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『Patent Information For Victory』を新規事業の教科書に~特許情報を活かした事業戦略の実践法

『Patent Information For Victory』を新規事業の教科書に~特許情報を活かした事業戦略の実践法

「発明塾」塾長の楠浦です。
今回は、2024年9月に出版いたしました新著『Patent Information For Victoryー「知財」から、企業の”未来”を手に入れる!』への読者のお声と、新著を新規事業のテキストとして利用したい場合、どうすればよいか、僕の考えを紹介します。

(ご参考)弊社書籍ページ
https://www.techno-producer.com/pdfdownload/#section2

新著「Patent Information For Victory」について、「新規事業の参考になる」「新規事業の参考にしたい」「新規事業の教科書として使いたい」というお声は、すでに多数いただいております。
お声の一部をご紹介しつつ、活用法について触れていきます。

では、早速本題へ。

新規事業のケーススタディーとして読み、本質(パターン)を整理し、活用する

特許情報から、成長しそう(業界で勝てそう)な企業の目星が付くということは、自社や自身の企画が勝てそうかを議論できるということでもあるし、勝てる企画は何を押さえているかという学びにも繋がる。

この方は、なかなか鋭いですね。
僕は常々、「新規事業も投資だ」というお話をしております。
どういう意味か、理解できない、という方もいらっしゃいます。

僕が言いたいことは、日々の投資活動、あるいは、そこで必要な分析活動を通じて「投資眼」を磨くことが、そのまま「事業の目利き力」を養うことにつながりますよね、ということです。

もうちょっとわかりやすく言うと、こういうことです。

多数の企業、事業を見る
それが投資にふさわしいか、あるいは、「これなら投資したいな」と思えるかどうか、判断していく。
それは、「事業開発」「新規事業」「起業」のケーススタディーを、多数こなしていくことと同じ

僕は、こう考えているんですね。

実際、僕は中小企業診断士の試験に30歳ぐらいで合格しているのですが、その時の勉強でもっとも役に立ったのが、「多数のケーススタディーをこなす」ことでした。
和菓子屋、アパレル、金属加工業、食品メーカー、卸売業、小売業(例:スーパーマーケット)など、過去問や類似の問題を扱った教材で、ありとあらゆる業態の企業のケーススタディをこなしました。

本書でも、様々な業態や規模bの企業を取りあげているのは、中小企業診断士の試験勉強で、僕がやっててよかったなと思った要素が組み込まれるような教材にしてあるからです。

本書の「新規事業テキストとしての使い方」の1つ目は、「出てくる事例をケーススタディーと捉え、それをヒントに新規事業を考えてみる」ですね。
ヒントにするのは、技術や事業の内容というよりは、「ビジネスモデル」などの「パターン」です。

「知財戦略」を駆使した、知財で加速できる新規事業を考えてみる

新規事業を検討する立場にありますが、特許を基点にビジネスを再構築することを考えていたときに、こちらの書籍に出会いました。
読んでみると、大変興味深く、数多くインスパイアーされる機会になりました。

こちらは、なかなかユニークなコメントですね。
新規事業を検討するお立場にあって、「特許を基点にビジネスを再構築する」ことを検討されていた、とのこと。
オープン・クローズド戦略含め、事業戦略に知財を組み込むことは、既に多くの起業で行われていますので、そういった視点でも参考にしていただけるようです。

オープン・クローズド戦略以外にも、知財戦略で事業を後押しする戦略、切り口は、いくつかあります。
例えば「バリューチェーン」に強い影響力を持つ特許・知財を取得する、というのはその一つですね。
この辺の議論は、企業内発明塾でもよく出てきます。

他にも、「先読み・先取り」によって、仲間づくりを行っていくような手法もあります
ここで挙げたものは、組み合わせて使うこともできる考え方で、書籍中でも起業や特許ごとに、「これは先読み」などと解説していますので、事業開発に知財戦略を上手く組み込みたい方には、参考にしていただけると思います。

つまり、本書の「新規事業テキストとしての使い方」の2つ目は、知財や特許を武器に事業を加速できるような新規事業の戦略にどのようなものがあるか、各事例から理解して、それをもとに考えてみる、ですね。
整理して終わらないために、まず1つの事例について戦略を理解して、それをもとに新規事業を一つ考えてみる、という感じが良いでしょう。
戦線を広げすぎて負けるというパターンは、昔から日本が得意な負け方です(笑)。スモールスタートで。

セミナーでまず、「面白おかしい話」を聞いてみる/読書会を行う

会社で新製品、新事業を担当しております。大手同士の合弁子会社に出向となり一人で子会社の意識改革、構造改革含めて横串通しつつ新製品、新事業を創出に奮闘しております。
本書は投資目線での記述ではありますが、目利き、技術の流れを読むことは新事業創出と本質は変わらないことが分かりました。

