止(FTO調査)を行っている。また、模倣品対策として、真正品判定技術の導入や、中国市場におけるEコマースプラットフォームとの連携による削除要請などを積極的に行っている 2

 

競合ベンチマーク:技術・戦略の比較分析

 

4:主要グローバル・ビューティー企業のR&D・技術戦略比較(直近決算年度ベース)

 

項目

資生堂 (Shiseido)

L'Oréal (ロレアル)

花王 (Kao)

ポーラ・オルビス (Pola Orbis)

R&D投資額

272億円 (2023) 2

13.55億ユーロ (2,168億円) (2024) 20

620億円 (2024) 58

110億円 (2024) 59

R&D対売上比率

2.7% (目標3.0%)

3.1%

3.8%

1.5%〜2.0%程度

技術戦略の核

Skin Beauty & Bio-Science

 

血管・免疫・神経系へのアプローチ(Lifeblood)。日本発の緻密な皮膚科学とSecond Skin等の物理的補正技術。

Beauty Tech & Data

 

圧倒的規模の「Beauty Tech」。10PBのデータ基盤と14,500TBの処理能力。AI/ARデバイス(HAPTA, Perso)の量産化 18

Kirei Lifestyle Plan

 

ESG視点での界面活性剤技術、ファインファイバー(人工皮膚)技術。ヘルスケア(皮脂RNAモニタリング)への展開。

Vision 2029 / Well-being

 

シワ改善(ニールワン)等の特定有効成分開発と、美白領域での独自性。個肌対応(APEX)の進化 61

デジタル戦略

Beauty Key

 

統合IDによる顧客LTV最大化。肌診断デバイス(Skin Visualizer)の店頭展開とDNA検査。

Virtual Try-on & Acquisition

 

ModiFace買収によるAR技術の内製化。スタートアップ買収による技術の垂直統合。

モニタリング技術

 

ヘルスケアに近い生体指標計測技術をコンシューマー向けに展開。

OMO

 

ECと店舗の融合。アプリを通じた肌分析とカウンセリングのデジタル化。

分析:競合優位性と課題

  • 対ロレアル: 投資規模では約8倍の圧倒的な開きがある。ロレアルが「テクノロジー(AI/デバイス/データ)」を前面に押し出し、ModiFace等の買収でデジタル技術を内製化しているのに対し、資生堂は「バイオロジー(生命科学)」と「日本的感性」の融合、そして特定の高付加価値技術(Second Skin, Sun Dual Care)によるニッチトップ戦略をとっている。正面からの消耗戦を避け、プレステージスキンケアという土俵で質的勝負を挑む構図である。
  • 対花王: 花王も「ファインファイバー」という類似の人工皮膚技術を持つが、花王はこれを家庭用品や医療用途へ広げる傾向がある。対して資生堂は、あくまで「美容・補正」というコスメティックな文脈での高付加価値化(ビオパフォーマンスブランド)に特化しており、ブランド力を用いた高価格帯でのマネタイズにおいて一日の長がある。
  • 対ポーラ・オルビス: 国内の技術志向ライバルとして、シワ改善などの特定機能成分で競合するが、資生堂はグローバル展開の規模と、デジタルプラットフォーム(Beauty Key)の包括性においてリードしている。

 

公式ロードマップと未確認情報

 

 

サステナビリティ・技術ロードマップ(時系列)

 

  • 2024: グローバルでのデータ・プロセス・システムの標準化(FOCUSプロジェクト)のフェーズ1完了。主要拠点でのSAP稼働 14
  • 2025:
    • 全ての工場・R&D拠点へのFOCUSシステム展開完了。生産・研究データのグローバル一元化による開発スピード向上 14
    • Action Plan 2025-2026」の完遂。構造改革による固定費削減効果の最大化 32
    • サステナブルな容器包装への切り替え(プラスチック製容器包装の100%サステナブル化目標)の進捗開示 15
  • 2026: カーボンニュートラル(全拠点)の達成目標。MATSURIプロジェクト等の成果による環境負荷低減技術の実装 2
  • 2030:
    • Personal Beauty Wellness Company」としての確立。
    • コア営業利益率15%の達成。スキンビューティー領域での世界1シェア獲得 62

 

調査上の未確認事項(Not Disclosed

 

