「発明塾」塾長の楠浦です。
今回は、2025年12月7日(日)に有志で開催いたしました「発明塾交流会」のご報告です。
発明塾交流会とは、平たく言えば、企業内発明塾のOBOG会ですね。
オペレーションの都合で、少人数制で開催しています。
(幹事は、弊社の畑田が担当しております)
当日僕がお話したことの一部を、振り返りもかねて紹介しておきます。
発明塾での指導内容のサマリーにもなっていると思います。
この記事の内容
これは、発明塾でも多くの時間を割いて一緒に作業をする内容ですね。
そもそも、何のために解像度を高める必要があるのか。
僕は、以下の二つの理由があると考えています。
① 自身で確信が持てるまで検証するため
② 他者が動きたくなるようにするため
まずは①ですね。確信犯の話です。
そもそも、解像度が低いと妥当性が証明できません。
命題が大きすぎるからです。
だから、自分が検証する上で、解像度を高めていくわけですね。
解像度が低いままの人は、そもそも、自身での検証が足りてないのだろうと、僕は考えています。
そんな方に、経営者や上司が仕事を任せるはずがありませんよね(笑)。
企画や提案について、賛同も許可も得られない、ということです。
②については、「相手が動きたくなる」のが理想的です。
最低ラインは、「明日(の8時)から自分が何をすればいいか明確にイメージできる」ことです(笑)。
多くの人は、自分が次に何の「作業」をすればよいか、明確に指示してあげないと動きません。
ただ、一つ厄介なことは、やる気のある方は「人に指示されるのは嫌がる」ということです(笑)。
なので、「自然に、自分が今から何をすればよいかについて、アイデアがわいてきて、やりたくなる」レベルの解像度にするのが理想的です。
経営者は忙しいので、「ここまで具体的なら周りも動きそうだな、自ら指示する必要もないな」と思えば、「任せる」になります。
許可したのはいいけど動かない、そもそもなんであんな企画を通したんだ、となると、非常にめんどくさいからです(笑)。
自分が動かなくて、結果が出そうな企画(人)に、投資をするわけです。
当たり前です。
昨日も、一名の方が「今から何したらいいかわかりました、やってみたいことが思い浮かんできました!」とおっしゃっていました。
はい、そういうことです。
そういうことを、周りに対してやっていけばよいのです。
何も難しいことはありません、目の前でやってみせましたので、わかりましたよね(笑)。
自然な日常会話の中で、できてしまうことです。
スジが悪い(ように思える)アイデアや企画、研究開発テーマや製品開発テーマが、なぜかズルズルと生き残ってしまう。
理由について、各自の経験を踏まえた、いろいろなお話が出ました。
それはここには書けませんので、僕の話を書いておきます。
理由は一つではないのですが、いずれにせよやっても意味がないこととして、「そのアイデアや企画を全否定する」があります。
否定されても、次どうしたらよいかわかりませんので、誰も動きません。
簡単な話です。
では、代替選択肢を示せばよいのか。
それでうまく行く場合もありますし、そうでない場合もあります。
やってみればわかります(笑)。
僕は、一つの選択肢として、「何でもいいから早くやってもらう」を入れています。
割と万能です(笑)。
「それ(がホント)だったら、この人が絶対買うはずだよね」というファーストユーザーを、さっさと見つけてヒアリングする。
すぐに答えが出ます。
企画のプロセスは数学と同じなので、「前提と仮説を明確にして、それが肯定されるか否定されるか、テストする」ということです。
(前提が事実なのか仮説なのか、も重要ですね)
買わないなら、何で買わないのか。
どうすれば売れるのか。
それが難しいならどうピボットするのか。
「結果的に」正しい方向に進み始めます。
あくまでも、選択肢の一つです。
ほかにもいろいろあるのですが、書けないので省略します。
興味ある方は、交流会で、いろいろな塾生の方に聞いてみてください(笑)。
僕にとっては、答えは簡単です。
現場から、意外な(盲点を突く)素晴らしい提案があったときに、「おー、まさにそれこそ私が考えていたことだよ!」と言えるようにするためです(笑)。
手柄なんか、さっさと役員にくれてやればよいのです。
というか、その企画の結果が出るころには、その役員は会社にいません(笑)。
やりたいことやって、結果出して、スキルアップなりキャリアアップなり、FIREなりしていく。
それでよいのです。
ペーペーが一番強いのです。
だから、まかり間違っても、「あんなふわっとした中計は意味がない」などと、言ってはいけません。
中計が具体的だと、役員も、現場も困るのです。
そもそも、否定では誰も動きません。
「この中計に沿って考えたら、わが社はこれをやるべきですよね!」という具体論の提案をガンガン投げていけばよいのです。