この方も、新規事業のご担当です。
構造改革の一環として、新製品・新規事業の創出に取り組んでいるとのこと。
「構造改革」「奮闘」との文字から、様子が伝わってきます。少し苦戦してらっしゃるのかもしれませんね。
ほっといても変わらないから、「改革」しに行けと言われたのでしょうから、まぁ、そうでしょうね。

ご指摘の通り、事業の目利きや、技術の流れを読む、という活動においては、新事業創出でも投資でも本質は変わりません
それが特許情報を交えることで、より精緻にできますよ、ということを、多数の実例で書いております。

ただ、これもよくある話なのですが、多くの技術者の方は「特許は読みたくない」と思っています。日々、「特許を侵害してはいけないから、これ読んでチェックして」と回覧される特許の対応に、疲れているからです。
必要な仕事だと理解しているのですが、そもそも読みづらいし、やり方教わったけど憶えてないし、、、ということで、進まないわけですね。

 

ただ、そういう方々のなかにも、本書を読んで「ガラっと意識が変わった」方もいらっしゃいます。
その方のお声を紹介しておきますね。

私は化学メーカーで開発職をやってます。業務として、自社の技術が他者特許を侵害していないかチェックするのですが、この業務がとにかくつまらない。苦行でした。この経験から自分にとって特許はつまらない読み物でした。学術論文に比べて華やかさがないし、読むのが辛くなるような表現ばかりです。
一方で、他社の開発の様子を知ることの難しさも感じていたタイミングでちょうどこの本を読みました。
それ以来今まで何をやっていたんだと思うほど、特許を読むのが面白くなりました。また、自分自身が特許を出す際にも、クレーム範囲の取り方などについて、考え方が変わりました。本当に読んで良かったです。

苦行だった特許が、「今まで何やってたんだ」と思うほど、役立つものになった
僕が目指していたのはまさにここなんですよね。

 

他にも、関連セミナーで以下のようなお声もいただいています。セミナー直後のメールです。

昨日の朝にお礼のメールを送った後も、参加いただいたグループ会社から講演について好評の感想が多数寄せられました。
グループ会社の知財活動の支援を普段行っているのですが、知的財産活動・特許情報分析の重要性についてうまく伝えることができなかったため、取り組みに悩んでいたのですが、
楠浦さんの講演に各社から大変勉強になったとの声があり、非常に感動しており、改めてお願いしてよかったと感じております。

本書の「新規事業テキストとしての使い方」の3つ目は、まず、本書に関連した弊社のセミナーを利用することです。
全600ページの書籍を「はい、読んで」と渡されても、特許が嫌いな方は、やはりなかなか読まないでしょう。
面白い所をかいつまんで、面白く話すのは僕の得意技ですので、特許嫌いの方の場合、まず面白い話を聞いてから、ということでも良いかと思います。
他にも、この本を用いた読書会をする、などもありでしょうね。弊社で実際に行った例もあります。

本書、あるいは、本書の内容を抜粋したセミナーや読書会などを通じて、ぜひ、多くの方に「特許を読めば新規事業の企画力、目利き力がアップする」ことを、実感いただければと思っております。
今後も、ぜひお声やご要望をお寄せください。
よろしくお願いいたします。

まとめ

■ 特許情報は、勝てる新規事業の“見極めツール”になる

  • 特許情報を通じて、成長可能性の高い業界・企業の見極めが可能
  • 投資活動と同様に、複数の事業事例から「勝ちパターン(ビジネスモデル)」を学ぶことができる
  • ケーススタディとして読むことで、事業目利き力・企画力が養われる

■ 知財戦略は、事業開発の「加速装置」になる

  • オープン・クローズド戦略やバリューチェーン特許など、知財で優位性を築く方法を具体例で紹介
  • 「先読み・先取り」による特許活用で、市場形成や仲間づくりにも貢献
  • 特許嫌いの技術者でも、読みたくなる実例・戦略が多数収録されている

楠浦 拝

 

★本記事と関連した弊社サービス

①企業内発明塾®
「既存事業の強みを生かした新規事業の創出」を支援するサービスです。技術マーケティングのプロである楠浦の直接支援により、BtoC、BtoBを問わず、あなたの会社の強みを生かした新規事業の企画を生み出せます。
例えば「ガソリン車の部品技術の新用途を医療・介護分野で創出」「スマートフォン向けの材料の新用途を食品分野で創出」など、次々に成果が出ています。

➁無料メールマガジン「e発明塾通信」
材料、医療、エネルギー、保険など幅広い業界の企業が取り組む、スジの良い新規事業をわかりやすく解説しています。
「各企業がどんな未来に向かって進んでいるか」を具体例で理解できるので、新規事業のアイデアを出したい技術者の方だけでなく、優れた企業を見極めたい投資家の方にもご利用いただいております。週2回配信で最新情報をお届けしています。ぜひご活用ください。

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