  • 2024年度の確定R&D投資額: 調査時点において、2024年度通期の最終的な確定数値が記載された「有価証券報告書」本体は未発行(または速報値)であり、確定値としての記載は見当たらない。
  • Second Skin技術の具体的売上貢献: 技術搭載製品(ビオパフォーマンス セカンドスキン)単体の売上高や利益率はセグメント情報に含まれており、製品単位での開示はない。
  • Optune後継機の具体的発売日: 初代Optuneのサービス終了後、後継となる具体的なIoTディスペンサーの発売日はロードマップ上で明示されておらず、ハードウェア開発の優先順位が下がっている可能性がある。

 

引用文献

  1. Shiseido Company, Limited (4911.T) Stock Price, Market Cap, Segmented Revenue & Earnings - Datainsightsmarket.com, 11月 25, 2025にアクセス、 https://www.datainsightsmarket.com/companies/4911.T
  2. Annual Securities Report | Shiseido, 11月 25, 2025にアクセス、 https://corp.shiseido.com/en/ir/library/financial_statements/pdf/2024/annual_securities_report.pdf
  3. Shiseido Launches Medium-Term Strategy “SHIFT 2025 and Beyond” | NEWS RELEASE, 11月 25, 2025にアクセス、 https://corp.shiseido.com/en/news/detail.html?n=00000000003560
  4. Shiseido has developed a new base agent that improves the appearance of under-eye bags using its evolved 'Second Skin' technology. - Moomoo, 11月 25, 2025にアクセス、 https://www.moomoo.com/news/post/60358521/shiseido-has-developed-a-new-base-agent-that-improves-the
  5. 2025 Q3 Results (January–September) and 2025 Outlook - Shiseido, 11月 25, 2025にアクセス、 https://corp.shiseido.com/en/ir/pdf/ir20251110_225.pdf
  6. Results of “Relationship Between Blood Flow and Skin Beauty” International Survey, 11月 25, 2025にアクセス、 https://international.shiseido.co.jp/static/lbr_en-contents-002.html
  7. Lifeblood Research™ Lab - Shiseido, 11月 25, 2025にアクセス、 https://international.shiseido.co.jp/lbr_en.html
  8. Shiseido Signs Alliance Agreement with Prominent U.S. Dermatology Lab | NEWS RELEASE, 11月 25, 2025にアクセス、 https://corp.shiseido.com/en/news/detail.html?n=00000000000011
  9. Shiseido enhances functionality and safety of cosmetic products by visualizing penetration and distribution of active ingredient, 11月 25, 2025にアクセス、 https://corp.shiseido.com/en/newsimg/3768_i8h75_en.pdf
  10. Shiseido Beauty Key Wins Awards at Red Dot Design Award 2023 | NEWS RELEASE, 11月 25, 2025にアクセス、 https://corp.shiseido.com/en/news/detail.html?n=00000000003709
  11. The Fusion of 150 Years of Passion with the Latest Technology: SHISEIDO's DNA Testing Service, 11月 25, 2025にアクセス、 https://fashiontechnews.zozo.com/en/beauty/beauty_dna_program
  12. Digital Transformation | Integrated Report 2020 | Shiseido Company, 11月 25, 2025にアクセス、 https://corp.shiseido.com/report/en/2020/strategy/formation/?tab=2
  13. Accelerating Digital Transformation | Integrated Report 2021 | Shiseido Company, 11月 25, 2025にアクセス、 https://corp.shiseido.com/report/en/2021/strategy/progress/dx/
  14. SHIFT 2025 and Beyond | Integrated Report 2022 | Shiseido Company, 11月 25, 2025にアクセス、 https://corp.shiseido.com/report/en/2022/strategy/management_plan/
  15. Message from the CM&IO | Integrated Report 2024 | Shiseido Company, 11月 25, 2025にアクセス、 https://corp.shiseido.com/report/en/2024/message/cmio/
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  18. Strategy L'Oréal, 11月 25, 2025にアクセス、 https://www.loreal-finance.com/en/annual-report-2024/strategy/
  19. “Second Skin” Technology | Research Areas | INNOVATION | Shiseido Company, 11月 25, 2025にアクセス、 https://corp.shiseido.com/en/rd/development/secondskin.html
  20. R&D Expenses For L'Oreal SA (LOR) - Finbox, 11月 25, 2025にアクセス、 https://finbox.com/DB:LOR/explorer/rd_exp/
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【本レポートについて】

本レポートは、公開情報をAI技術を活用して体系的に分析したものです。

情報の性質

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  • 2025年11月時点の情報に基づきます
  • 企業の非公開戦略や内部情報は含まれません
  • 分析の正確性を期していますが、完全性は保証いたしかねます

ご利用にあたって
本レポートは知財動向把握の参考資料としてご活用ください。 重要なビジネス判断の際は、最新の一次情報の確認および専門家へのご相談を推奨します。

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