昨日も、その話をしたら「何やってもいいってことがわかりました、安心しました」という方がいました。
抽象的な文書は、都合よく解釈しておけばよいのです(笑)。
それが嫌ならはっきり書けばよいのですが、はっきり書けるほどの解像度の高い情報は、経営サイドにはありません。
それは現場の仕事なのです。
新規事業の重点領域として、「エネルギー、DX、ライフサイエンス・・・」って書いてる企業は、(できるんだったら)何やってもいいということです(笑)。
「重点」って書いてあるでしょう。あれが味噌です。
いいテーマなら「重点ではないけどやってみたら」になります。
売れ始めたら、「売れると思ってたんだよねー」って言われます。
うんざりするほど見聞きしています。
多分、僕もやってます(笑)。
しばらくしたら、その企画が中計の「重点投資分野」になります。
それでよいのです。
たいして売れもしない(と思われる)製品を、なぜ営業が求めるのか。
営業の仕事をしてみるとわかります。
特に、営業担当者の採用を含む、営業のマネジメントをしてみるとわかります。
営業担当者の多くは、別に営業に行きたいわけでも、顧客に連絡したいわけでもありません。
売り上げが上がれば、何でもよいのです。
できれば、勝手に問い合わせが来て、売れてくれるのが理想的です。
また、こちらから連絡するにしても、ネタがないとできない、という人が大半です。
コミュニケーションモンスターみたいな営業担当者は、ほぼ架空の人物(笑)、言ってみれば想像上の生物、伝説の生き物です。
ユニコーンかネッシーみたいなもんでしょう。
個人として目指すのは良いのですが、組織としてネッシー探しやネッシー育成にまい進するのは、どうでしょう...(笑)
わかりましたよね(笑)。
だから、他にニーズがなさそうな、ちょっとした顧客要望でも、「ラインナップに加えてくれ」となりがちです。
僕は、BtoB、BtoC、産業機械、化学(高機能素材)、バイオ、ITツール、サービス業、様々な業界で営業や営業のマネジメントを25年以上やってますが、業界や業種によって、何が良いかは千差万別です。
商社や代理店との付き合いも、過去に多数ありますが、彼らはそれぞれに独自のロジックで動きます。
新規事業や新製品を成功させるうえで重要なこと、必要なことは、「相手の力をうまく使うこと」です。
営業や商社には、それぞれ相手のロジックがある。
それをうまく利用して、進める。
相手に任せてもダメなので、相手のロジックに乗っかったらうまく行く、そういうポイントがどこなのか見極めて、うまく乗る、ということです。
相手のロジックを否定しても喧嘩になるだけです。
僕も、開発元や一次代理店、一部の顧客が「機能が足りない」「分析結果が不正確だ」「売れない・使えない」と酷評していた特許分析ソフトを売って、(二次)代理店をやっていた時代がありますが、一次代理店のどの営業担当よりも、ぶっちぎりで売ってました。
「楠浦さん、なんでそんなに売れるんですか?」とみんな言ってましたが、僕からしたら「なんで売れないの?」という感じです。
もちろん、彼らが売れない理由は、僕はわかっていたのですが、、、ダメ出ししても嫌われるだけなので言いません(笑)。
誰も得しませんからね。
彼らの強みを使いながら、現場目線・顧客目線で彼らの弱みをその場で把握し、消して、どんどん売ってました。
「なんかわからんけど、こいつを連れて行ったら売れる」ってわかると、引っ張りだこです(笑)。
相手の力をうまく使う。
これに尽きるんです。
結局、「絶対買う人(ファーストユーザー)」の見極めの話なんですよね。
そして、マクロに見ると「営業投資として、何に投資すべきか」という話です。
ネッシー(笑)を探してもいいし、営業に行きたくない営業でも売れる仕組みを作るもよし。
新規事業開発とは、売れるものと売れる仕組みを整えることです。
技術者が取り組む場合、前者が2割、後者が8割と思っておくとよいでしょう。
技術やモノづくりは守備範囲ですから問題ないとして、売れる仕組み作りでめちゃくちゃ苦労するからです。
僕も苦労しました。その経験も、発明塾に全部入ってます。
こういうことが、まるっとすべて学べる、実践できるのが発明塾です(笑)。
しかも、自己負担金ゼロ(企業内発明塾ですからね 笑)。
皆さんおっしゃってますが、ここで得た経験と知識は、人生100年時代の「一生の財産」になります。
今後は、交流会で他の塾生(現在500名超)ともつながっていただき、さらにレベルアップし、仕事や人生の幅を広げていただきたいと考えております。
こちらも、きっと皆さまの一生の財産になるでしょう。
資料請求、説明会動画の視聴は、以下よりどうぞ。
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楠浦 拝
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